当ブログではプロ野球の様々な問題を扱ってきましたが、中にはエントリを書きながら憂鬱になる話題も少なくありませんでした。特に今回のトピックはできることならこのまま黙殺したかったのですが、すでに薫友さんのエントリで取り上げられたほか、Buファンのさいんさんもエントリを作成されています。
牛ファンの方が正面から向き合っている以上、私ももう逃げることは許されません。まずは読売新聞のこちらの記事からご紹介します。
プロ野球球団は経営状況を開示する必要のない非公開企業ですし、ここで出てきた数値がどれぐらい正確かは分かりません。ただ10億円単位で収支を改竄するのはまず不可能でしょうから、赤字が大幅に削減されたことは間違いないでしょう。
昨シーズンはチケットを買うにも金券ショップでタダ券を買うようにしていたのですが、夏場には券の値段が上がったり、出回らなくなったりすることがありました。それだけに観客動員が改善されているとは予想していましたが、今回の発表は予想を超えるものでした。
こうなった要因については上で挙げさせていただいた薫友さんのエントリで詳しく分析されていますし、私もその内容でおおむね間違いないのではと思います。特に「『セリーグの試合を見たいけど、甲子園には行きたくない』というファンの受け皿となった」という指摘は重要でしょう。
加えて、この1年で関西で合併球団の存在が定着しつつあることも認めざるを得ません。特に清原に中村紀が加入した今シーズンは間違いなく去年以上の注目を集めるでしょう(少なくとも前半戦は)*。
そして仮に優勝でもしようものなら、普段は阪神一辺倒の在阪マスコミもこの時ばかりは合併球団を囃し立てることでしょう。関西オンリーの話になってしまいますが、「ノリの友人」と称する某フリーアナウンサーが暢気にはしゃぐ姿は容易に想像できます。
先ほどご紹介したさいんさんのエントリの中で、「『合併が風化していくのが悔しい』ということを何度か書いたのですが、最近はこれは『風化』とは言わないと考えるようになりました。」という一文がありました。
風化どころではない。今季の檻の出来次第では合併の「美化」すら起きるのではないか?いや、もう始まっている?
まぁ牛ファンでも波ファンでもない私が偉そうなことを言うのはいい加減控えなければならないでしょうが、あえて「当事者」ではない人間として、もう少しだけ言わせていただきたい。
去年大阪ドームでのある試合で、遠征に来られたという方とお話をする機会がありました。ただその方がドームに入場してライト側を見て一言、
「ええっ、あれ何だよ?去年あれだけ合併反対ってやってたのに。あんなにやってるから、俺たちだって一緒にやったのに、俺たちが合併反対ってやったのは一体何だったんだよ?何のためだったんだよ?」(記憶をもとに書いているので、一部表現は異なっていると思われます)
昨シーズンライトにいた方には、それぞれその答えがあることでしょう。それについてどうこう言うつもりは毛頭ありませんので、そこはぜひご理解いただきたいと思います。
ですが、私はこの問いに対してちゃんと答えることができなかった。
そして、いまだに納得の行く答えは見つかっていません。見つかるのかどうかも分かりません。
* 今オフの檻の大型補強については各所から驚きや訝りの声が上がっていますが、個人的には戦力もさることながら宣伝効果を狙ったものという気がしています。
