Secret.

秘密

著→東野 圭吾


引っ越す直前に読書しまくってたんだけど、その時に読んだ一冊です。
東野作品は色々なジャンルに分類できるけど、これは推理系やミステリー系ではなく「手紙」系です。


ツアーバスの事故で主人公の妻が亡くなり、一人娘が意識不明。
娘の意識が戻ったと思ったら娘の体には妻の精神が宿ってたというありがちな東野らしからぬ設定ですが、ここからがさすが東野！！って感じでした。


娘として学校に通ったりして第２の人生を歩み始める妻と、妻であるが妻でない人間の存在のせいで全く前に進めない夫。


焦燥や嫉妬、喪失への不安…
人間らしい感情がぐちゃぐちゃと絡まりあってます。

夫婦ともにお互いを尊重し、本当に大切にしているのに歯車が狂い始めて、読んでるこっちはホントに苦しいです。


ラストに行き着く過程もすごいですが、ラストもまた切ないです(:_;)
設定がありがちなだけに他の作家とのレベルが明確になるなーって思った。



私は「手紙」よりこっちの方が断然お薦めです！！！
読んでみてくり∵・∴・★