ゆうたの詩

2014-12-13 08:42:29 | くみこの器 ゆうたの器



                 普通の夜







           普通の夜 空気は半透明だった


           月は わりあい高いところのあって


           星は 気をひく思わせぶりで


           ぼくの四角い天窓に


           雲だけが 本物のように 立体で流れていく



           闇と区別ができなくなるまで


           寝息もたてずに夢をみていたが


           身体の一部から滲みでていくように


           消しようもない 心臓の音が


           夜の あちらこちらにあふれでていく