現時点で確たる証拠を持ってはいないのですが、オリックスグループが関西で本格的な業務展開図るために、清原・中村紀の両看板で「オリックス」の知名度上昇を目論んでいるのではないか、という想像はしています。いうなれば、イチローの国内版をキヨとノリに求めた、というところでしょうか。
牛ファンの方が正面から向き合っている以上、私ももう逃げることは許されません。まずは読売新聞のこちらの記事からご紹介します。
これぞ統合効果 赤字が大幅減
近鉄と統合したプロ野球オリックスの初年度の赤字が、当初試算した34億5000万円より大幅に少ない19億円台に収まったことが、29日明らかになった。清原和博選手、中村紀洋選手という“大砲”獲得に動いた背景には、こうした収支改善もあったようだ。
一昨年に約37億円の赤字に苦しんだオリックスは昨年9月、統合初年度は34億5000万円の赤字という試算を公表していた。ところが、年間観客動員はリーグ3位の約135万6000人で、入場料収入が昨年の2・8倍となった。
その理由について、ある球団幹部は、スカイマーク球場と大阪ドームのダブルフランチャイズ制を挙げ、「それぞれの球場の年間試合数が半減し、ファンの飢餓感が生まれて、1試合あたりの有料入場者が増えたのでは」と説明する。また、交流戦導入による巨人、阪神戦のテレビの放映権料も大きかった。
支出では、岩隈久志投手ら近鉄に在籍していた高額年俸選手の何人かが楽天に移り、日本人選手の年俸総額は約1億円減少。大阪ドームの使用料も、近鉄時代の年間6億円から半分以下の3億円弱に抑えることができた。
オリックスは日本一になった1996年に赤字幅が10億円を切ったが、最近は年間30億円を超えていた。大幅な赤字減らしで、47年ぶりの球団統合は一定の成果を上げたといえる。(読売・2005年12月30日更新)
プロ野球球団は経営状況を開示する必要のない非公開企業ですし、ここで出てきた数値がどれぐらい正確かは分かりません。ただ10億円単位で収支を改竄するのはまず不可能でしょうから、赤字が大幅に削減されたことは間違いないでしょう。
【追記】 ……と思っていたのですが、なにわっちさんのエントリを見るとそうとも限らないような気がしてきました。なんともはや……
昨シーズンはチケットを買うにも金券ショップでタダ券を買うようにしていたのですが、夏場には券の値段が上がったり、出回らなくなったりすることがありました。それだけに観客動員が改善されているとは予想していましたが、今回の発表は予想を超えるものでした。
こうなった要因については上で挙げさせていただいた薫友さんのエントリで詳しく分析されていますし、私もその内容でおおむね間違いないのではと思います。特に「『セリーグの試合を見たいけど、甲子園には行きたくない』というファンの受け皿となった」という指摘は重要でしょう。
加えて、この1年で関西で合併球団の存在が定着しつつあることも認めざるを得ません。特に清原に中村紀が加入した今シーズンは間違いなく去年以上の注目を集めるでしょう(少なくとも前半戦は)*。
そして仮に優勝でもしようものなら、普段は阪神一辺倒の在阪マスコミもこの時ばかりは合併球団を囃し立てることでしょう。関西オンリーの話になってしまいますが、「ノリの友人」と称する某フリーアナウンサーが暢気にはしゃぐ姿は容易に想像できます。
先ほどご紹介したさいんさんのエントリの中で、「『合併が風化していくのが悔しい』ということを何度か書いたのですが、最近はこれは『風化』とは言わないと考えるようになりました。」という一文がありました。
風化どころではない。今季の檻の出来次第では合併の「美化」すら起きるのではないか?いや、もう始まっている?
