
【写真:『ビッグラン北海道』(2002-2003年版) 2006年08月13日22時51分撮影】
先日、『ビッグラン北海道』に関する記事を投稿したところ、本文
を上回る詳細のコメントを頂戴した。そこで便乗企画。そのコメント
に沿って現物を確認していきたいと思う。
題して『続・ビッグラン北海道』。(>行は当該コメントから引用)
今回は最終回、「出版社変遷編」である。
>90年後半だったか、発刊以来の出版元だった「徳間コミニュケ
>ーションズ」が手を引き、「ルック」という会社に移り、2000
>年になってから「JTB」からの発売になってしまったあたり
>で、完全に方向性が変わってしまったようでした。
手元にあるバック・ナンバーを調べてみた。1990年版の編集・発行
発売は以下の通り。
・編集・発行:株式会社ルック
・発売 :株式会社徳間コミュニケーションズ

しかし、1993年版は発売元が変わっていた。いわゆるJTB。
・編集・発行:株式会社ルック
・発売 :日本交通公社出版事務局

そして、2000年版では体制が激しく変化し、角川書店グループから
の出版になるのであった。
・発行 :株式会社角川書店北海道
・発売 :株式会社角川書店

違和感があったのは、発売元がJTBになってからの1999年版の時。
ドリームキャスト対応ソフト「北へ。White Illumination」なる企画
が掲載されていたのだ。「ああ、こりゃもう、あかんわ~」と思った。
同時に企画内容もなんというか、どんどん軽薄になっていってしまい
かつてのアドベンチャー性が薄れてしまった。残念だ。
>OLウケしそうな、ありきたりの観光地&人気スポットを中心
>にした案内と、ウリだったダート入りロードマップは、まった
>くつまらないCG地図になってしまい、汎用的な全国版を意識
>した作りとなり、その魅力は半減以下となり、この時点で私も
>購入をやめてしまいました。
最終版前の2001年版では、市場リサーチの結果であろうか、消費者
が購入しやすい価格(本体価格 933円)で発売をしたため、制作費の
コストダウンを強いられたのであろう。装丁が「見るも無残な状態」
になってしまった。「週刊誌かよ」と当時唖然とした記憶が蘇る。

『ビッグラン北海道』(2001年版)装丁が・・・
ちなみに1990年版の価格は 1,748円。1997年版に 1,810円となり、
1998年版は 1,829円。2000年版は 1,500円に抑えられた(装丁は従来
と同じ)。2001年版がよほど不評だったのであろう。最終版となった
2002-2003 年版ではサイズも一回り大きくし価格も 1,900円に設定。
装丁も元に戻った・・・。この時点では、「来年はどうかな」と期待
したものである。

『ビッグラン北海道』(2002-2003年版)右が2002-2003年版・左は1995年版
ロードマップには、ご指摘の通り涙、なみだのメンパッチン。何か
散漫な印象を拭えないのだ。

