エロゲはやっぱり中古が一番

クリミナルボーダー 1st offence 感想

クリミナルボーダー、体験版が良かったのでさっそくプレイしました。
企画・シナリオはかずきふみ。パレットの9nineと同じ仕様でロープラの4部作になっています。
メーカーのHPによると、悪いコトだったり若干倫理観や貞操観念のズレたキャラが主軸となった物語で構成されており、B級映画的な雰囲気作りを意識して頭を空っぽにして楽しめるように作られたとかで、サブタイトルもズバリ1st offence(最初の犯罪/攻撃)。



原画も黒を基調に、まるで昭和のダンスホールのようなカラフルでド派手な光の強烈な演出は、陽の当らないジメジメした場所にピッタリで、たまに描かれるセレブな空間がかえって暗闇の深さを際立たせるようです。

1話につき攻略ヒロイン1人
今作は「逸脱者の矜持」で緩く、かなりズレた萬屋ひながヒロインです。
家庭の環境からまともではない道を選ばざるを得ないため、少々“悪い友達”が多いが、ひな自身は人懐こく、倫理観の欠けた行為に手を染めていながらも彼女自身はまだ処女で、異性と付き合った経験すらないほどガードは非常に固いのですが、主人公の一樹(にのまえいつき)にだけは好感度が高く、恋人のような距離で接してきます。
ただ樹は陰キャでコミ症オタク、友人など一人もいないため、ひなと接し方がわからずまだってみてるだけ。彼の相手はもっぱらPCのみ。
今回も趣味で作った陳腐なMADムービーのはずが偶然とはいえ「性的興奮が伴う電子ドラッグ」効果があることを知ります。直ぐに思いついたのが隣に住む幼馴染で容姿端麗、品行方正、成績優秀の完璧超人を演じている春夏冬凛(あきなしりん)。もともと凛の本性は恐ろしく狡猾で計算高い悪女。ただ猫を被った彼女を見抜ける人間は少なく、良く知っている樹には日頃から刺々しく冷めた態度でした。虫けら同然の扱いをされていたこともあり、さっそく凛に仕掛けます。
「面白いムービー」に思った以上に食いついた凛でしたが、案の定、樹の思惑通り効果は抜群、見ているその場でオナニーし始めます。体験版にもあったあのスタート画面です。
終わった後に蹴り1発喰らったのは痴態をジッと眺めていたので当然とはいえ、それほど怒っている様子は見られませんでした。それどころか凛から意外にも“商売”を持ちかけられました。電子ドラッグを用いた巨額ビジネスです。不穏な気配を感じ渋っていた樹でしたが、凛の奸計で萬屋ひなと体の関係を結んでしまい、なし崩し的にパパ活斡旋、極道、半グレなどおよそ無縁だった闇社会へと落ちていきます。

この欲望と暴力が蔓延している闇の中で樹たちは何を手にするのか——。

腕力とはおよそ無縁の陰キャでオタクが、ひなと二人で上映会をすることになるのですが・・・
場所は「極悪学園」と呼ばれる恐ろしく素行の悪い男子校で、殺人以外の犯罪はほぼなんでもやっていると噂されるほど。そこを取り仕切るのがひなの兄で、暴走族・怒列弩のリーダーの萬屋辰也 。ひなと同じ理由で金のためなら手段を厭いません。ヤクザを後ろ盾に学生の「お小遣い稼ぎ」から完全に逸脱しており、そこで電子ドラッグによる上映会のための試写会が行われることになるのですが・・・


参加料や人数、その他の詳細を指図しようとする辰也に対して


いつもニコニコ、誰にもゆるキャラで何でも簡単に許してくれそうなひなが平然と自説を曲げないばかりか、凛とメールでやり取りまでして詳細を決めてしまいます。
結局、翌日怒列弩側からはコージと他男2人と凛側からは女高生3人が参加することになります。その効果は想像以上で、ものの数分のうちに男女を問わず痴態を繰り広げます。
後ろ盾になっているヤクザの親分の一人娘である勅使河原琴子が、その抜群の効果を目の当たりにして


と、樹の作った電子ドラッグの効果を褒めたたえます。

樹の作った合法ドラッグが認められることになったのですが、その帰りに樹とひながコージと他二人に襲われ電子ドラッグデータを奪われそうになります。
樹はコージにボコボコにされながらもなんとかひなを守ろうと体を張ります。琴子の用心棒であるメリルに助けられて事なきを得るのですが、ここで初めて辰也の信頼を勝ち取り、マブダチと認められます。

ここまでが体験版ですね。
ここからとんでもないことになるのですが・・・もちろんネタバレになるのでお口チャックです。で、さり気にバラしていくのもお約束(笑)

樹は唯一の切り札である電子ドラックと初めてできたズレた友人たちにすっかり舞い上がり、勇んで戦いに挑む決意をするファーストストーリー。
今は蟻地獄へと突き落とされた一匹の蟻に過ぎませんが、ひなとその兄であり暴走族・怒列弩のリーダー辰也の信頼を得て、更に仲間を増やせば数匹から数十匹まで増えるか、あるいはすり鉢状の底に潜んでいる組織の親玉の蟻地獄を白日の下にまで引っ張りだしての大逆転まであるかも?!

