ケッペル退団、帰国

■　ケッペル選手退団のお知らせ（公式・2013年9月25日）

　私を含め、多くのファイターズファンが復活を待ち望んでいたケッペル。
　それだけに、この時期に退団の話が出てくると、さすがに心理的なダメージは大きいです。
　ケッペルは2010年、2011年と、ローテの柱の1人として活躍しただけでなく、復興支援のチャリティーでの共感に満ちたスピーチによって、多くのファンの心をつかみました。
　しかし、2012年にはケガで離脱。その後長く、おそらくは苦しかった再調整が始まりました。
　そして今季後半、ついにマウンドに再び上がったケッペル。しかし、ファンの願いも空しく、かつての輝きを取り戻すことは、結局できませんでした。
　必ず戻ってきてほしい。そういうファンの願いは、戦力としてのケッペルだけに向けられたものではないはずです。
　だからこそ、一度も「あの」ケッペルが復活する姿を見ることができなかったのは残念です。
　日本、北海道に愛着を示し、ファンに愛された選手が、こんな形でなんで去っていくのを見るのは悲しいことです。何とかならなかったのか、と思わずにはいられません。
　ですが、冷静な部分では、球団はよくここまで待った、とも思うのです。
　外国人選手がシーズンを棒に振るケガをしたとなれば、普通ならそのシーズン限りで解雇するところです。仮に契約があったとしても、違約金を払うぐらいしてもおかしくはありません。
　しかし、球団はそうしなかった。あくまでも契約を守ったということなのでしょうが、そうしてみたことで、復活する保証はなかったのです。
　あるいは球団も、ケッペルという戦力だけではなく、人物に懸けていたのかも知れません。だとしたら、それが実らなかったのは悔しいのですが……

　まだ暑さの残る日が続きますが、プロ野球は、既に秋を迎えたようです。悲しい季節が始まったようです。