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(建仁寺・開山堂)
この11月9日から11日まで、2泊3日で京都に道元禅師の祖蹟巡拝の旅行に行ってきました。
3日ともよいお天気に恵まれ、久しぶりの楽しい旅行でした。今回から2回の予定で、祖蹟巡拝の様子をお伝えします。
早朝6時半、倫勝寺を出発したのは19名。横浜在住の方だけでなく、千葉や東京、埼玉からの参加の方もいます。ほかに3名が京都で合流しますので、総勢22名です。
参加者には坐禅会や写経会のメンバーや、これまでの倫勝寺行事に参加している人も多く、大方の人が顔見知りであったことから、バス旅行は和気あいあいの雰囲気のなかでスタートしました。
いい天気での出発。まさに遠足日和です。
バスの中では道元禅師の映画「禅」などを鑑賞しながら祖蹟に関する予備知識を学習し、休憩をはさみながら一路京都を目指しました。
さて、京都合流組と顔合わせをかねてOmoyaさんでの昼食(食事や店内の雰囲気は、フォトチャンネル京都sp1でご覧下さい)。
食後、京都に行ったらまず最初に、ということで京都最古の禅寺、建仁寺様に拝登しました。
栄西禅師の開山になる臨済宗・建仁寺。建仁寺派の本山になります。俵屋宗達の筆になる国宝・風神雷神図屏風などでも知られるところです。
あらかじめお寺の団参ということで連絡させて頂いていたことから、栄西禅師様のご霊廟、開山堂にもお参りさせていただき、月番住職の方丈さまから内部の丁寧なご説明を頂戴いたしました。
普段は非公開ですので、誠にありがたい御縁をいただきました。感謝申し上げます(上の写真左が開山堂内石畳)。
また、曹洞宗の方々にはとても大事なところでしょうから、と直々に明全和尚様の墓地へもご案内をいただきました。
拙僧は永平寺に修行のころ、建仁寺開山堂や明全様の墓所に拝登させていただいたことがありますので、27年ぶりのお参りとなりました。
墓所の佇まいはそのころとまったく一緒です。
雲水当時、開山堂の石畳に永平寺・承陽殿(道元禅師様の霊廟)と同じだなあと思ったり、多くの修行仲間と明全様の墓所で大悲呪を読誦したりした記憶はあるのですが、早く帰ってゆっくり眠りたい、そんなバチ当たりなお参りしかしていませんでした。
今あらためて栄西禅師や明全様の墓前に手を合わせると、この方々がいなければ今の自分は此処にいないんだろうなという思いがふつふつと込み上げて来ます。
さらに、今のありようを問いただされているような気にもなってきました。うーん、この27年間、何してきたんかなあ・・・反省しきりであります。
明全和尚様の墓前に参加者全員で般若心経を読経させて頂き、次いで法堂、方丈を見学。
法堂天井の双竜は鎌倉・建長寺法堂の龍とは兄弟龍。鎌倉出身の小泉淳作画伯の筆になるものです。
方丈前の大雄苑(だいおうえん)と呼ばれる庭を拝観し、その日はそのまま宿へと向かいました。
これから二日間の宿は高台寺そば、石塀小路にある「田舎亭」さん。湯豆腐の朝ご飯がおいしい、町屋のお宿であります。
丸山公園近くのお蕎麦屋さんで夕御飯(もちろん、般若湯もたっぷり)のあと、高台寺の紅葉のライトアップを見学して、その日は床に就いたのでした。
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翌朝、石塀小路をぬけて坐禅会の参加者、MさんとEさんのお二人と一緒に道元禅師様の荼毘塔をお参りしてきました。
夕方にお参りの予定なのですが、もしかしたら比叡山からの帰りが時間が遅くなってお参りできないかも知れませんでしたので、周辺の散歩がてらお参りをしてきました。
西行庵や芭蕉庵の裏手にある荼毘塔。路地の裏手のさらに奥まった場所にあります。
宗門の一大聖域のひとつといっていいはずの場所なのに、う~ん・・・なんだか情けない・・・・。
高祖さまを粗末にしているようで、恥ずかしくて檀信徒を連れてお参りにはいけないなあ・・。
さまざまな事情があるのは承知ですが、早いところ宗門挙げて整備と護持に尽力すべきと思うのですが・・・・・。
夕方に塔婆を持ってお参りに来ることを誓い、帰路につきました。
さて、宿に戻っておいしい湯豆腐の朝食後、2日目は午前中に金閣寺と源光庵、そして午後は比叡山・横川へと出かけます。
金閣寺は拙僧、初めて参拝しました。
本当に金色なんですね・・・・・・・・・もうびっくりです。
大勢の修学旅行の学生さんや欧米中台の旅行者に混じって、ただの観光客になってしまいました。
紅葉がちょうど見頃の金閣寺。鏡湖池に写る姿も煌びやかです。良い時期に拝観できました。
パンフレットも中国語、ハングル、英語、日本語の混在するもの。世界遺産ですねえ・・。
学生さんの波にもまれながら金閣寺を出発し、今度は鷹峰の源光庵様へ。
9月の下見の時にもお伺いしましたが、きれいに整備された、曹洞宗の美しいお寺です。
いつ来ても、いい雰囲気です。みえないところでものすごい手間暇がかかっているとおもいます。
この環境を守り、伝え続けていくことはなまなかなことではありませんね。
悟りの窓、迷いの窓から見る景色はすばらしく、金閣寺とは違う、侘び寂びの世界を堪能させていただきました。
源光庵さまでは、お忙しい中、方丈さま自らお寺の説明をして頂きました。心よりお礼申し上げます。
源光庵さまをあとに、「しょうざん・光悦芸術村」で昼食をいただき、そして、今回の大事な参拝目的のひとつ、比叡山・横川にある道元禅師得度の旧跡に向かいました。
前篇はここまで。