まぁ牛ファンでも波ファンでもない私が偉そうなことを言うのはいい加減控えなければならないでしょうが、あえて「当事者」ではない人間として、もう少しだけ言わせていただきたい。
去年大阪ドームでのある試合で、遠征に来られたという方とお話をする機会がありました。ただその方がドームに入場してライト側を見て一言、
「ええっ、あれ何だよ?去年あれだけ合併反対ってやってたのに。あんなにやってるから、俺たちだって一緒にやったのに、俺たちが合併反対ってやったのは一体何だったんだよ?何のためだったんだよ?」(記憶をもとに書いているので、一部表現は異なっていると思われます)
昨シーズンライトにいた方には、それぞれその答えがあることでしょう。それについてどうこう言うつもりは毛頭ありませんので、そこはぜひご理解いただきたいと思います。
ですが、私はこの問いに対してちゃんと答えることができなかった。
そして、いまだに納得の行く答えは見つかっていません。見つかるのかどうかも分かりません。
* 今オフの檻の大型補強については各所から驚きや訝りの声が上がっていますが、個人的には戦力もさることながら宣伝効果を狙ったものという気がしています。
現時点で確たる証拠を持ってはいないのですが、オリックスグループが関西で本格的な業務展開図るために、清原・中村紀の両看板で「オリックス」の知名度上昇を目論んでいるのではないか、という想像はしています。いうなれば、イチローの国内版をキヨとノリに求めた、というところでしょうか。
今出回っている球団の収支データが正しいとは思いませんが、それでも単体で生きていける球団がどれだけあるかは大いに疑問ですし。
こういう問題を考えていていつも思うのは、球団の側が親会社に依存しないで済む構造は作れないのだろうか、ということですね。
そのためには支出削減も結構ですし必要なのですが、地域社会としてプロスポーツとの共生という発想が大事なのではないかと考えています。
たしかに親会社が選手やチームのあれやこれやも面倒みて、ユニホームやチームの名前には親会社の名前入れて宣伝になってますわな。
近鉄は合併をオリックスに申\し込んで、チームを手放したけど、新しくなったユニホームの袖に「近鉄」の名前を残して宣伝している。
あくまで「子会社」として利用して親会社の赤字を埋めようとした・・・。
ここで納得したまんまやったら俺最低やわな。
マスコミよ、何の為に球場来とんねん。
パの試合を大きく報道せぇや!
私はあの記事を見た時点での衝撃が強く、具体的に反証していこうという気分になれませんでした。こんなのじゃいけないと反省しています(苦笑)
> ただ合併という名の乗っ取りという事実だけは
>いつまでも消えないような気もします...
事実は絶対に消えないでしょうが、それが忘れられたり、美化されることが何より怖いです。
われわれが執拗に抗議の声を上げ続けないといけませんね。
アレは何か論理のすり替えみたいなものを
感じますね。ただ数字だけを並べて精査な
検証さえしないで統合効果とは乱暴ですよ。
今年度がどんな結果になるかはわかりませんが、
近鉄も2~3年をメドに完全撤退という話まで
ありますから、おととしつけたミソを何とか
払拭したいんでしょう。
ただ合併という名の乗っ取りという事実だけは
いつまでも消えないような気もします...
近畿日本鉄道はそんな中で球団を持ち続けていたわけで、これが単に楽天に球団を譲渡していただけなら、「今までご苦労さん」という気持ちも持てたような気がします。
ただ、球団を潰して資本関係だけはちゃっかり残しているわけですからね……
オリックスという企業に関しては語るに及ばず。一刻も早く球団を残して球界から出て行け。そして二度と戻ってくるな。それだけです。
同じように近鉄・オリックスをはじめ球界関係者の発表する話の真偽も、何らかの圧力によって明らかになる日が来るかも知れませんし、それを望んでいます。
先日マスターズリーグを観戦した後ブロガーの方々と呑んだのですが、その時にもおかしいことはおかしいと言わなければならないし、言い続けなければならないという話が出ていました。
