■ パウエル二重契約 両球団引かず!(スポニチ・2008年1月31日)
以前書いたエントリでは「ルール以前の仁義の問題」と書いたんですが、リーグの見解はルール上の問題だということになりました。
つまり、鷹側だけではなく檻側の契約も効力が認められ、二重契約であると判断されたのです。
こうなると、一番悪いのはパウエルの代理人、と考えざるをえないでしょう。
ホークスの手法に問題なしとは言いませんが、少なくとも彼らは檻とパウエルとの契約が有効ではないと判断して交渉に及んだわけです。
一方のパウエルの代理人は、自身が檻と結んだ契約がどういうものか熟知し、かつメディカルチェックの段階にあることを知りながら交渉に応じたわけで、その責めは免れないと思います。
ちなみに、この辺りの法律論では下記の土本武司さんの解説が分かりやすいです。記事の下の方にあるので、ご一読ください。
■ 「ソフトBパウエル獲得発表も「待った」(日刊九州・2008年1月30日)
九州の本来ならホークス寄りの記事を書いてもおかしくないところなんですが、こういう公平な解説を載せるところは敬服しました。
すくなくとも、夕刊紙の記事を頼りに「オリ不利」の見出しを掲げて頑張ってたどこぞの○○ーとはエラい違いです。
で、問題はパウエルがどうなるかです。土本氏の見解では檻側に優先権が生じるとありましたが、果たしてそうなりそうな按配ではあります。
■ オリは登録申請 ソフトはトーンダウン(スポニチ・2008年2月1日)
筋論からしても、檻の契約が優先され、鷹がパウエル代理人から賠償を踏んだくるというのが一番あるべき解決でしょう。そうすれば、ホークスが「強奪球団」の汚名をかぶり、ホークスファンが傷つく事態も避けられます。
ホークスが自らヒールになりたいのなら話は別ですが、ファンの存在を考えれば好きこのんで嫌われ役になる必要もないですし、戦力的には別の助っ人も入ったのですから、これで恨みっこなし、というのでいいのではないでしょうか。
とはいえ、いくらか気になる面がないではありません。1つは、なぜか出てきたこんな人。
■ パウエル「不適格選手」で球界追放も(スポニチ・2008年2月1日)
こいつが公平な観点から物事を判断する可能性は、1+1=3になる可能性と同じぐらい存在するわけですが、ともあれこの期に及んで「不適格選手」の烙印を押されるのは、パウエルにとっても悪夢でしょう。
個人的には、代理人にすべての責任を負わせて(というより、はじめから代理人が悪いんですが)解任した上で、今後日本での代理人業務を制限するというのが、一番損害が少なくて良いのではと思ってます。
もう1つ、このまま檻入りが決まったとして、すんなりチームに溶け込めるのか疑問なのも事実。で、こんな話も。
■ 清原「パウエルは登録名“お金”だ!」(スポニチ・2008年2月1日)
なんだかんだ批判の多い(そしてある程度批判されるのは仕方ない)清原ですが、この発言は単純に興味深く読ませてもらいました。
パウエルの問題は確かに厄介な話なんですが、一方では場外乱闘として生暖かく見るという視点もあるわけです。
断っておきますが、私はそういう視点を批判するつもりは全くありません。規則上の議論がほぼ終了した以上で、当事者球団のファンをはじめ心配している人はいるでしょうが、突飛な事態に発展する可能性もまずないでしょう。
それだけに、事態をある程度ネタ含みで見る方がいるのはむしろ当然です。そういう観点で言えば、清原の発言はいい燃料補給になったかも知れません。
清原はよしんばプレーせずともメディアには注目されるわけで、いわゆる「にぎやかし」としての能力はそんじょそこらの選手よりもはるかに持っています。
その能力を今回もうまく使ったものだ、というのが、清原の発言に対する私の感想でしょうか。実際パウエルが檻に入ったとして、ちゃんと詫びを入れれば、清原の怒りも収まるでしょうし。
ちなみに、
私も清原に同調。
カッコ良いかどーかは別として、昔大毎にいた「マニー」を連想しますし。
詳しくは書けたもんじゃないんで、分かった方も書き込まないこと( ̄▽ ̄;;)
以前書いたエントリでは「ルール以前の仁義の問題」と書いたんですが、リーグの見解はルール上の問題だということになりました。
つまり、鷹側だけではなく檻側の契約も効力が認められ、二重契約であると判断されたのです。
