井山裕太棋聖(32)に一力遼九段(24)が挑戦する囲碁の第46期棋聖戦七番勝負第3局が4,5日に行われました。。
1勝1敗の五分でむかえた第三局は、終始戦いの碁で手どころの多い熱戦となりましたが、252手までで白番の一力九段が中押し勝ち、シリーズ対戦成績を2勝1敗と一歩リードです。
最終図赤■白252手完 白番一力九段中押勝ち
2日目の封じ手黒79からの折衝で黒95のキリが上手い手で以下黒5までここで先番の井山棋聖がポイントを上げたようです。
しかし井山棋聖の緩めない手に厳しく反撃した一力九段、中央の攻めから大きなフリカワリとなりました。
一力九段はここで良くなったと思ったとのことでしたが、上図黒1(通算179手)から黒3(181総譜の白236の地点)が上手く、黒5、7とデギったところで中央から右辺にかけてのとったはずの黒石10目が復活!さすがに黒の勝勢となりました。
ところが欲張って黒189が痛恨の一着。中央での大きなコウでとったはずの白8目の代わりに黒189とノビたすぐ上の白5目だけとは勘定があいません。
白190以下白200とフリカワリとなっては再逆転です。
その後井山棋聖、黒203としぶとく粘り左辺の一目(黒179)を引っ張り出しさらに下辺の白3目の飲み込みを図りましたが、
白222のアテが上手い手で差はそれほど縮まらず、無念の投了となりました。
とはいえ、偶々今回のように一力さんの逆転がありましたが、井山棋聖はやはり強い。打ちたい手を打つのが信条で決して緩むことがありません。
正直なところ一力九段がこのまますんなりとタイトル奪取とはならないかもしれませんが、あと2勝、なんとか一力さんに何とか勝利してもらいたい、それが偽らざる心境です。
次回は2月18,19日甲府での対局となります。
もちろん一力さんが勝てば、ブログを更新することになりますが・・・