私の場合牛波どちらのファンでもなかったわけですし、去年1年はファンの方々を差し置いて偉そうなことを言っていいのか、人の気も知らないようなことを書いていいのかという迷いがずっとありました。
ただ、それでもおかしいと思ったら、おかしいと言わなければいけないんですよね。
それが間違っているのなら、後で直せばいいわけですし、黙るのが一番いけないんだろうな、という思いを新たにしました。
もっとも、清原効果で檻がクローズアップされる機会が多くなったということもできますし、その辺は「進歩」なのかも知れません。
このエントリを書く時は正直なところどういうスタンスで書いていいか分からず悩みました。できあがったエントリを自分で見直しても、結局何が言いたいのか分からない文章ですし(苦笑)
ただ、いろいろな方がウミウシに対する立場の違いを超えて思いをぶつけ合えたのであれば、それが何よりだと思っています。
「○○が素振り300回!」てだけで阪神の選手にスポーツ新聞の1面にとられ、ゴールデンタイムはおろか、深夜枠でもあまり野球中継は無く、観客動員もあまりのぞめず、たまに満員になれば、そんな日は花火ナイターだったり・・・。そんな環境の中で球団を運営しなければいけない。
フェンスを低くしたり、壁までとっぱらって席を造っても上がらない観客動員では、経営もきつかったとは思ってみたりします。
しかし、その上で「合併」はまずかったのでは・・・。今更ですが。
少し飛んだ話になるかもしれませんが、連戦連敗の日本陸海軍が全戦全勝しているかのような印象を与えた「大本営発表」は、国民の戦意を鼓舞しましたが国益にはなりえませんでした。
風化なのか美化なのかは横に置いておくとして、おかしいものが簡単にまかり通っている状態は誰のためにもならないということを忘れちゃいけないなと思います。成功したように装ったり成功であると押し通すことと、成功するということは違うものですから。
それにしても“これぞ統合効果”ですか…やりきれない見出しです。
こういう話題を取り上げるのは本当にエネルギーの要ることだと思いますが、これからも折にふれ問題提起をお待ちしています。それが私たちファンの五分の魂じゃないかと思いますし。(今さらながら今年もよろしくお願いいたします、です)
今年はファイターズ戦が関西では8試合しかありませんでしたし、確かに一昨年よりも観客が入っていたようには感じました。
私自身も鷲戦や鴎戦を観に行ったわけですし、ひいき球団の試合が減った分ビジターファンの「相互乗り入れ」のようなものが増えたのではないかと思います。
あと、一昨年までライトにいた方々も少なからず来られたわけですし……
ライトの雰囲気は1年でかなり和らいだようにも感じます。現場の方々の努力もあったことでしょう。オリックス球団上層部には、そんな努力をこれ以上無駄にしないことを強く望みます。
それだけに、そのような方々から手厳しい批判が来ることを恐れていたのですが、さりとてコメントがなければ一方的な議論になってしまうのではと危惧していました。
なので、wind-beatさんも含め真摯なコメントが頂けたのは私にとっても良かったと思っております。ありがとうございました。
それにしても、オリックス球団は過去の遺産を食い潰して切り捨てて、一体どこに行こうとしているのか?「バファローズ」という名前もいつまで続くか正直なところ疑問ですし……
勝ちゃん、どうなるんでしょうね。所長もおっしゃってましたが、肌も荒れてるし、顔色も悪い時がありますし……
せめて球団には変な騒動を起こすことなく、監督業に専念できる環境を維持してやってほしいですね。
薫友さんの記事にも書かれていますが、合併により関西の試合が減って飢餓感が生まれたのはホームのファンだけではないです。
ファイターズ戦ひとつとっても、合併後の2005年シーズンは合併前の2004年の倍以上、人が入っていて驚きました。
(北海道や東京などから遠征するファンもいましたが)
タダ券のバラマキにより、三塁側に流れた合併球団のファンもいたようですが。
(タダ券で入場しても、飲食して銭は落とすわけですからね)