こうなると、一番悪いのはパウエルの代理人、と考えざるをえないでしょう。
ホークスの手法に問題なしとは言いませんが、少なくとも彼らは檻とパウエルとの契約が有効ではないと判断して交渉に及んだわけです。
一方のパウエルの代理人は、自身が檻と結んだ契約がどういうものか熟知し、かつメディカルチェックの段階にあることを知りながら交渉に応じたわけで、その責めは免れないと思います。
ちなみに、この辺りの法律論では下記の土本武司さんの解説が分かりやすいです。記事の下の方にあるので、ご一読ください。
■ 「ソフトBパウエル獲得発表も「待った」(日刊九州・2008年1月30日)
九州の本来ならホークス寄りの記事を書いてもおかしくないところなんですが、こういう公平な解説を載せるところは敬服しました。
すくなくとも、夕刊紙の記事を頼りに「オリ不利」の見出しを掲げて頑張ってたどこぞの○○ーとはエラい違いです。
で、問題はパウエルがどうなるかです。土本氏の見解では檻側に優先権が生じるとありましたが、果たしてそうなりそうな按配ではあります。
■ オリは登録申請 ソフトはトーンダウン(スポニチ・2008年2月1日)
筋論からしても、檻の契約が優先され、鷹がパウエル代理人から賠償を踏んだくるというのが一番あるべき解決でしょう。そうすれば、ホークスが「強奪球団」の汚名をかぶり、ホークスファンが傷つく事態も避けられます。
ホークスが自らヒールになりたいのなら話は別ですが、ファンの存在を考えれば好きこのんで嫌われ役になる必要もないですし、戦力的には別の助っ人も入ったのですから、これで恨みっこなし、というのでいいのではないでしょうか。
とはいえ、いくらか気になる面がないではありません。1つは、なぜか出てきたこんな人。
■ パウエル「不適格選手」で球界追放も(スポニチ・2008年2月1日)
こいつが公平な観点から物事を判断する可能性は、1+1=3になる可能性と同じぐらい存在するわけですが、ともあれこの期に及んで「不適格選手」の烙印を押されるのは、パウエルにとっても悪夢でしょう。
個人的には、代理人にすべての責任を負わせて(というより、はじめから代理人が悪いんですが)解任した上で、今後日本での代理人業務を制限するというのが、一番損害が少なくて良いのではと思ってます。
もう1つ、このまま檻入りが決まったとして、すんなりチームに溶け込めるのか疑問なのも事実。で、こんな話も。
■ 清原「パウエルは登録名“お金”だ!」(スポニチ・2008年2月1日)
なんだかんだ批判の多い(そしてある程度批判されるのは仕方ない)清原ですが、この発言は単純に興味深く読ませてもらいました。
パウエルの問題は確かに厄介な話なんですが、一方では場外乱闘として生暖かく見るという視点もあるわけです。
断っておきますが、私はそういう視点を批判するつもりは全くありません。規則上の議論がほぼ終了した以上で、当事者球団のファンをはじめ心配している人はいるでしょうが、突飛な事態に発展する可能性もまずないでしょう。
それだけに、事態をある程度ネタ含みで見る方がいるのはむしろ当然です。そういう観点で言えば、清原の発言はいい燃料補給になったかも知れません。
清原はよしんばプレーせずともメディアには注目されるわけで、いわゆる「にぎやかし」としての能力はそんじょそこらの選手よりもはるかに持っています。
その能力を今回もうまく使ったものだ、というのが、清原の発言に対する私の感想でしょうか。実際パウエルが檻に入ったとして、ちゃんと詫びを入れれば、清原の怒りも収まるでしょうし。
ちなみに、
「英語のマネーはカッコ良すぎるからあかん!」
私も清原に同調。
カッコ良いかどーかは別として、昔大毎にいた「マニー」を連想しますし。
詳しくは書けたもんじゃないんで、分かった方も書き込まないこと( ̄▽ ̄;;)
ttp://www.zakzak.co.jp/spo/2008_01/s2008013003.html
ネットで記事を眺めて、パウエルの代理人とかオリックス球団,福岡ソフトバンク球団フロントの対応以前に「一番悪意を持っているのは夕刊○ジ」だということだけ分かりました。
今回の問題に関して、弁護士の藤本さんという方が、ブログで統一契約書の問題について触れられています。
「パウエルは悪者か?」
http://d.hatena.ne.jp/attorney-at-law/20080201/1201797901
