■ 特急がトラックに衝突、脱線 15人負傷 山陽電鉄(朝日新聞デジタル・2013年2月12日)
まずは、事故で負傷した方々にお見舞い申し上げます。1日も早いご回復を祈念いたしております。
また、これほどの事故だったにもかかわらず、亡くなられる方がいなかったことをせめてもの僥倖と思っております。だからこそ、ここから先が書けるわけですが。
山陽電鉄(以下「山電」)というと、関西どころか兵庫県南部の人以外には耳慣れないと思いますが、兵庫県南部の東西の中心都市である神戸と姫路を結ぶ準大手私鉄です。
ですが、沿線の産業の停滞や人口減に加え、近年は並走するJRの高速化で完全に優位性を奪われてしまい、長期低迷を余儀なくされ続けてきました。
そんな中、1998年には阪神電車との間で、大阪梅田から姫路間の直通特急の運転を開始。それに合わせて新型車両を投入したのです。
ところが、その新型、確かに15年経っていますが、山電にとっては最新型の車両がよりにもよって事故に遭遇、脱線の末大破してしまったのです。
複数の報道等を確認しましたが、その限りでは、事故は踏切に進入して出られずに停止してしまったトラック側の過失。
これが故障等なら、まだ情状酌量の線もありますが、踏切の先に余地がない場合は踏切を横断しないなど、学科教習で誰もが習う基本知識でしょう。そんなことも分からないのが、車もあろうに大型車両を運転していたとは。
事故については行政・司法両者が今後調べを進めるでしょうが、山電にとっての損害を考えると、どうにも虚しいですし、悲しいです。
小豆島に帰省するときや、姫路球場での観戦など姫路に用がある時は、よほど急ぎでない限り、山電を利用しています。ちなみに先週末も、直通特急で姫路城の大天守修理を見に行ってきました。
確かに、遅いです。大阪から姫路まで、JRの新快速なら60分のところ、阪神・山電の直通特急だと90分以上かかりますし。
しかも、直通特急はできてこのかた停車駅が増えて遅くなる一方ですし、一方で直通特急が多く停車する分、普通の運転区間は短縮されるというこの縮小均衡。
それに、普通運賃だとさほど安くなかったり(神戸三宮から姫路だとほとんど一緒。もっともこれは山電の責任とは言い難いですが)で、もうずっと山電はじり貧というか、トホホというか、そんな感じではあります。
ただ、これが企画乗車券になると話は別で、日帰りなら2,000円あれば大阪梅田から姫路まで、1,400円で三宮から姫路まで、往復も途中下車も自由だったりします。
それに、JRと山電は完全に並走しているわけでもなくて、とくに明石から西だと経路がまったく違いますから、山電にもしものことがあれば困る人はかなりいるはずです。
何より、山電を見ていると、しっかりしろよとか、そんな特急でいいのかとか、新快速に当たり前のように抜かれて何も思わないのかとか、いろいろ言いたいことも出てくるんですが、ただ……
だからって、見捨てられないんですよ。いろいろ思い出があるもんで。
大阪に来てもうすぐ3年になりますが、アイデンティティとして兵庫県南部を捨てられない中で、山電に対しても、なんというか、夢を捨てられないのです。
だからこそ、そのエースがこんな事故に巻き込まれたことがに、意気消沈してしまうわけですが……
ちなみに、トップ画像は今回事故に遭った5630号車です。昨年はこのように、大河ドラマに乗じた塗装になっていました。せめて事故前の姿をと思い、トップに掲げました。
せっかくですので、同系の車両の画像をもう1枚。
こちらは反対側の5631号車(2009年撮影)。ちょうど阪神の試合があるので、試合開催日のボードを掲げています。
本当なら、今日は姫路城に行った時のことでも書こうかと思っていましたが(糸井のおかげで姫路は今が旬ですし)、いろんな面で、今のところは書けるような気がしないので、もう少し落ち着いてからにします。
まずは、事故で負傷した方々にお見舞い申し上げます。1日も早いご回復を祈念いたしております。
また、これほどの事故だったにもかかわらず、亡くなられる方がいなかったことをせめてもの僥倖と思っております。だからこそ、ここから先が書けるわけですが。
山陽電鉄(以下「山電」)というと、関西どころか兵庫県南部の人以外には耳慣れないと思いますが、兵庫県南部の東西の中心都市である神戸と姫路を結ぶ準大手私鉄です。
ですが、沿線の産業の停滞や人口減に加え、近年は並走するJRの高速化で完全に優位性を奪われてしまい、長期低迷を余儀なくされ続けてきました。
そんな中、1998年には阪神電車との間で、大阪梅田から姫路間の直通特急の運転を開始。それに合わせて新型車両を投入したのです。
ところが、その新型、確かに15年経っていますが、山電にとっては最新型の車両がよりにもよって事故に遭遇、脱線の末大破してしまったのです。
複数の報道等を確認しましたが、その限りでは、事故は踏切に進入して出られずに停止してしまったトラック側の過失。
これが故障等なら、まだ情状酌量の線もありますが、踏切の先に余地がない場合は踏切を横断しないなど、学科教習で誰もが習う基本知識でしょう。そんなことも分からないのが、車もあろうに大型車両を運転していたとは。
事故については行政・司法両者が今後調べを進めるでしょうが、山電にとっての損害を考えると、どうにも虚しいですし、悲しいです。
小豆島に帰省するときや、姫路球場での観戦など姫路に用がある時は、よほど急ぎでない限り、山電を利用しています。ちなみに先週末も、直通特急で姫路城の大天守修理を見に行ってきました。
確かに、遅いです。大阪から姫路まで、JRの新快速なら60分のところ、阪神・山電の直通特急だと90分以上かかりますし。
しかも、直通特急はできてこのかた停車駅が増えて遅くなる一方ですし、一方で直通特急が多く停車する分、普通の運転区間は短縮されるというこの縮小均衡。
それに、普通運賃だとさほど安くなかったり(神戸三宮から姫路だとほとんど一緒。もっともこれは山電の責任とは言い難いですが)で、もうずっと山電はじり貧というか、トホホというか、そんな感じではあります。
ただ、これが企画乗車券になると話は別で、日帰りなら2,000円あれば大阪梅田から姫路まで、1,400円で三宮から姫路まで、往復も途中下車も自由だったりします。
それに、JRと山電は完全に並走しているわけでもなくて、とくに明石から西だと経路がまったく違いますから、山電にもしものことがあれば困る人はかなりいるはずです。
何より、山電を見ていると、しっかりしろよとか、そんな特急でいいのかとか、新快速に当たり前のように抜かれて何も思わないのかとか、いろいろ言いたいことも出てくるんですが、ただ……
だからって、見捨てられないんですよ。いろいろ思い出があるもんで。
大阪に来てもうすぐ3年になりますが、アイデンティティとして兵庫県南部を捨てられない中で、山電に対しても、なんというか、夢を捨てられないのです。
だからこそ、そのエースがこんな事故に巻き込まれたことがに、意気消沈してしまうわけですが……
ちなみに、トップ画像は今回事故に遭った5630号車です。昨年はこのように、大河ドラマに乗じた塗装になっていました。せめて事故前の姿をと思い、トップに掲げました。
せっかくですので、同系の車両の画像をもう1枚。
こちらは反対側の5631号車(2009年撮影)。ちょうど阪神の試合があるので、試合開催日のボードを掲げています。
本当なら、今日は姫路城に行った時のことでも書こうかと思っていましたが(糸井のおかげで姫路は今が旬ですし)、いろんな面で、今のところは書けるような気がしないので、もう少し落ち着いてからにします。