AMBITIOUS MISSION感想

AMBITIOUS MISSIONが￥5,000切っていたので早速買いました。

普通は￥3,000～4,000くらいまでが購入範囲なんですが、サガプラとゆずそふとだけは別格で、遅くとも発売日から1か月くらいで￥5～6,000が目安です。
前作のかけぬけも確か￥5,000ほどでした。ただ予約販売数がダントツだったこともあり中古市場にあふれたため、わずか3か月足らずで￥3,000を切ったんじゃなかったかな。確か当時の感想でも、最新作が一番安いので超お買い徳だと書いた記憶がありますが、今回も多分2~3か月もすれば相当安くなるんでしょうねえ。まだ1か月しか経っていないにもかわらずエロゲー批評空間では既に200人ほどが評価しています。これはかなり多い数字だと思います。

例えば今年度の萌えゲアワードの3月度の月間賞に選ばれたアンレス・テルミナリアは3か月で評価数が117、同じく2月度のパッケージトップセールの1/1彼氏彼女は86、限られた空間でのこの数字が普通なんですよ。しかもかけぬけよりも高評価の80点で、多分5月度の月間賞は獲るでしょう。その時の中古価格がどう動くのか、私は購入済ですから今更関係ありません。と言いながらチクショウ、なんて歯ぎしりするのがオチなんですけどね(笑)。 

さて本作は、謎解き怪盗アドベンチャーとして様々なものを盗むのですが主たるものが「ハートとため息」。孤児院出身の主人公根津御影が、偶然怪盗ミスアルテの犯行現場に居合わせたことから、クラスのお嬢様『有瀬かぐや』だと知ってしまいます。正体をバラされたくないかぐやは、自らの野心を叶えるため作った怪盗部に御影を引き込もうとするのですがなかなかうまくいきません。そんな時に、御影の生まれ育った孤児院「根津学園」が市の圧力で窮地に陥ります。市から補助を受けている以上喧嘩するわけにはいきません。存続させるために必要な金額が3億円、その金を盗めるなら仲間になると御影は答えるのですが、ミスアルテはそこに隠された真実を暴き、いとも簡単に根津学園を守って見せます。

予告通りものの見事にハートとため息を盗まれた御影は、

「わかった。俺も手を貸そう。あんたの『野望』とやらに」

こうして『怪盗ミスアルテ』と『怪盗ミッドナイト』ふたりの怪盗が手を組んだその時、沙幌の夜に覆い隠された『真実』をめぐる舞台の開演です。

システムについては言うに及ばず、シナリオ、CG、サウンド、掛け合い、テンポなどどれをとってもハイレベルでまとまっている上に、全ルートクリアしてこそ初めて全てが解明される仕様になっています。いつも通りのサガプラ作品なんですが、あまりのテンポのよさ、会話のキャッチボールなど日常の面白さについ忘れてしまうかもしれません。謎解きがメインであることを。

そして最初に出てきたヒロイン3人の中から任意に選ぶのも、前作と同じパターンなんですが・・・

まずは本郷 虹夢（ニジム）です。

読モとして活動しているクラスメイトで、可愛いだけではなく、明るく誰にでも気さくな態度で応じるため学校中のなかでもトップクラスです。お調子者で基本的にノリがよく、一見すると勢いだけで行動しているように見えますが、彼女なりにしっかりと考えていたりすることも？

実家が農業のため、農繁期には朝の4時頃から手伝いをしています。その1シーンがこれ。

炎天下のもと、アスパラをまとめて販売の手伝いをしているのですが、黒ギャルで知られている虹夢の本当の理由はこれなのかも？

彼女の怪盗部での立場は、商売柄メイクを担当。といってもただのメイクではなく見た目を狂わせる特殊な装置が施されたもの。

だから御影が怪盗ミスアルテを間近にとらえながらかぐやだとは気付かなかったのですが、実はこのメイク作業は膝に跨ってのもの。ほんの少しでも動くと粘膜接触するほどの近さのため、照れる御影と面白がる虹夢のはずだったんですが・・・

