北朝鮮の核実験と中国の動きについて(解放軍報から)
2013-02-14 18:53:52
彦川 だいし 氏 ブログ転載
http://ameblo.jp/sekai-to-otomodachi/entry-11470561117.html
北朝鮮が3度目の核実験を行い、事実上の核保有国となった
ことが、大きな衝撃を呼んでいます。
この問題について、私見を述べさせていただきたいと思います。
◆核実験直前、中国は米軍の戦略原潜を警戒していた?
北朝鮮が核実験を行う一週間ほど前、米軍と韓国軍による
合同演習が日本海で行われていました。
中国側もこの軍事演習について警戒をしていた模様ですが、
特に米軍の戦略原潜が演習に参加するという記事から軍事演習の
報道が始まっている点に興味が引かれます。
演習そのものは4日から6日までのスケジュールとなっていましたが、
それ以降も戦略原潜が居座る可能性はあると考えられます。
私見となりますが、「中国側は米側の戦略原潜の演習参加という
報道を受け、北朝鮮の核実験が近い状況下、近海に戦略原潜が進出
することを危惧していた」のではないでしょうか。
◆金正恩はなぜこの時期を選んだか
なぜ金正恩がこの時期を選んだかは十分な情報がないため、定か
ではありません。一部の報道では、中国の春節(旧正月)期間中の
実施だったことから、中国はきっと頭にきているだろうという見方もあります。
ただ、解放軍報を見てみると、そうとも言い切れない感触を受けます。
というのも、中国軍は春節期間中も軍事演習を休まず行い、13日付の
解放軍報1面には「春節期間中、三軍の軍備が整う時」とする記事が
大きく掲載されているからです。
「北朝鮮の核実験に対する外交部声明」も同じく1面に掲げられて
いましたが、紙面の構成からは、北朝鮮に対する非難よりも、
「北のバックには解放軍がいるぞ」という威嚇のようにしか見えません。
そのうえ、日本の新聞でも報道されているように、習総書記が各地で
「戦争の準備」を指示していたことを合わせて考えれば、
「正恩は中国という「虎の威」を借りれることが合意済みだったからこそ、
春節の最終日に核実験を実施する事を選んだ」のではないかという
推測が成り立つと思います。
◆今後どうなるか
中国の今後の動きとしては、解放軍報を「眺める」限り、
「南シナ海や台湾への影響力を強化する」「イランの核開発を進めて
アメリカを揺さぶる」「大統領就任間際の韓国を中国側に引き付ける」
などの工作を行う可能性が考えられます。
アメリカの弱体化と、周辺国の取り込みあたりを狙ってくる
のではないでしょうか。
安倍首相は、国外の邦人の安全対策を充実させつつ、世論に対して
国防の必要性を一層力強く喚起していかなければならないと思います。
これまでの憲法九条解釈の枠にこだわることなく、大胆な
国防議論を進められることを期待したいと思います。
.転載、させていただいた記事です
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