〔観戦記〕まさかの大勝：対燕戦＠神宮(6/9)後篇

　そろそろ試合開始です。スタメンはご覧の通り。



　スワローズ先発はs>レルーラルー。初物なだけに怖いです。日本にまだ慣れてないためにボークで自滅ぐらいしか期待できません。



　ところが、初回乱れたのはラルーではなく守備陣でした。2死1塁から中田の何でもないフライを山田が落球。拾いものの1点で先制できました。



　一方、ファイターズの先発は勝さん。こちらの初回は完璧な内容です。



　続く2回表、先頭打者は5番大谷。ここで大谷は左中間へのライナーを放つと打球はぐんぐん伸びていきます。いったか！？プロ初ホームランか！？と期待しましたが、惜しくもフェンス直撃の2塁打でした。
　もう少しで歴史的瞬間を見ることができたかと思いましたし、これが改修前の神宮なら、旧広島市民ならと思うと残念ですが、これが高卒ルーキーかと、つくづく驚かされましたよ。



　そして、大谷が作ったチャンスを小谷野がしっかり進塁打でふくらませ、今浪が渋いタイムリーで1点追加。西川の離脱で心配された攻撃面を補ってくれています。



　ところが、その裏にはバレンティンがレフトスタンドへ運んで1点を返されます。
　やはり勝さん、今日もしんどいのか……とはいえ、後続は断つと3回は両チーム無得点。普通ならここから投手戦か無援護です。
　ところが、またところがです。



　4回表、ファイターズはヒット四球ヒットで無死満塁とすると、勝さんのセカンドゴロで1点を追加。ただホームに投げれば間に合ったかも知れませんし、その意味では野選気味ではあります。
　さらに、続く岱鋼の当たりをサード荒木がエラー。荒木にとっては3回に続くエラーで、ファイターズが労せずしてさらなる追加点を手にします。



　この後大引は凡退で2アウトとなりましたが、続くアブレイユの打球を今度は山田がエラー。神宮の空にア○コールが響き渡ります。



　とどめは大谷がまたもレフトへの2塁打。2塁打の高卒新人記録どころか新人記録でも作らんとばかりの勢いで、この回5点目が入ります。
　そして、直後の小谷野はショート正面への当たり。打球が飛んだ時点でレフトから歓声が上がりましたが、さすがにこれはエラーするまでもなく、長い攻撃が終わりました。



　大量得点の直後の回を抑えておきたいファイターズでしたが、一方のスワローズもこれで黙るチームではありません。2死1,2塁から相川のタイムリー2塁打で1点を返し、反撃の芽を何とか守ります。



　5回、スワローズは不運に見舞われた先発ラルーに代えて押本を起用。



　一方ショートには川島慶三が入り、エラーが続いた山田はセカンドに回されます。



　ところが、何とここでも先頭打者の今浪の場面でエラー。打順の巡りもあったとはいえ、田中浩康に代えてまで守らせた小川監督をさらに裏切ってしまいました。



　で、このエラーが得点に結びつきます。押本は何とか2アウトを取ったものの、岱鋼のタイムリー2塁打で1点。



　さらにアブレイユのヒットでもう1点。アブレイユは2塁を狙ってアウトになったものの、点差がさらに広がります。



　そして6回。ファイターズは先頭の中田がヒットで出塁して大谷に打席が回ります。この場面での大谷の打率を見ると凄いことに。打席数が少ないとはいえ、なんじゃこらと。
　この打席は凡退したとはいえ、つくづく打者としての能力の高さを実感する次第です。こんな感じで打者としては10年に1人ぐらい、投手としても数年に1人ぐらいの逸材、どっちかを断念しろってのは、やっぱねぇ。



　ともあれ、大谷が凡退した後は小谷野がタイムリー2塁打で1点を追加。もっとも、小谷野はどこか痛めたようで気になりましたが……



　6回表を終わって8点差、普通ならワンサイドゲームですし、内容が内容だけにこのまま終わりそうなところ。
　ですが、ここで先頭打者バレンティンがまたもレフトスタンドに打ち込みます。スワローズも試合を投げてはいません。



　7回には2年目木谷が登板、ようやくファイターズ打線を抑えます。



　一方のファイターズは2番手に谷元が登板。試合間隔も空くので中継ぎで起用したのでしょうが、この谷元が連続被安打、守備のミスもあってピンチを作ってしまいます。



　ここでスワローズは比屋根の内野ゴロで1点。さらに怖いクリーンナップへと打順が回ります。
　すると、谷元はミレッジに四球を与え、バレンティンも歩かせて、結果満塁で畠山勝負。これが吉と出て、気がつけば1点のみでこの回を切り抜けました。



　8回もお互い無得点に終わり、9回表には山本哲が登場。調整登板でしょうか。一方のファイターズは8回に立ち直った谷元が続投、このままならセーブがつきます。



　そして、谷元は1番からの打順を3人で抑えて試合終了！



　最終スコア。途中怖い場面はありましたが、終わってみれば大勝です。



　インタビューは勝さん。本来の調子とまでは言えないものの、先発の仕事はこなしてくれました。



　その直後、レフトスタンドからいきなり相川の応援歌が流れます。するとライトからは現在の稲葉の応援歌。エール交換が始まりました。
　パ・リーグ戦でも最近は目にする機会がなくなっただけに、久しぶりにいい場面に立ち会えたと思ったのでした。