次いで石川 弥栄。

主人公のアパートの隣に越してきた、１つ年下の後輩です。
やや引っ込み思案な性格ですが、御影とは家が隣同士ということもあり、世話好きで、話しているうちに料理を作りに来てくれるほどになります。

基本的には裏表のない娘ですが、自身のことはあまり話しません。それもそのはず、石川家の頭目である16代目石川五右衛門を名乗ることになっていたからです。石川五右衛門とは盗人を盗む盗人であり、怪盗とは相反する立場。法を犯すものは、抹殺することも厭わない闇の仕置人であり有瀬かぐやとは水と油の関係だったのです。その結果・・・

最後にメインヒロインの有瀬かぐや。

沙幌の街で一番の大富豪、有瀬家の娘であり、将来はすべてを継ぐ位置にあります。その家柄もあってか誰に対しても品のある対応をする、学校一の優等生であり、成績も優秀で素行も良好。先生からも生徒からも評判が良い完璧な女の子、ということになっています。
沙幌歴史研究部の部長なんですが、その実態は虹夢が名付けた怪盗部の中心人物であり、実行犯からサポートまで御影を入れると6人ですが、

ターゲットは常に彼女の一存で決定されます。

御影が知るかぐやは決して権力におぼれたり利権を追い求めることとは真逆の存在です。困っている人を見るとほっておくことができないほどのお人好し。にもかかわらず宝石ばかりを追い求めるのは何故か、このルートで姿が見えてくることになるのですが、彼女の前に立ち塞がる大きな壁、一つが叔母でインターポールに所属する有瀬幌子と、

弥栄の母である石川蜜子、別名15代石川五右衛門です。

この二人を超えないことには目的にたどり着くことができません。しかも蜜子に至ってはあろうことか御影のことをかぐやの犬と呼び、蔑視しています。

犬が犬のままで飼いならされるのか、それとも人間にまで昇格できるのか、あるいは犬が人間を手懐けてしまうのかは御影次第。

もう一つの壁である幌子が大問題です。インターポール繋がりでロンドンから呼び寄せたシャルロット・イェーズはこれまで99の依頼を全て解決した名探偵。頭はともかくその体力たるや、弥栄でさえ兜を脱ぐくらいの持ち主で、唯一安全なはずの空の上まで走って追っかけてくる？？？

そして足らないはずの頭脳はシッカリ幌子が請け負うという強力タッグが出来上がり、かぐやと御影はまさに絶体絶命の大ピンチ⁉

このルートで粗方繋がりが見えてくるのですが、ここでも先例通りのパターンが潜んでいました。全てが終わり最初からスタートを選ぶと選択肢がいつの間にか一つ増えているパターンです。そしてグランドルートへと。もちろんここにもとびっきりのヒロインがいます。前作の聖 橘花に勝るとも劣らないような存在が。

そこで改めて謎解き怪盗アドベンチャーだということを思い出すことになるはずです。まさかそんなってね。

そしていつもなら爽快な気分で終わるはずだったんですが、今回は初めて珍妙なパターンが加わります。

それはひょっとすると次回があるのかも？？？

期待半分、嬉しさと疑惑が残りの半分。

金恋で味を占めたのかな？

そういえば同じシナリオライターでしたからね。だからチョッピリニンマリなシーンがあったようななかったような・・・

まさか、ね？

チョットだけネタバレを。この物語はただのキャラゲではありません。超絶のキャラゲです。そしてエロい。全編で3Pがあるほどに。

決まってそれぞれのラストに選択肢が現れます。最初は一つしか選べませんが、攻略が済むと・・・

そのためにもシッカリセーブしておきましょう。サスペンド機能をオンにしていると、スタート時は前回の続きから。そのためついセーブを忘れるとあ～んなことやこ～んなことが入った美味しいデザートを食べ損ねるかもしれません。オマケのCG鑑賞で初めて歯抜けに気付いて慌てて、なんてね？