合併を肯定するつもりはありませんが、反対側で観戦する者にとっては、昨年シーズン幕開け当時の、ライトの険悪な雰囲気が改善されたのは、良かったのではないかと思います。
自分でも、「遠回りな意見書いたな。」と思いましたが、昨年末からの両チームのファンの動きを追って考えると、あの様に書くしかなかったわけで、いらぬ扇動を起こすわけでなかったのをご理解いただきたく思います。
ルパート・ジョーンズさんとの意見には、こちらは何も異義を唱える事も無く、すべてその通りです。
阪急時代からの応援団も数年前にオリックスが解散させたと聞いてますし、そして近鉄とのチーム合併。
ファンを無視してまでも、オリックスはよっぽど銭集めに御熱心なようです。
去年の観戦が(セの試合でも)何かしら心にしこりのある観戦だったことがあれでわかりました。
思いは色々あるのですが、上手く言葉に表せません。
ただ、合併騒動の時に選手と球団の間に入ってあれほど奔走した中村勝ちゃんが今度はどうなってしまうのか・・・それを考えると心が痛いです。
ただ、私自身も含めどうしても合併球団となると妙に特別視してしまう部分があるので、そこは気をつけないといけないなと思いました。
>ファンの飢餓感
これ、球団関係者が言ったわけですよね。言ってみれば人の食べ物を半分奪っておいて、残る半分をガツガツ食べている姿を見て喜んでいるようなものなんですが……
こういうことを平気で言える下卑た感覚が信じられません。第三者が分析して言うのならまだ仕方がないとして、合併の当事者組織の人間が言うとは……
私は大阪神戸のライトにいる方が、無条件で合併を受け入れていたり、オリックスという企業を応援しているとは思っていません。
所長へのレスで書いたことと共通しますが、キヨノリ効果が球団の目論見通り出て、それまで牛波檻に興味のなかった方々が応援席に加わったとして、その時に一番苦しむのは去年までのファンの方ではないかと懸念しています。
ただ、そんな方々と同じように、東北楽天にバファローズやブルーウェーブの面影を探している方や、どちらの球団にもつくことができないいる方もいらっしゃるわけですよね。
特に関西でパを見てきた方なら、牛波両チームのファン以外でもこの2つの両チームに誰もが思い入れを持っているはずですし。
それだけに、このままマスコミや牛波両チームへの思い入れのなかった方が合併球団を美化することで、そんな方々の思いのやり場がなくなるのではないかという疑問があるのです。
このままでは風潮としてBu+BW=Bsという図式のみが「正統」となりつつあるのではないか、そう思えない人の気持ちが追いやられてしまうのではないか、そのように思えてなりません。
だんだんまとまらなくなってきましたが、要は個人がどこを応援するかが問題なのではなくて、世間一般の風潮として球団合併が時効になりつつあることが問題なのだと思っています。
特に仰木さんが亡くなって以降、合併球団が妙に祭り上げられることには心理的な抵抗を持たずにはいられません。
これがシーズンが開幕したらどうなるのか……考えると今から憂鬱です。
一つ思うのは、ライトスタンドで応援する人も、そっちにいくのはつらいなぁという人も、どっちもそれなりの思いがあるとは思うんですよね。ライトスタンドだから合併も補強も全てよしと思ってるわけでもなく、それを突き抜けて、でも選手がんばってんじゃん!とライトスタンドに行く人もたくさんいるでしょうし。(その前段として、関西にいて阪神でなくてオリックスを応援してる(いや、両方かもしれませんが)時点で、自分の中では高評価なのですが(苦笑))
ブルーウェーブ色がどんどん消えていきそうな中、自分も今応援してられるのは、でも選手がんばってんじゃん!の気持ちですね。
球団の姿勢は相変わらずひどいですが。
ファンの飢餓感とか…いうの誰だよ…じゃあもう関西全部に行脚はどうですか、とかそもそも試合数減らしたらどうですかとか投げつけたくなりますなぁ…。
今年、大阪ドーム・スカイマークスタジアムでラッパ太鼓にメガホンで盛り上がっていたスタンドを見て、嘆かれた方もおられましょうが、勘弁して欲しい。
彼等だって苦慮した末に東北楽天と合併球団に別れたのだから。
