東北に出張する機会があった。大阪からだと当日移動はどう考えても無理で、前泊は必須。
ならばこれを機会にと、前日の朝に大阪を発って、常磐線で動いている中で乗り残している相馬~原ノ町間を訪れることにした。あの日からもうすぐ3年、これも何かの巡り合わせかも知れない。
朝の飛行機で仙台へ。近づくにつれて風雪吹きすさび、飛行機は揺れ、太平洋は糸を引くように白波が立つ。降下時に揺れるのはよくあるのに、不安、いや明確な恐怖を感じるのは、あの日のこの海を思い出すからだろう。
ただ、当たり前ではあるが飛行機は何事もなく着陸し、そのまま空港鉄道に乗り込む。
乗り換えで改札に上がると、JR東日本管内で話題のポスターを初めて直接目にした。考えてみれば、今までまともに見たのは松岡修造のコラ画像だけだった。
改札を出たところで、こんな広告を見た。去年優勝したのは、仙台の球団だったのだ。その地元に来たのだという、当たり前だが大きな事実を思い返す。
そんな地元のヒーロー。10年前、この展開をだれが予想し得たか。
さて、名取では乗り換え待ちの時間が数十分ある。待合室にいてもすることがないので、駅に併設されている「ウイングプラザ」で時間を潰させていただくことにした。
ここは市民でなくても無料で利用できて、空調の効いた部屋で新聞・雑誌・図書も読めるという大変ありがたい施設である。地元紙を読んでいると、待ち時間はすぐに過ぎて行った。
ホームに降りるとアナウンスが飛び込んできた。これから乗る浜吉田行は仙台を4分遅れで発車、向かいの仙台行は、岩沼から名取間で強風のため徐行しており、浜吉田行も名取からは徐行運転の見込みとのこと。
はたして大丈夫かという不安が頭をもたげたが、出張先には今日中に着けばいいのだし、途中で引き返せないことはあるまい、との楽観の下、旅程続行を早々に決めた。
そして浜吉田行は4分遅れで名取着。しかし風のためか何なのか、信号がなかなか変わらず、発車した時は3分が経っていた。
発車後は案の定、徐行を続ける電車であったが、あまり走らないうちに運転指令から規制解除の知らせが入ってきた。風速が規制値を大幅に下回ったという。
これですぐに速度を上げると思いきや、いったんその場で停止。運転指令から規制解除後の運転方針が伝えられ、運転士がそれを復唱。詳しい中身までは理解できないものの、これで通常速度の運転が可能となったようだ。
ただ、運転再開後も遅れを取り戻すには至らず、亘理駅には10分程の遅れで到着。本来なら代行バスは発車した後だが、接続待ちはしてくれているらしい。
ここで終点の浜吉田ではなく亘理が出てきたのは理由があって、代行バスは亘理から相馬までを運転しているのだ。
もちろんバスは浜吉田にも寄らないではないが、バス停から駅までは距離があって乗り換えには適さない。なので、JRも亘理での乗り換えを推奨している。
1年半ぶりの亘理駅。当時のことを思い出して感傷に浸りたいところだが、なにせバスを待たせている。
急いでバスに乗り込んだが他の乗り換え客はほとんどなく、空きの多いバスはすぐに相馬に向けて発車した。
ならばこれを機会にと、前日の朝に大阪を発って、常磐線で動いている中で乗り残している相馬~原ノ町間を訪れることにした。あの日からもうすぐ3年、これも何かの巡り合わせかも知れない。
朝の飛行機で仙台へ。近づくにつれて風雪吹きすさび、飛行機は揺れ、太平洋は糸を引くように白波が立つ。降下時に揺れるのはよくあるのに、不安、いや明確な恐怖を感じるのは、あの日のこの海を思い出すからだろう。
ただ、当たり前ではあるが飛行機は何事もなく着陸し、そのまま空港鉄道に乗り込む。
乗り換えで改札に上がると、JR東日本管内で話題のポスターを初めて直接目にした。考えてみれば、今までまともに見たのは松岡修造のコラ画像だけだった。
改札を出たところで、こんな広告を見た。去年優勝したのは、仙台の球団だったのだ。その地元に来たのだという、当たり前だが大きな事実を思い返す。
そんな地元のヒーロー。10年前、この展開をだれが予想し得たか。
さて、名取では乗り換え待ちの時間が数十分ある。待合室にいてもすることがないので、駅に併設されている「ウイングプラザ」で時間を潰させていただくことにした。
ここは市民でなくても無料で利用できて、空調の効いた部屋で新聞・雑誌・図書も読めるという大変ありがたい施設である。地元紙を読んでいると、待ち時間はすぐに過ぎて行った。
ホームに降りるとアナウンスが飛び込んできた。これから乗る浜吉田行は仙台を4分遅れで発車、向かいの仙台行は、岩沼から名取間で強風のため徐行しており、浜吉田行も名取からは徐行運転の見込みとのこと。
はたして大丈夫かという不安が頭をもたげたが、出張先には今日中に着けばいいのだし、途中で引き返せないことはあるまい、との楽観の下、旅程続行を早々に決めた。
そして浜吉田行は4分遅れで名取着。しかし風のためか何なのか、信号がなかなか変わらず、発車した時は3分が経っていた。
発車後は案の定、徐行を続ける電車であったが、あまり走らないうちに運転指令から規制解除の知らせが入ってきた。風速が規制値を大幅に下回ったという。
これですぐに速度を上げると思いきや、いったんその場で停止。運転指令から規制解除後の運転方針が伝えられ、運転士がそれを復唱。詳しい中身までは理解できないものの、これで通常速度の運転が可能となったようだ。
ただ、運転再開後も遅れを取り戻すには至らず、亘理駅には10分程の遅れで到着。本来なら代行バスは発車した後だが、接続待ちはしてくれているらしい。
ここで終点の浜吉田ではなく亘理が出てきたのは理由があって、代行バスは亘理から相馬までを運転しているのだ。
もちろんバスは浜吉田にも寄らないではないが、バス停から駅までは距離があって乗り換えには適さない。なので、JRも亘理での乗り換えを推奨している。
1年半ぶりの亘理駅。当時のことを思い出して感傷に浸りたいところだが、なにせバスを待たせている。
急いでバスに乗り込んだが他の乗り換え客はほとんどなく、空きの多いバスはすぐに相馬に向けて発車した。