トワイライトエクスプレスは大阪駅を出て、京都から湖西線へ。右手に琵琶湖を眺めながら走る間に、ダイナープレヤデスから昼食の時間になったとのアナウンスがあった。
ところが、向かってみると早速満席、しばらく空く気配はない。待っていても仕方がないので、サロンカーで時間を潰すことにした。
備え付けの旅行ガイドや大型時刻表を見ていると、車掌がTVモニタの電源を入れた。トワイライトエクスプレスのプロモーションが始まった。
ビデオに映るスイートルームには憧憬をさらに高めながら、銀世界を切り裂いて走る列車の姿にも心を奪われる。冬に旅する機会があればと思う。
しばらくして、再びダイナープレヤデスに。今度は空きがあったので、ようやっと昼食にありつける。
食堂車と言えばカレー。ハンバーグでもいいのだが、気分はカレーである。それにしても、庶民の味から高級料理まで、カレーの適応力の高さにはあらためて感心せざるを得ない。
食事を済ませて会計の際に、シャワーの予約をする。トワイライトエクスプレスではサロンカーにシャワーが設置されていて、スイート・ロイヤル以外の乗客が利用することになる。
シャワーの利用時間は30分で、そのうちお湯が出るのは6分。短いといえば短いのだが、列車内に積み込める湯水の量はたかが知れているし、お湯の出る時間が長すぎると、身支度の時間が無くなってしまう。
シャワーの予約カードと個室のカードキー。旅の記念にはちょうど良い。
個室に戻ると、乗務員が各部屋を回って夕食と朝食の予約を取り付けているところだった。先に書いた通り、ダイナー・プレヤデスのディナーは事前予約制。利用しない乗客には、個室で食べるセットの夕食がある。
われわれもセットと朝食時間を予約し、しばらく休む。
小松の手前辺りで列車が急停止した。異音も衝撃もなかったので、この列車自体が事故に巻き込まれたわけではなさそうだが、どうにも気がかりだ。
すると車内放送があり、緊急停止信号を受信したとのこと。どうなるかと思っていたら、数分後に列車は小松まで運転を再開、駅に着いたところで再び停止した。もっとも、停車予定の駅ではないので、ドアは開かない。
しばらくすると、再び車内放送があった。聞けば、上りの特急が異常音に気づいて停止したのだが、点検を線路上で行うため、全列車が緊急停車したとのことだ。
10分程停止した後、列車は再び動き出した。この時点で30分遅れ。しかし、それで困るような人が、そもそも列車で北海道くんだりまで行くはずはない。
気分だけでも金持ち喧嘩せず、むしろ長く乗車できるなら嬉しいくらい。ソファを倒してベッドを組み、しばらく昼寝をすることにした。
その後富山を出た辺りで目が覚めたが、その後も寝転がってうつらうつら。列車はその間も進む。車掌の観光案内が経由地の風情を語る。黒部川の急流、親不知子不知の悲話……
そうするうちに、夕暮れ時が訪れる。日本海に沈む夕日を眺めるべく、サロンカーに行ってみる。
大阪から北陸、羽越地方を経て青森までを結ぶ路線は「日本海縦貫線」と通称される。その名前だけあって、路線には日本海のすぐそばを通る区間がいくつかある。
そして、新潟は上越地方を通る辺りが、ちょうど夕暮れ時の時間となる。トワイライトエクスプレスの旅の中でも、外せないポイントの1つである。
青海川を通過した辺り。この駅は北側のホームの真裏が日本海で、旅行者の人気も高い、本当に絵になる駅だ。
沈みゆく夕陽。天気に恵まれて良かった。明日の札幌はぐずつきそうだが、その時はその時だ。
時間になったので、シャワールームに。それから個室に戻り、既に届いていたセットの夕食を頂く。
列車というよりは機内食を思わせるスタイルの夕食。しかしスープとご飯はしっかり温めてある。以前は駅弁だったはずなので、それよりはセットっぽくなった気がする。
夕食を頂いてしばらくすると、ダイナー・プレヤデスでパブタイムが始まったという案内があった。ディナータイムが終わると、23時までは予約なしでお酒と軽食が利用できる時間なのだ。
われわれもせっかくなので利用。ビールと酒肴もさることながら、何よりも夜の食堂車の雰囲気を堪能した。