参考までに。
それから、統一契約書をめぐる問題の最終判断はコミッショナーに委ねられていると統一契約書様式にも定められている(第34条)ので、代行とはいってもあの人が出てくるのは当然かと思われます(むしろ出てこないほうがおかしいかと)。
彼は確か合併前からオリックスの話題をほぼ専門にしていたはずです。
高塚氏と言えばオリックス、オリックスと言えば高塚氏。
ただ、ここまで執拗になると、何か歪んだ愛情があるようにしか思えなかったり……
実際には、他にも日本での生活で困ってたみたいですが。
さて、リンクいただいたエントリを拝見いたしました。
まず、今回の件でパウエル自身を責める気は、個人的にはあんまりないんですよ。
そもそも、契約は代理人が結んでいるんでしょうし、本人がどれだけタッチしているかは疑問ですからね。
その上で、
>日本の契約法上の論理からすれば、信義則上オリックスに期待権が発生していたとは言える
ここがポイントだと思っています。
特に12球団が(当然この中にはホークスも含まれる)暗黙のうちに認めた慣例もあるでしょうし。
とはいえ、統一契約書の不備は早急に改善すべきでしょう。
ドラフトで指名権を獲得した日本人選手なら問題はないでしょうが、
放っておくと、それ以外の選手で動揺の問題が起きないとも限りません。
まさかとは思いますが、理論上は日本人のFA選手でも同様のことが起こりうる、ということにもなりますし。
>コミッショナー代行
確かに、職務上は出てこないとおかしいんですよね。
とはいえ、かの御仁の人となりを考えると、出てくる方が異常に思えてならないもので(^^;;)
なんかまたウラがあるんじゃないの、とか思ってしまうんですよね。
球団にとっては代理人の言葉は本人の言葉です。
それが本人の意思によるものか代理人が勝手に言ってるのかは交渉相手から見れば区別はつかないし、確認する義務もありません。
というのは極論かもしれないけど、間違ってたら藤本さんのフォローに期待(^^;
>契約は代理人が結んでいるんでしょうし
でも、サインをしたのは本人なんですよ。
球団は代理人と契約したのではなくパウエルと契約したのだから、契約を履行できなくなった責任はパウエルにあります。
その結果損害賠償などという話になった場合もそれは直接的にはパウエル自身が負うものです。
「代理人が勝手なことをした、事実を正しくパウエルに伝えていなかった」のだとしてもそれはパウエルと代理人との間だけの問題で、球団側にとっては知ったことではありません。
パウエル本人にほとんど非はなく、代理人がデタラメをやったのならパウエルが改めて代理人に対して損害の請求などをすればいいだけのことで、球団に対して契約上の責務を負っているのがパウエルであることには影響しません。
代理人にはそれだけ重い責任があるので、日本では「弁護士資格がなければ代理人にはなれない」といったハードルを作っているんですよ。
統一契約書の効力発生タイミングについてですが、今のところは「パウエル側はこういう形で正当性を主張できるかも(してくるかも)」という話です。
パウエル側がそのような主張を持ち出さない限りは特に問題にはならないないでしょう。この点に関してはオリもソフバンも同じような立場なので、こんな話を取り上げても有利にならないし。
もしパウエル側が34条を根拠に契約しても大丈夫だと判断したのであれば今後間違いなく争点として浮上するでしょうけど、今の時点ではまだ可能性にすぎません。
このあたり藤本さんは当然承知の上で書かれていると思いますが、あの説明だけを見て「つまりどちらの契約も無効なわけ?」と早とちりする人もいそうなので念のため。
何より、サインも本人のもの(少なくともその点で疑義は出ていない)ですし。
パウエルと代理人との間での意思疎通がどの程度のものだったか、ちょっと疑問は感じますが、
(去年のノリのことがありましたからね)
パウエル本人の責任については、いささか甘く考えていたかな、と思い直しました。
>統一契約書の効力発生タイミング
先に契約したほうに優先権があるのでは? と私などはどうしても思ってしまうんですが、
リーグが二重契約と言って両者を受理しなかった以上、あまり関係ないんでしょうかね。
しかしこうなると、外国人の代理人についても全く規制なしでいいのか、という疑問も沸いてきます。