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らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

327.TOMORROW NEVER KNOWS

2006-09-28 | 12.THE BEATLES
【"REVOLVER"裏ジャケットのアウトテイク】

「リンゴイズム」をタイトルに使ってみたんだ by JOHN LENNON

 'TOMORROW NEVER KNOWS'は"REVOLVER"制作の最初、1966年 4月 6日
にレコーディングされた曲である。その前のレコーディングは、あの
"RUBBER SOUL "である。

 この頃、ジョンのヴォーカルに明らかな「変化」が見られる。その
ことを確認できるのが'TOMORROW NEVER KNOWS'である。その変化とは
何か。ファルセットに限りなく近い、「ハーフトーン」的な歌唱法で
ある。初期の曲、'TWIST AND SHOUT 'に代表される「ストレート」な
歌唱法とはまた異なった趣がそこにある。この変化の傾向は"RUBBER
SOUL "の時に既に表れている。'NORWEGIAN WOOD'や'GIRL'の歌い方が
そうだ。「ハーフトーン」は「力がうまく抜け芯を抜いた軽い感じ」
とでも言えるだろうか。'TOMORROW NEVER KNOWS'の冒頭のフレーズ、
「心を無にして、くつろいで流れに身をまかせなさい」というヴォー
カルのトーンは、その詩作とともにそれは衝撃的であった。

 "RUBBER SOUL "から"REVOLVER"の間、ジョンの身にいったい何が起
こったのだろうか。それは1966年 1月の「LSD体験」である。この
頃からジョンの曲の「芸術性」に拍車がかかる。ジョンは「言葉」で
絵を描き続けていく。この曲を聴いていると、あたかも無重力状態で
浮遊しているかのような感覚をおぼえる。そして・・・、ジョンの声
は、さらに遠ざかっていく。まるで異次元の空間へ旅立っていくかの
ようだ。

 'RAIN'と同様に1966年、ファンはこの曲を受け入れる準備ができて
いなかった。それまでのビートルズの曲といえば、斬新なコード進行
と美しく緻密なハーモニーの光るものが多かったのにもかかわらず、
'TOMORROW NEVER KNOWS'は大胆にも曲の最初から最後まで延々とシン
グル・コード(「C」。厳密にいえば「B♭/C」がある。)が続く
のだから。

 'TOMORROW NEVER KNOWS'は"REVOLVER"の最初にレコーディングされ
たのだが、B面の最後に収録された曲である。このサイケデリックな
雰囲気は、その余韻とともに"SGT PEPPERS "への先駆的な「橋渡し」
という役割を果たしたといえよう。いや、その前にもっと重要な曲が
あることを忘れてはいけない。

 それは、1966年の秋に作られた'STRAWBERRY FIELDS FOREVER 'だ。

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6 Comments

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コード (fenbu)
2006-10-01 00:22:48
すっごい参考になりました!!

僕はそういうの分からないんで(笑)。



いや、でも確かにこの頃から、メロディに退屈なのが多いとは思っていたのです

魅力的ですが。



先日の“森”の件、しっかり変更させときましたー。
返信する
とっても異質な感じ (レノン&マッカートニー)
2006-10-01 19:28:40
この曲は本当に他の曲とは一線を引くような異質な曲ですね。

そもそもワンコードで曲作っちゃうんですから。これだけでも考えられません。そしてテープループによるあのカモメのような音。とどめがジョンのあのボーカルですから。よくぞこんな曲が出来上がったものです。

やっぱりLSDによるものなんでしょうね。
返信する
1966年 (らば~そうる)
2006-10-01 20:39:16
to:fenbuさん



この頃から各人の「個性」「志向」が

はっきりしてきましたよね。

ジョンについては「実験的要素」が増えたように

感じます。



「森」の件、あくまでもわたしの解釈としての

「提言」ですよん♪

ブラックなオチが「正解」ではありません(^^;

いろいろな意見があってそれらを交換するのが

面白いと思いま~す。
返信する
L○Dとのお付き合い (らば~そうる)
2006-10-01 20:46:40
to:レノン&マッカートニーさん



そのL○Dに対し4人の間で付き合い方に

温度差がありましたね。



詳細はわかりませんが

サイケデリックな曲をいちばん多く

創作したのはジョンでしょうか。

ジョージは東洋哲学へ。

"REVOLVER"や"SGT"、あるいは

'PAPERBACK WRITER''PENNY LANE'をみると

ポールはやはり依然として「ポップ」でした。

リンゴも深くは関わらなかったのでしょう。

返信する
コード単調でも味わい深い曲 (mensurazoirri)
2006-10-02 00:56:44
延々とシングル・コード(「C」。厳密にいえば「B♭/C」がある。)



とてもこれだけで成り立っているとは思えないほどの深遠な曲ですね!ちょっとビールを飲んだ折にでもギター抱えて「♪それは死ではない(原文英語)」と哲学的思惟に耽るのも良いかも知れません。
返信する
それはアイ~ンではない (らば~そうる)
2006-10-02 01:18:06
to:mensurazoirriさん



>「♪それは死ではない(原文英語)」



「イティス ナッ ア~イィ~ン」

とやれば、志村けんさん風になります♪

『103時間』にも出演されていましたね。NHK。



>ちょっとビールを飲んだ折にでもギター抱えて



お。そのビールは

ライオンズ・プレーオフ制覇の祝杯とみました♪

実はレギュラーシーズン1位通過用だった

のですよね(^^;



ところで、近々

「ライオンズ営業改革」なる記事を公開しようと

考えています。

ソフトはもちろんのこと、まずはハードから。

立地については、現在の拠点を動かさないという

前提でその中でできることは何か?

考えてみたいと思います。



(例)三塁側をホームにするとか♪

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