応援しているからといっても、絶対に(株)オリックスを応援してはいないでしょう。
今年増えたファンもニワカだろうし、自称「ノリの友人」のアナウンサーもどれ程のもんかと・・・。
来年も現状は阪神一色でしょう。
仰るとおり、私が憂鬱になっているのはまさにご指摘の「(一般の人によって)合併が肯定、美化される」という傾向が特に関西で頻繁に見られ始めていること。
日常の中ではテレビでも新聞でも周辺の知人からもそれを強く感じることが最近多くてそれが歯痒いのです。
大阪ドームに遠征に来られてた方のお言葉、私も聞いていましたが私は「だから私はあちら側には行けないんですよ」くらいしか言えませんでした(^^;
2人とも爆弾を抱えた身ですし、毎日出場させるのがネックになりそうですね。
もっとも、交互に出場するだけでもそこそこの経済効果は生みそうですし、おっしゃるようにウミウシのアピールにはもってこいでしょう。
ただ、ノリキヨ目当てにやってきた方と牛波からの流れで応援する方とでは、葛藤や摩擦が起きそうな気もします。
どちらのファンでもなかった私ですら、マスコミやウミウシに興味のない方の無邪気な喜び方には抵抗感を感じずにはいられませんし。
とはいうものの、オリックス球団にしてみれば新しいお客さんさえ引き付けることができれば、以前からの「ファン」の気持ちなどどうでもいいのかも知れません。
情けない話ですが、以前からの「ファン」や、牛波や檻を知る方からどれだけ白い目で見られようが、球団にしてみれば新たな顧客が大いに開拓できれば関係ない話なわけですからね。
もっとも、実際問題としてそううまくいくかどうかは疑問です(個人的にはノリキヨ効果は長続きしないと踏んでいます)。
ただ記事の信憑性の程度はさておき、ファンの心を踏みにじっても構わない、という前例ができてしまったことには歯がゆい思いがします。
おまけに渋チン扱いですし。
その返上を目指すべく、ノリキヨ獲得かと。
もっとも二人とも野手ですので毎日出場させ、客が入れば元はとれます。
阪神ファンからは二人の加入を「ええのちゃう」と単純に喜ぶ声が聞こえています。
そういう「オリ近に興味ない人へのアピール度」は誠に高いかと。
しかしチーム作りにおいては、使うのが非常に難しい手駒であることは、パリーグファンなら分かってると思います。
赤字が減ったのを「合併効果」と喜んでいても、失った信頼は「プライスレス」ではないでしょうか。
我々の心の奥には「合併の実行者」への気持ちが消えることはないです。
単純に球団が喜んでいるほど、物事は単純ではないかと思います。
ただこの記事自体の問題は別としても、私が非常に憂鬱なのは、佐々木大悟さんがおっしゃる「苦味」が消されてしまうのではないか、あるいは美化されてしまうのではないかということです。
特に関西に済んでいるせいか、そういう風潮(在阪マスコミの無責任な煽りも一因でしょうが)をこの1年強く感じてきました。
さいんさんがエントリで、経営上の話よりも「合併したのは良い結果をもたらした」と考える人が増え始めていて気持ちが重くなるという内容を書かれていましたが、私が憂鬱に感じるのもまさにそこです。
もちろん球団統合が「失敗」していたら、また新たな球団つぶしの話が出ることになりますし、それは非常に厄介なことです。
ただ、「成功」したらしたで、今後の球団数やリーグの削減にある種のお墨付きが与えられる(しかも反対するファンは無視できる!!)ことになるので、なんとも言いづらい陰鬱な気分にならざるを得ません。
結局のところ、オリックスという企業が球界から退出しない限り、真の意味での成功はあり得ないような気がしています。
Jリーグでもマリノスは合併2年目でコケています。
優勝したにもかかわらず、です。
ウミウシだって2年目以降が正念場のはず。成功だなんて甘い甘い。
ただ、他の11球団を守るためにも、長期的にはウミウシが「成功」してもらわないと困ります。合併後の新しいファンも今後増えていくでしょうし。
その一方で、合併で牛・波ファンが味わった「苦味」を何らかの形にして長く残すことが必要だと感じています。