急ぐ必要なし 日中首脳会談
2014 10/27 加藤文康氏 ブログ転載
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卓越した外交・政治評論家としてご活躍された岡崎久彦先生が逝去されました。
我が国にとって舵取りが困難を極める時代だけに、急なご逝去が残念でなりませんが、今後は天上界から、
外交戦略面を中心にご指導して下さることでしょう。
岡崎先生のご冥福をお祈り申し上げます。
さて、直近の日本外交で気になるのは、やはり11月10・11日に北京で開催されるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)です。
安倍首相と習近平国家主席との首脳会談が実現するか否か、、。
因みに、私の意見を先に申し上げると、
”日中首脳会談は、譲歩してまで急ぐ必要はなし” です。
確かにかつてのロン・ヤスや、ブッシュ・小泉のように、首脳同士の個人的な信頼関係が二国間の関係を
潤滑にするケースもありましたが、何しろ安倍首相の今回の相手は、我が国を含むアジア太平洋地域を
中長期的に支配下に置くことを国家戦略としている中国の、しかもあの恐るべき国家主席です。
忙しいさなか、数十分、形式的な会談をして、プレス向けに握手するために、ヘタな譲歩をしたら、
むしろ国益を逸すること大でありましょう。
自民党も親中派が幹事長や総務会長等の要職を占め、さらに福田康夫元首相のような媚中派まで表舞台に
再登場して妙な動きをしている昨今こそ、”地道に国力を増強し、防衛力も強化しながら、
戦略的な外交を進める” という国家の基本方針を堅持するための正念場であります。
さらに発想を変えれば、APEC北京こそ、安倍首相にとっては完全アウェイではありますが、自由と平和、人権と
真なる繁栄を共通の価値観とする各国首脳と連携して、軍事拡張を進める中国をけん制する貴重な
外交舞台にすることもできましょう。
因みに岡崎先生なら、何とおっしゃられるのか。
私のような浅学非才では思い及ばないお智慧をご披露下さったかもしれませんが、
今宵のブログはこのあたりとして、先生に想いを馳せたいと思います。
明日も忙しくなりそうです。
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