3シーズン目を終えた四国アイランドリーグ。現在今季の覇者香川オリーブガイナーズが、もう1つの独立リーグ「北信越ベースボール・チャレンジ・リーグ」の優勝チームである石川ミリオンスターズと、独立リーグ日本一を懸けて対戦中です。
今シーズンは高知の経営問題が表面化しましたが、ひとまず新たな経営体制が整い、スポンサーも現れたことで、4チーム揃って新たなシーズンを迎えることができそうです。
そんな中、来シーズンのアイランドリーグに九州から2チームが加わるという話が発表されました。
新しく加わるのは、長崎の「長崎県民球団セインツ」と、福岡に設立される新球団。これにより、来シーズンのアイランドリーグは、6チームからなる『四国・九州アイランドリーグ2008』へと拡大することになります。
長崎セインツはアメリカの独立リーグ「セントポール・セインツ」を模範として、今年3月に設立された球団です。南海・ダイエーで活躍した河埜敬幸さんが監督を務め、すでに四国ILのチームとの試合も行っています。
一方の福岡球団は設立に向けて動きだしたところで、チーム名を含め概要はまだ未定。もともとは長崎セインツを中心に九州で独立リーグを結成する構想が、(詳しい経緯は分かりませんが)四国ILに加盟することになったものです。
四国ILの発展はもちろん、チーム数が増えるのも、基本的には歓迎すべきことです。ただ、長崎はいいとして、すでにNPB球団のある福岡よりは、九州でも他県でチームを作る方がいいのでは? という疑問は沸きました。
ですが、リーグ側もこの点についてはすでに考えているようで、今日発表された『四国・九州アイランドリーグ2008』の構想によれば、今後はチーム数を最大で16に増やすとのことです。
この資料ではチーム数以外にも、事業展開や国際的な連携など、今後のリーグ運営についての概要が説明されています。資料はPDFファイルとしてまとめられていますので、ご関心のある方はこちらのリンク先からご覧ください。
で、私もこちらの資料にはざっと目を通してみました。ここで、その感想を簡単に申すならば、「理念の方向性は正しい反面、現時点では実現性に少々疑問あり」というところになります。
まず、ここではリーグの役割として、「野球界の底辺拡大と選手の育成」と「地域の活性化と地域貢献、地域における人材育成」という2つが挙げられています。
この2つについて異論を差し挟む人はまずいないでしょう。独立リーグの存在意義は、NPBやMLBで活躍できる選手の育成と、各球団による地域への貢献にあるのです。
ただし、その前提として、リーグ全体(理想としてはすべての球団)が事業として成功することは不可欠です。もちろん、アイランドリーグ側もその点は重々理解していることでしょう。
ここで資料を見ると、観客動員計画はレギュラーシーズンの1試合平均で1,500人。チャンピオンシップでは同じく4,000人です。
ところが、今シーズンでの実績はレギュラーシーズンで1,100人、チャンピオンシップで2,000人。特にレギュラーシーズンでは今季が最多記録を更新してこの実績です。
確かに、九州のチームが加わることで対戦に新味は出てくるでしょうし、北信越リーグの登場で、独立リーグ全体への関心が高まるという相乗効果も期待できるかも知れません。
ですが、それにしてもこの数値は多分に甘いものと思わざるを得ません。実績を踏まえた上で、もう少し実現可能な数値に基づいて構想を出さなければ、またぞろ高知の経営問題が繰り返されないとは限りません。
とはいえ、香川にルーツを持つ私にとって、このリーグの成功は心からの願いです。アイランドリーグが来シーズン以降さらに発展し、野球を通じて香川をはじめ四国・九州の文化を豊かにすることを願ってやみません。
ってわけで、来年は長崎にでも行こうかしら。路面電車もあるし(笑)
今シーズンは高知の経営問題が表面化しましたが、ひとまず新たな経営体制が整い、スポンサーも現れたことで、4チーム揃って新たなシーズンを迎えることができそうです。
そんな中、来シーズンのアイランドリーグに九州から2チームが加わるという話が発表されました。
新しく加わるのは、長崎の「長崎県民球団セインツ」と、福岡に設立される新球団。これにより、来シーズンのアイランドリーグは、6チームからなる『四国・九州アイランドリーグ2008』へと拡大することになります。
長崎セインツはアメリカの独立リーグ「セントポール・セインツ」を模範として、今年3月に設立された球団です。南海・ダイエーで活躍した河埜敬幸さんが監督を務め、すでに四国ILのチームとの試合も行っています。
一方の福岡球団は設立に向けて動きだしたところで、チーム名を含め概要はまだ未定。もともとは長崎セインツを中心に九州で独立リーグを結成する構想が、(詳しい経緯は分かりませんが)四国ILに加盟することになったものです。
四国ILの発展はもちろん、チーム数が増えるのも、基本的には歓迎すべきことです。ただ、長崎はいいとして、すでにNPB球団のある福岡よりは、九州でも他県でチームを作る方がいいのでは? という疑問は沸きました。
ですが、リーグ側もこの点についてはすでに考えているようで、今日発表された『四国・九州アイランドリーグ2008』の構想によれば、今後はチーム数を最大で16に増やすとのことです。
この資料ではチーム数以外にも、事業展開や国際的な連携など、今後のリーグ運営についての概要が説明されています。資料はPDFファイルとしてまとめられていますので、ご関心のある方はこちらのリンク先からご覧ください。
で、私もこちらの資料にはざっと目を通してみました。ここで、その感想を簡単に申すならば、「理念の方向性は正しい反面、現時点では実現性に少々疑問あり」というところになります。