『ビッグラン北海道』(2002-2003年版)変わり果てたロードマップ
>おそらく、編集方針もJTB本体の意向が入ったのでしょう。
>そして2003年以降の廃刊も、大人気ガイド「るるぶ」を抱
>える同社としては、モノがかぶりますし、別口で出版する意義
>も薄れてきたので、当然と言っては当然の結末ではなかろうか
>と思います。
やはり、「いかに販売部数を伸ばし利益を創出するか」という企業
論理に基づき企画した結果、このような内容に変貌してしまったので
あろう。「変貌してしまった」というのは「私」の論理である。大多
数の購入者は、内容が「魅力的に変化した」から買うのである。
>普通のガイドより高い値段を出してまで買う魅力がなくなって
>しまったのが敗因だったのではないでしょうかね。
>ともあれ、長年お世話になったガイドがなくなってしまったの
>は残念でもありますが、私も今でもバックナンバーは手元に置
>いてあります。やはりバイブルだった時代、90年のものは未
>だに愛着がありますね。
>これを超える北海道ガイドの登場、ぜひとも期待したいところ
>です。
まったくもって同感。なかば「祈る」気持ち・・・である。
◇◆◇
ではこの企画、おひらき~。
すでに4年目なのでボロボロ。
当初の株式会社ルックの社長さんは三田さんという方です。
仕事の関係で名刺交換したことがあります。
「見た」だから「ルック」にしたんですよ、と言っいたのを覚えています。
やはり手放せませんね。ビッグラン♪
わたしにとって『バイブル』です。
>「見た」だから「ルック」にしたんですよ
うわぁ~、いいハナシですな~♪
まるで智弁和歌山13x-12帝京のようです。
ドラマでもここまでは書けないでしょう。
そういや、最後はカドカワからでしたね。
「角川書店北海道」なんて会社があったんですねぇ。
所詮はJTBからも見捨てられ切り離された雑誌。後半はだんだんミーハー化していくのがみえみえでしたね。
HANAKOとかに出てきそうな2人組のおねーちゃんが、人気スポットをレンタカーで回るレポとか、どこの雑誌にもありそうな企画にはうんざりしました。
2001年版はまったく記憶にありませんが、こりゃひどいありさまですな。
まだ「AUTORIDER 北海道特集」の方がよいです。
最近の情報源としては「宿泊北海道」か、各都市で発行されているタウン誌の別冊ってとこでしょうかね。
かちまいから発行されている「Chai」にはなかなか有益な情報が載っていますよ。(いわゆる「十勝版ホットペッパー」みたいなもん)
インターネットのサイトもありますので、是非一度ごらんあれ。
http://www.chainet.jp/
ダイエットネタにはかなり反してますが。(笑)
思えば、ビッグランの存在を教えていただいたのは
fkhさんでした。
このおかげでわたしの北海道旅ライフの活動領域が
広がりました。感謝でありまする♪
ご指摘の「ツーリング系雑誌の北海道特集」の
バック・ナンバーも保管しております。
'93年か'94年あたりのものがいちばん
面白かったなぁ~と感慨に耽っています。
ダイエットか~。体質改善中です。
'80年代にはけたスラックスが再びはけるようになりました♪
中身はど~かな~・・・
胆嚢に弱点をかかえています。
N見台の炭火焼肉屋が恋しい・・・♪
ビッグラン北海道は1987年に道東編が出版されて以来89年からは北海道全域を網羅するガイドブックとなり、2002年まで発売されていました。
編集・発行はすべて株式会社ルックが行っており、書店やコンビニで取り扱ってもらうために、最初は徳間コミュニケーションズ、次にJTB出版(書店)、共同出版(コンビニ)、2000年は角川書店からの発売となっておりました。
絶賛いただいているマップは87年当時から収録されており、今ではツーリングマップルなど見やすい地図がありますが、当時は山岳地図をベースに未舗装道路や景勝スポットなどを別版で作り合版して印刷しておりました。
この地図、創刊からずっと使い続けていたもので、毎年更新を重ね続いていたため、印刷フィルムとしては伸びて修正が難しくなったことと、デジタルに移行したためフィルムに修正を入れる職人さんがいなくなったこともあって使われなくなったんです。最後の印刷を終えた時には所々が波打っていてボロボロだったのを覚えています。
ルックという会社は、2000年に角川書店に買収され、角川書店北海道の母体としてリスタートすることとなります。そんな中で、ビッグラン北海道はいわゆる大手出版社の意向が数多く組み入れられた血の通わないガイドブックになっていったのです。
ビッグラン北海道に携わった私の同僚とも、昔のビッグラン北海道をもう一度作りたいと今でも話しますが、商標登録の関係で同じ本は事実上作れないものとなってしまいました。
ビッグランとは、鮭が母川を目指して大量に遡上してくることを指す言葉。北海道を訪れた数多くの旅人が、また北海道へ帰って来て楽しむ姿を思い浮かべながらコツコツと編集記事を作ったことを今でも思い出します。
たまたま見つけたこの板。コメントを書かずにはいられませんでした。ご縁がありましたらまたちょくちょくお邪魔したいと思います。
2014.2.25
元ビッグラン北海道 編集スタッフ
熱い思いのこもったコメントをいただき
たいへん感謝しております。
詳細は追ってコメントさせていただきます。
まずは取り急ぎ御礼まで。
私は読者時代から、実際に関わることができたことを嬉しく思っています。懐かしいです・・・記事にしていただき、ありがとうございました。
コメントいただきありがとうございました。
現在も相変わらず夏~秋に北海道を訪れています。
車の旅のパートナーとしてマップ+現地情報は欠かせません。
ネットの時代ですが、私にとっては紙媒体の情報も重要です。
現在は「S社のツーリングマップル+バイク系の情報誌」をよりどころにしていますが
マップ+現地情報を参照するうえで「ビッグラン北海道」に勝る情報源はありません。
懐かしいです。
当時の職場の皆さんに会いたいなぁ…。
私は伝説のアノ人ですよ(笑)
コメントいただきありがとうございました。
最初に購入した1990年版、現在も手元にあります。
燃えていた時代ですね。