その一番の切り札は闇を牛耳る組織の親分の娘の勅使河原琴子であり、樹はまず彼女を落とすことを宣言します。


さらにライター一番のお気に入りである用心棒のメリル・ハサウィエ。


ラストがいいのはミバだけ、中身は最悪の春夏冬凛へと続きます。


さてさてどんな展開になるんでしょうね。
根暗で陰キャなキモオタが、初めてできた友人に舞い上がるだけ?
それとも裏社会のボスにまでのし上がる???

かずきふみのシナリオだから、きっととんでもない仕掛けがあるんでしょう。
今からとても楽しみです。



クリミナルボーダー 2st offence (23/7/29 追記)



いよいよ勅使河原琴子です。
一つの事件がきっかけでヤクザから2000万という借金を背負わされることになります。俗に言うイチャモンで、全くの寝耳に水。
樹には関係ないですが、唯一のダチであるひなの兄辰也だけでなく電子ドラッグにかかわる者全てがヤバいことになるのを恐れて受け入れます。ただこのまま受け入れているだけでは済みそうにありません。状況を打開すべく借金を返済するために動きます。
その手始めが勅使河原琴子を味方に引き入れることでした。なにしろ借金を背負わせた大本であるヤクザ「雨紋会」の親分の一人娘。あの手この手をつかって接近する樹でしたが、学園でもヤクザの娘との噂が知れ渡っており、近づく者は皆無です。


樹が知っていることといえば、度を越えた方向音痴にもかかわらず頑なに認めようとはしない反面、時折見せる鋭い眼差しとそれに伴う適格で素早い判断力、度量のある振る舞いに距離感が掴めず、中々思い切って踏み込めません。
しかも常に傍にいるのが用心棒のメリル・ハサウェイ。
非常に華奢で普段はぼーっとしていることから儚げな印象を受けるが、コウジを一瞬で叩き潰したことを目の当たりにしています。おまけにただの用心棒ではないらしく、どうやら雨紋会でも客人扱いで、琴子とは対等な関係であるようです。
知ってるはずの辰也は言葉を濁すだけで、逆に関わるなと忠告してくるほど。
決意したはずの樹でしたが、かっての陰キャでカラに閉じこもるオタクへと逆戻りしそうになった折に助け船を出してくれたのが、意外にも・・・





1話と比べて、時間は僅か半分の5時間程度。
にもかかわらず、中身はサイコー!
終わった瞬間に何とも言えない高揚感に包まれました。あのパレットの9よりも断然いい!

しかも次回は、ライターが一番おすすめのメリルですからねえ~。
そのメリルがラストで突然出張ってきます。
エッツ?
なんで???
どういうこと???


こりゃ、否が応でも買うしかないわ(笑)。



で、買っちゃいました、3st offenceを。
それがこのスタート画像なんですが・・・


よく見ると1st offenceの画像から、その都度、前回のメインヒロインが消えていってます。これってどういうこと???

今回のメインはもちろんメリル・ハサウィエ。
このクリミナルボーダーの発売前から注目されていたヒロインなんですが、本編をプレイすると納得できます。
何事においても無反応で、ただひたすら自分に与えられた任務を忠実にこなすだけだったんですが・・・





樹は最高の用心棒を手に入れることになります。
ここからいよいよ、というのが普通のパターンなんですがなにしろかずきふみですからね。

暗転ド~~~ン!
一気に奈落の底へ。
恐ろしい展開が待ち受けていました。
気の弱い方は今回はパスしたほうがいいかも⁈

たった5時間程度のボリュームとはいえ内容が濃すぎます。
目まぐるしい展開にただただ唖然とするばかり。

そしていよいよラストのヒロインが登場です。



ヒロインはもちろん春夏冬凛。
サブタイトルは「光の中を一人歩むより闇の中を君と」になっている通り、スタート場面はこれまでと違って



凛の回想シーンから始まります。
ここから淡々と進むのですが、あれ?なんか違う。違和感しかないんだが・・・
これ以上はネタバレになるので語ることができませんが、メーカーによるとかずきふみが描き出す最悪で最高なクライム・ハッピー・ストーリー最終幕だとか。
ボリュームは僅か4~5時間とはいえ、中身の濃い息をもつかせぬ展開で最後はとんでもない結末に!
期待は決して裏切りません。

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