9月9日、香港の活動家、黄之鋒氏(22、写真中央)は、ベルリンで講演し、香港は冷戦時代のベルリンのように、自由世界と「中国の独裁」を分かつ防波堤となっていると述べた。写真は空港に到着して記者団に囲まれる同氏。ベルリンで撮影(2019年 ロイター/Christian Mang)https://www.epochtimes.jp/p/2019/09/47021.html
「香港は冷戦時代のベルリン」、抗議活動家がドイツで講演
[ベルリン 9日 ロイター] - 香港の活動家、黄之鋒氏(22)は、ベルリンで講演し、香港は冷戦時代のベルリンのように、自由世界と「中国の独裁」を分かつ防波堤となっていると述べた。
同氏は、民主派団体「香港衆志(デモシスト)」のリーダーで、抗議活動家として知られている。
同氏は、新聞社の支援によりドイツ議会で開催された世界の人権活動家を奨励するイベントで講演。抗議活動を香港行政長官の逃亡犯条例改正案撤回表明で満足する内容にはしないと言明した。
同氏は、「もしわれわれが新たな冷戦の中にいるとすれば、香港は新しいベルリンだ」とし、「われわれは自由世界に対し、われわれとともに立ち上がり、中国独裁政権と戦うよう求める」と述べた。そのうえで、習近平国家主席は「国家主席ではなく皇帝だ」と付け加えた。
おりしも、ドイツのメルケル首相が訪中から帰国。香港問題の平和的解決を呼びかけたものの、中国滞在中に香港の抗議者らとより直接関わらなかったとして国内から批判が出ている。
ドイツ外相が香港活動家と面会、中国反発
[北京 10日 ロイター] - 中国外務省は10日、ドイツのマース外相が香港の民主活動家黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏と会ったことに強い不満の意を表明し、いかなる国も中国の国内問題に干渉する権利はないと主張した。
ウォン氏は9日、独紙ビルド主催のベルリンでのイベントでマース外相と面会した。
ウォン氏は、保釈条件に違反したとして8日に香港の空港で約24時間足止めされた後、9日夕方にベルリンに到着。その際、「自由な選挙のための戦いを続ける」方針を示していた。
中国外務省の華春瑩報道官は10日の会見で、ドイツがウォン氏の入国を認め、外相と面会させたことに「極めて不満であり、断固反対する」と述べ「中国はすでにドイツ側に強く抗議した」と明らかにした。
香港は中国固有の問題であり、外国の政府、組織、個人が干渉する権利はないと指摘。
「外国人を頼って国を分断しようとする行動、発言はすべて失敗に終わることになる」とした。
華報道官は、メルケル首相が前週、中国を訪問した際、暴力には反対で「一国二制度」を支持すると明言したとし、「この時期にジョシュア・ウォンの入国、マース外相との面会を認めたドイツ側の目的は何かと尋ねずにはいられない」と述べた。
そのうえで、ドイツに対し、自らの約束を守り、香港の抗議者らに誤ったメッセージを送らないよう要請し、マース外相には国際法の基本を順守し中独関係のプラスになるような行動をするよう求めると述べた。
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