ネコ枕

母さんが 小さい頃の事です。
私の呑気な父親が こんな歌を歌いながら 妻の膝枕のお世話になっていました。

♬人間枕は 買うても無い。♬

人間で出来た枕は 買おうとしても無いよ、
それくらい希少で 価値があり 気持ちのいいものであるよ。

と、こんな意味でしょうね、
膝枕してもらいながら いい気になって歌っていました。
懐かしい 昭和の風景です。
椅子やフロアでなくて そこは ちゃぶ台と 蛍光灯と 擦り切れた畳の世界でした。



♬ニャンコの枕も買うても無い。♬
ついつい 出てしまった 昔聞き覚えた歌。



子供だった私が なんの歌？と聞くと 父親曰く。昔から歌われていたもんや。
子供心に わかっていましたよ。
父親が勝手に作って いい気になって歌っているアチャラカな歌だと。
妻のよく肥えた膝枕の気持ちよさを讃えた歌だと。
そこには 平和な時間と空間がありましたね。

今も ここには ネコ達の 平和な時間と空間がありますよ。

母さん もうすぐ誕生日ね。

この際 バラしちゃうけど 58よ。
自分がこんなにババアになるとは思わなかったわ。
貴方達 お若くていいわね〜
と言っても ポニョちゃんもキナコちゃんも 出自不明の保護犬なので
推定年齢しかわからず おそらく３歳から５歳というところかしら。
人間でいうと 壮年期ね。
母さんは ババア期よ。

現況を見渡すと そう悪くは無い人生だわさ。
夫も子供達も達者だしね。可愛い孫にも恵まれて、ハッピーよ。

なんと言っても ポニョちゃんとキナコちゃんがそばにいてくれるので
ハッピー脳倍増ね。

時には 庭を荒らしたり、大グソ垂れたり、くっさ〜いオナラをこいたり
ヤレヤレ。。。。と思う時もあるけれど
負の部分を補って余りある正の部分があるのよね。ワンコって。

こんなにババアに見つめられるだけで 超嬉しがり 尻尾振って突進してくるし
スリスリしてくる。彼女達のスリスリは 力強くて母さん足元ふらつく位よ。
何か もの言いたげに ジッと見つめてくる。

あ〜、もう 可愛い！

いつものこちょちょ

夕方 ケージに2匹を仕舞い 餌をやり
母さんも ご飯を食べていると。。。

キナコちゃんのお散歩コールが始まります。
母さん、早くお散歩行こうよ〜！

そこで 意地悪な母さんは、







行くわよ〜、キナコちゃん！









なんだか 喜んでない？あなた。

始まりはキナコちゃんね。

だんだん春めいてきましたね。2匹 玄関先で日向ぼっこ。



キナコちゃんウトウト。。。



と、こんな風に穏やかな時が。。。。



キナコちゃんの ひと噛みによって 壊されるのね。



キナコちゃん、チョッカイ出すから ポニョちゃんのデッカい反撃です。

やっぱり 始まりはキナコちゃんね。
大人しい 臆病なキナコちゃん、のんびりだけど気の強いポニョちゃん。
喧嘩を征するのはポニョちゃんですが きっかけを作るのは キナコちゃんでした〜。

保護犬だったポニョちゃんをお迎えして２年半
保護犬だったキナコちゃんをお迎えして 1年半
彼女達は お仲間になってから １年半経ちます。

たまに お遊び？の喧嘩をしながら 仲良く暮らしています。

昼散歩デビューしようかな、キナコちゃん

母さんが ワンコ達をわざわざ夜に散歩に連れて行くのは 理由があります。
キナコちゃんが 過敏症だからです。
保護犬だったキナコちゃん、どんな前世があったのか 見当もつきませんが
生まれつきなのか 虐待されていたのか、とにかく 人や 犬 、大きな音に過敏に反応します。
たいてい 逃げます。
馬鹿力のキナコちゃんが 脱兎の如く逃げ出すと 母さんの力では制御不能です。
最初は キナコちゃん一頭と ポニョちゃんとドロップちゃん二頭と分けて
それぞれ散歩に行っていました。
一年経ち ずいぶんコントロール出来るようになったので 三頭一緒に行ってます。
それでも 刺激のできるだけ 少ない夜間を選び
ワンコの通りの少ない バイパス沿いの歩道です。

キナコちゃん、ここに来て メキメキ 散歩が上手になって
母さんが 強く御する事をせずとも スムーズに側体歩行出来る様になり
稀にワンコが来ても 通りすぎるまで座って待つことが出来る様になりました。
ここまで一年と半年かかりました。



さて、そろそろ刺激の多いお昼に 散歩に連れて行ってみようかと思ってます。
朝、夕のワンコ散歩の多い時間は ちょっと無理かもしれませんが
そろりそろり 様子を見ながら 昼間連れ出してみようと 思ってます。



思い起こすと ポニョちゃんも 始めは ひどかったです。
何度引きずられて、怪我したことか。。。。ホント馬鹿力。
今では 孫のいっちゃんでも リード引けます。
成長したなぁ〜 ポニョちゃん。