桜の腹黒日記

ヲタ日記。毒吐きまくり。嫌な方は回れ右!責任は持てません!
…更新不定期中。遡ってふいにアップしてたりします。

悪党

2012-11-30 | TV・映画・本・音楽

きゃなめ副知事がご出演ということで、なんの予備知識もなく、このドラマを見てしました。

へ、ヘビーでした。
非常に重い内容で、終始泣きながら、それでも止められず最後までしまいました。

きゃなめの「悪党」ぷりよかったです。
変態くさくて、粘着的な感じで。
それでいて、退院後に主人公:タッキーに語ってるときは哀愁というか、もの悲しさというか、そういったものが裏にあって、本人なりの葛藤がうかがいしれて、役者として成長したわ~と驚き(苦笑)

そしてやはりよかったのは、主人公のタッキーの演技。
彼は顔がよくてもったいない。
個人的にタッキーは(演じるとういうことに)すごく真面目だし、演技力あるほうだと思ってるんです。
なのにいまいち評価されない。
彼の場合はむしろ、あの格好よさや所属事務所が先入観になって邪魔になってる気がする。

姉が暴行のうえ、殺され、しかも、それを自分の誕生日に自分で発見してしまったという最悪な過去を持つ主人公
まぁ、それはトラウマになるよ
犯人許せなくて当たり前だよ
そんな彼が成長して、姉を殺した犯人を見つけてしまった……
主人公の自分でもどうしたいのかわからない、けど、犯人捜しを止められない、許せない……
そんな葛藤や戸惑い、憎悪がうまく表現できていたと思う。

内容としてはまさにそんな重い話。
あとは少年法、被害者(+家族)の権利など、まさに個人的にどうよ?!と思っているあたりが問題提示されてました。
あくまで個人的にですが、少年法が出来たとき、自分自身も学生でしたが、学生の私から見てもその法律じゃ加害者は反省しないし、被害者は報われないなぁ~と思ったものです。
このドラマではまさに、姉を殺した少年たち3人は15年(だっけ?)たち何事もなかったように生きている。
一人はやりて実業家として、一人は相変わらずクズでエロDVDなんか売ってて、一人は病気。
その一方で被害者側の家族は苦しみながら生きている。
……なんかなぁ

主人公が葛藤しながらも復讐に走り始める……が、結局は3人のうち2人は互いに破滅し、主人公が手を下すまでもなく、残り1人。
ガンで余命いくばくもない男を殺してもしょうがない、それならば”魂”を殺してやろうと復讐心は止まない。
それえも最後の最後で、ためらっていると……
主人公は結局誰も殺せず、悪党に堕ちることはなかった。
だからこそ、自分を思って自分の前から姿を消した彼女(?)をむかえに行くことができた。
彼女さんも悲惨な過去があって苦しんで生きていたので、本当幸せになって欲しいし、幸せになれそうなラストだったのが良かったです。

あとは主人公の父が殺された娘のためにこそ、笑顔で生きていかなきゃいけないと言ってたのがとても印象的でした。
同じ親としての愛情としては、主人公の姉を直接殺した最後の1人が死ぬ間際、その母親が現れ「死んでも許さない」と彼の存在を拒絶し、母へ渇望を抱いていた彼は絶望して死んでいくのですが、その亡くなった遺体を抱きしめ涙し謝る母親。
母親の心情は語られませんが、彼を拒絶することが母親とそして彼を擁護したした弁護士からの彼の罰であることが語られます。
安らかに死なせないことが罰。
たしかにこれほど重い罰はないかもしれません。
それを本心では彼を愛してる母と擁護した弁護士が行ったというあたりが、考えさせれます。
弁護士は生まれながらの悪人はいない、きっかけや事情がある、更生ということを語ってるんですが、その弁護士は自分の身内が同じ目にっても、同じ処遇を望めるんでしょうかね?
彼の犯した罪は法的に最大の重い罰をうけ、さらに絶望のまま死んでも足りないくらい重いと思うんですが。
個人的には婦女暴行、幼児虐待についてはある意味殺人よりタチが悪いと思ってます。
少なくても被害者の心はその時点で殺されてます。もとのようになれないと思います。
被害者の体は生きていても実際”殺されている”、殺人なのだと私は認知してます。
しかも婦女暴行は再犯率が高いんですよね、たしか?
彼に人権必要?
婦女暴行した奴なんて、同性から同じ目に合えばいい……と内心思ってます。
とかとか、色々考えむ~ってなりました。

そんな母親や弁護士の愛情を見て、”許す”ってなんだよと混乱し笑い転げる主人公の姿が胸にきましたわ。
本当、”許す”ってなんでしょうね。
私には一生許さないと決めてる人がいるんですが。
たとえ謝られてもその当時私が受けた苦しみも悲しみも0.01㎎だって減らない。
心の傷が浅くなることもない。
実際、その人が原因で受けた心の傷で私はいまだに苦しんでる。
自分の手を下すだけの価値をみいだせないし、復讐しても自分の傷がいえるわけではないので、復讐はしませんが、口をきくのも嫌なので、その人にどこで出逢って、なにを声かけられても完全に無視します。
基本、通常は礼儀正しいほうなので、まわりが驚くほどその人にたいしては無礼者になります。
そんな人間のせいで自分の価値をさげるのは本当嫌なのですが、無理です。どうしても無理です。
その人を見ると当時の色んなことを思い出して、まじで死にたくなる。
いまだに整理がつかない。
なんで主人公の葛藤に思わずシンクロ。

物語の中で、母親が育児放棄をし、2人の子供のうち弟は餓死、兄はそれを横目になんとか生き延び、大人になってその母親を探してほしいという依頼人(主人公は探偵)がくるんですが、彼の復讐は効果的でゾクゾクしました。
その方法は、すべてなかったことにして新しい生活を手に入れ、さらに妊娠をしてた母親の前に突然現れ(もちろん母親は自分の子供と気づかない)「お母さん、その子供が男の子なら、弟の生まれ変わりだね」と一言。
卒倒する母親の前から静かに立ち去る。
そんなことをしても彼の閉じ込められ、弟が死んでいくのを眺めることしかできなかった地獄のような記憶はなくならないけど
彼のこれからの人生で何か変わったことをいのるしかない。
復讐するならこういう方法がいいわ。

内容にはちょっと、おいおいと突っ込む部分もあるんでんですが、登場人物それぞれのセリフの中に核心をつくような言葉があって、本当ここで書いた以上の色々考えさせられた。

登場人物もタッキー、きゃなめ知事以外に渡さんや戸田さん、大杉さん、奥田さんなど名優さんからきいちゃんなんかまで出てて豪華でよかったなぁ。
見たあと、本当気分重くなるけどな。



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