部屋に戻ると、ほとんどそのまま就寝。目が覚めてみると周囲はまだ暗い。ただ走行音が反射するのが聴こえる。どうやら列車は青函トンネルを通っているようだ。
しばらく暗い車窓を眺めていると、いきなり明るさとともに景色が開ける。列車はいよいよ北海道の地へと入ったのだ。鉄路の長旅なだけに、「いよいよ」という言葉は実によく似合う。
さらに走り続けた列車は、五稜郭で進行方向を変える。その間に、上野からのカシオペアが駆け抜けていった。
さらにうつらうつらとしている間に、北海道最初の停車駅洞爺に到着。あれだけ遅れていたはずが、ほぼ定刻通りの運転になっている。さぞ余裕のあるダイヤを組んでいるのだろう。
その間に朝食の時間が近づいてきた。身支度をして、朝の食堂車へ。
以前は和朝食と洋朝食から選ぶことになっていたのだが、現在はコース料理として統一されている。実際、こんな雰囲気の食堂車なのだから、選べたとしても私は洋食一択だ。
こちらがメインコース。朝食の時間は30分程だが、次から次に出てくるので意外とせわしない。この後にデザートと食後のコーヒー(紅茶)もついてくる。さらにパンの追加も可能だ。
朝食を済ませて個室に戻ると、札幌到着までもう1時間もなくなってしまった。22時間もあれば退屈するだろうと持ってきた本は、結局1ページも読んでいない。
むしろ札幌に着いてからが旅行の本番というに、妻などはまるでもうすぐ旅が終わるかのように消沈している。私もそうではあるが。
しかし列車はそのまま走り続け、そのまま札幌に到着した。
五稜郭からはディーゼル機関車が列車を牽引している。北斗星でも使われるものだ。
この機関車にも掲げられるヘッドマーク。ただ、さすがに年季は入っている。
数分ののち、列車は回送として札幌駅を後にした。ただ、本来はこれからが北海道の旅だ。
ところが、向かってみると早速満席、しばらく空く気配はない。待っていても仕方がないので、サロンカーで時間を潰すことにした。
備え付けの旅行ガイドや大型時刻表を見ていると、車掌がTVモニタの電源を入れた。トワイライトエクスプレスのプロモーションが始まった。
ビデオに映るスイートルームには憧憬をさらに高めながら、銀世界を切り裂いて走る列車の姿にも心を奪われる。冬に旅する機会があればと思う。
しばらくして、再びダイナープレヤデスに。今度は空きがあったので、ようやっと昼食にありつける。
食堂車と言えばカレー。ハンバーグでもいいのだが、気分はカレーである。それにしても、庶民の味から高級料理まで、カレーの適応力の高さにはあらためて感心せざるを得ない。
食事を済ませて会計の際に、シャワーの予約をする。トワイライトエクスプレスではサロンカーにシャワーが設置されていて、スイート・ロイヤル以外の乗客が利用することになる。
シャワーの利用時間は30分で、そのうちお湯が出るのは6分。短いといえば短いのだが、列車内に積み込める湯水の量はたかが知れているし、お湯の出る時間が長すぎると、身支度の時間が無くなってしまう。
シャワーの予約カードと個室のカードキー。旅の記念にはちょうど良い。
個室に戻ると、乗務員が各部屋を回って夕食と朝食の予約を取り付けているところだった。先に書いた通り、ダイナー・プレヤデスのディナーは事前予約制。利用しない乗客には、個室で食べるセットの夕食がある。
われわれもセットと朝食時間を予約し、しばらく休む。
小松の手前辺りで列車が急停止した。異音も衝撃もなかったので、この列車自体が事故に巻き込まれたわけではなさそうだが、どうにも気がかりだ。
すると車内放送があり、緊急停止信号を受信したとのこと。どうなるかと思っていたら、数分後に列車は小松まで運転を再開、駅に着いたところで再び停止した。もっとも、停車予定の駅ではないので、ドアは開かない。
しばらくすると、再び車内放送があった。聞けば、上りの特急が異常音に気づいて停止したのだが、点検を線路上で行うため、全列車が緊急停車したとのことだ。
10分程停止した後、列車は再び動き出した。この時点で30分遅れ。しかし、それで困るような人が、そもそも列車で北海道くんだりまで行くはずはない。