まず、ここではリーグの役割として、「野球界の底辺拡大と選手の育成」と「地域の活性化と地域貢献、地域における人材育成」という2つが挙げられています。
この2つについて異論を差し挟む人はまずいないでしょう。独立リーグの存在意義は、NPBやMLBで活躍できる選手の育成と、各球団による地域への貢献にあるのです。
ただし、その前提として、リーグ全体(理想としてはすべての球団)が事業として成功することは不可欠です。もちろん、アイランドリーグ側もその点は重々理解していることでしょう。
ここで資料を見ると、観客動員計画はレギュラーシーズンの1試合平均で1,500人。チャンピオンシップでは同じく4,000人です。
ところが、今シーズンでの実績はレギュラーシーズンで1,100人、チャンピオンシップで2,000人。特にレギュラーシーズンでは今季が最多記録を更新してこの実績です。
確かに、九州のチームが加わることで対戦に新味は出てくるでしょうし、北信越リーグの登場で、独立リーグ全体への関心が高まるという相乗効果も期待できるかも知れません。
ですが、それにしてもこの数値は多分に甘いものと思わざるを得ません。実績を踏まえた上で、もう少し実現可能な数値に基づいて構想を出さなければ、またぞろ高知の経営問題が繰り返されないとは限りません。
とはいえ、香川にルーツを持つ私にとって、このリーグの成功は心からの願いです。アイランドリーグが来シーズン以降さらに発展し、野球を通じて香川をはじめ四国・九州の文化を豊かにすることを願ってやみません。
ってわけで、来年は長崎にでも行こうかしら。路面電車もあるし(笑)
要は「長崎以外は間に合わなかった」ということです。
1チームだけではリーグ戦はできないし、その時点で選手やスタッフとはあらかた契約を済ませていたと思われるので「1年延期します。その間は給料払えないからなんとか食いつないでください」というわけにはいきません。
四国ILに相乗りさせてもらえなかったら、そのまま潰れていたでしょう。
>NPB球団のある福岡よりは、九州でも他県でチームを作る方がいいのでは?
わかってる上で書いてるんだとは思いますが、結局はスポンサーの有無で決まるという話ですね。
仮に採算の見通しがあったとしても、最低限1年分くらいの運転資金は確保しないと何も始まりません。
それに福岡は人口や交通アクセスなどの面で九州他県を圧倒する有利さがあるので、集客面でもホークスとの競合があってもおつりがくるくらいかもしれません。
と、不安になってしまっています。
四国との移動、どちらの選手にとっても結構ハードですよね。
九州にあるメリットといえば、ホークス2軍が交流戦を行ってくれるチャンスが増える(なにせOBの西山がいるからな。話題性十分)のを期待してしまっていますけど。
確かに負担は増えるけど、地域独立リーグという存在を広く認知してもらうためには必要だと。
よそといえども早期に潰れるところが出るのはイメージ的にも大きなマイナスですからね。
北信越BCリーグ(もう11月からは「BCリーグ」に拡大します)が開幕し、四国ILでは高知FDの経営難という問題が吹き出したシーズンでした。高知FDは当面二年間の期限付きですが経営者がつき、今度は九州の2チームが加わります。単純ですが、お客さんを増やし収入の道を確保するのが最大の課題です。この転機を乗り切って、この先何年も存続できるアイランドリーグであってほしいと願います。
逆に、順位的には最下位独走だった新潟が、観客動員数ではトップだったようです。
http://www.bc-l.jp/modules/bclnews/index.php?page=article&storyid=218
単純には言い切れませんが、チームが強いこと&地域密着をうまく融合していくことが、今後の課題かもしれません。
そんな北信越BCリーグも、来月には群馬と福井を加えた BCリーグに拡大の見通し。
http://www.bc-l.jp/modules/bclnews/index.php?page=article&storyid=194
さらに福島や静岡という話題もあるという噂も聞きます。
先輩の四国IL とも切磋琢磨しつつ、それぞれ発展を期待したいところです。
やはりそうでしたか。
ちなみに長崎の加盟話は、確か今年の夏辺りに出てきたはずですが、その時は単独加盟という話でした。
なので、奇数になって、なおかつ九州は1チームだけでどうするの? と疑問に感じていたので、
1チーム増えることになっただけでも前進でしょうね。
>スポンサーの有無
つまるところは、そこなんですよね。高知の例もありますし……
単純に野球インフラで言えば、宮崎など断然有利だと思うんですが、
(陰りが見えるとはいえ、まだ知事ブームは冷めてませんし)
やはり地元企業のサポートがなければ難しいのでしょう。
>福岡
ホークスとの棲み分け、理想としては共栄関係を作れるかどうかに注目しています。
あるいは、ホークスが福岡・博多なら、新球団は北九州メインと言うのもアリかも知れません。
選手にすれば、NPBに入れば移動尽くしになるわけで、その訓練と思えばいいんでしょうが、
資金面ではちょっと心配です。
ただアルビレオさんが書かれている通り、各地での認知度を上げる意味では、
今は多少困難があっても拡大路線で行くべきだと私も思います。
そのうえで、(四国・九州ILの構想にもありますが)ゆくゆくは九州独自のリーグができてほしいです。
あと、雁の巣とはぜひとも仲良くしたいものですね。
由宇にも期待してますよ(笑)
ここですよね。単純ではあるんですが、これがなかなか……
ただ、後発の北信越の動員を考えれば、四国・九州でやってできないことはないと思います。
その意味で、チームが増える来年は大チャンスです。
アイランドリーグが魅力をさらに高め、今後ますます発展することを願ってやみません。