気分だけでも金持ち喧嘩せず、むしろ長く乗車できるなら嬉しいくらい。ソファを倒してベッドを組み、しばらく昼寝をすることにした。
その後富山を出た辺りで目が覚めたが、その後も寝転がってうつらうつら。列車はその間も進む。車掌の観光案内が経由地の風情を語る。黒部川の急流、親不知子不知の悲話……
そうするうちに、夕暮れ時が訪れる。日本海に沈む夕日を眺めるべく、サロンカーに行ってみる。
大阪から北陸、羽越地方を経て青森までを結ぶ路線は「日本海縦貫線」と通称される。その名前だけあって、路線には日本海のすぐそばを通る区間がいくつかある。
そして、新潟は上越地方を通る辺りが、ちょうど夕暮れ時の時間となる。トワイライトエクスプレスの旅の中でも、外せないポイントの1つである。
青海川を通過した辺り。この駅は北側のホームの真裏が日本海で、旅行者の人気も高い、本当に絵になる駅だ。
沈みゆく夕陽。天気に恵まれて良かった。明日の札幌はぐずつきそうだが、その時はその時だ。
時間になったので、シャワールームに。それから個室に戻り、既に届いていたセットの夕食を頂く。
列車というよりは機内食を思わせるスタイルの夕食。しかしスープとご飯はしっかり温めてある。以前は駅弁だったはずなので、それよりはセットっぽくなった気がする。
夕食を頂いてしばらくすると、ダイナー・プレヤデスでパブタイムが始まったという案内があった。ディナータイムが終わると、23時までは予約なしでお酒と軽食が利用できる時間なのだ。
われわれもせっかくなので利用。ビールと酒肴もさることながら、何よりも夜の食堂車の雰囲気を堪能した。
部屋に戻ると、ほとんどそのまま就寝。目が覚めてみると周囲はまだ暗い。ただ走行音が反射するのが聴こえる。どうやら列車は青函トンネルを通っているようだ。
しばらく暗い車窓を眺めていると、いきなり明るさとともに景色が開ける。列車はいよいよ北海道の地へと入ったのだ。鉄路の長旅なだけに、「いよいよ」という言葉は実によく似合う。
さらに走り続けた列車は、五稜郭で進行方向を変える。その間に、上野からのカシオペアが駆け抜けていった。
さらにうつらうつらとしている間に、北海道最初の停車駅洞爺に到着。あれだけ遅れていたはずが、ほぼ定刻通りの運転になっている。さぞ余裕のあるダイヤを組んでいるのだろう。
その間に朝食の時間が近づいてきた。身支度をして、朝の食堂車へ。
以前は和朝食と洋朝食から選ぶことになっていたのだが、現在はコース料理として統一されている。実際、こんな雰囲気の食堂車なのだから、選べたとしても私は洋食一択だ。
こちらがメインコース。朝食の時間は30分程だが、次から次に出てくるので意外とせわしない。この後にデザートと食後のコーヒー(紅茶)もついてくる。さらにパンの追加も可能だ。
朝食を済ませて個室に戻ると、札幌到着までもう1時間もなくなってしまった。22時間もあれば退屈するだろうと持ってきた本は、結局1ページも読んでいない。
むしろ札幌に着いてからが旅行の本番というに、妻などはまるでもうすぐ旅が終わるかのように消沈している。私もそうではあるが。
しかし列車はそのまま走り続け、そのまま札幌に到着した。
五稜郭からはディーゼル機関車が列車を牽引している。北斗星でも使われるものだ。
この機関車にも掲げられるヘッドマーク。ただ、さすがに年季は入っている。
数分ののち、列車は回送として札幌駅を後にした。ただ、本来はこれからが北海道の旅だ。
そしてどこぞの機内食より立派に見えますね。
長距離・長時間の移動で本を読もうと思って持ち込むけれど、
たいてい、計画倒れに終わってしまうのは。
そりゃまぁ手のかかった料理だとは思うんですが。
http://www.jreast.co.jp/cassiopeia/dining/index.html
しかし、弁当まで事前予約が必要というのはちょっと不便ですね。
といいつつ、また旅に出るとなると本を持っていくのですが(苦笑)
次の乗車はいつになる事やら。
ちなみに、土産として、トワイライトエクスプレス特製のマフラータオルが発売されているそうで…。
あと、トワイライトエクスプレスのグッズは車内販売でも売られていて、
妻が旅のしおりを買っていました。