「対ロ制裁」ゲームの中で自己喪失の日本
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日本はウクライナ情勢の改善が遅々として進まないことの責任をロシアに求め、対ロシア制裁を
拡大する意向だ。米国はこれを高く評価している。しかしこれによって日本が何か得するだろうか?
遡ること数ヶ月、G7諸国は「クリミア併合」に関する対ロ制裁導入を決定、日本もこれを支持した。
モスクワは平静にこれを受け止めた。
モスクワの日本専門家たちは、米国ほか西側のパートナー諸国の前で仕方なしに形式的な賛成を行った
日本の立場に同情を寄せていた。制裁が露日双方に利益をもたらす現実の協力関係に陰を落とすことは
ないだろうと、識者らは確信していた。もっとも、当時とて、故意にか無能力のゆえにか、制裁導入の
口実が愚かなでっち上げであることを見抜けなかった日本の政治家たちを非難することは出来た。
ロシアによる「クリミア併合」は、「キエフの傀儡政権を利用してロシア海軍を追い出し、お伽噺のように
美しいクリミア半島を米軍基地に変貌させる」というガラス細工の夢想が砕かれたことに悔し顔の米国人
政治家たちが頭の中に創りだしたものに過ぎなかった。現実には、ナチストらがキエフの政権に
就いたことに驚愕し、ロシアの保護のもとに還ろうと望んだクリミア市民が、自由意志による決定を
行ったに過ぎない。
日本が加わろうとしている今次の制裁も、劣らず根拠愚劣なものだ。ウクライナ情勢の改善のために
ロシアが何もしていないといって、ロシアは非難されている。 南東部の「戦闘員」らに影響力を行使せず、
彼らへの武器の供給を停止しない、と。
しかし、第一に、ウクライナにおける軍事行動を開始したのはロシアではなく、どころか
南東部の義勇兵たちですらなく、合法性のあやしいキエフ政権の差し向けたウクライナ軍、さらにはナチスト、
刑事犯、麻薬中毒者らから選りすぐられた武装集団の方である。第二に、キエフや米国が「分離主義者」
「テロリスト」と呼ぶ者たちは、実のところ、自らの家を懲罰者らから守ろうと武器を手に取った、南東部の市民
に過ぎない。懲罰者らは平和な街区を一斉射撃装置で襲い、その住民に空から燐爆弾、カセット爆弾を
ばら撒いている。第三に、ロシアが義勇兵らに対し武器を捨てるよう呼びかけることは、不可能なのだ。
そんな呼びかけは、無視されればまだいい方で、悪くすれば暴発を触発しかねない。
そして第四に、ロシアが義勇兵らに武器を供給しているということに関する、捏造や歪曲でない、
事実に立脚した証拠は、まだどこからも届けられていない。武器の供給者はウクライナ軍自身である。
戦車も大砲も一斉射撃装置も車両も、いま義勇兵らの手にしているものは全て、ウクライナ軍から
奪ったものだ。ウクライナ軍の兵士たちは、その多くが戦闘経験をもたず、のみか、戦う意思すらも
持っていないのである。
現実はこのような姿をしている。それなのに日本の政治家らは、現実から目をそむけて、
今次の対ロ制裁の波にも乗ろうとしている。彼らは、米国の政治家ら、またその息のかかった
欧米メディアによって吹き込まれた、ウクライナで起こっている出来事の本質に関する明白な嘘を
信ずることの方をこそ好む。
たとえば、「親ロシア戦闘員」らがマレーシア航空ボーイング機墜落に関する国際調査団を
妨害している、という嘘。
こうした立場によって、日本は米国からお褒めにあずかっている。
しかし喜ぶようなことは何もない。
日本の政治家たちが不自由であること、米国へ依存していることの、これほど明らかな証拠を
喜ぶいわれはないからだ。
もっと悪いことに、日本がその外交政策において米国のコースに追従することで、日本は
憂き目をみうる。
なぜなら、このコースは紛争への道行きだからである。ロシアとの紛争というだけではない。
中国・インド・ブラジルといった大国をはじめ、米国の専横に倦み果てた数十もの国々が機軸をなす、
いま生まれつつある新たな世界を、日本は向こうに回すことになるかも知れないのである。
日本だって、この新しい世界で、十分おいしいポジションにつくことが出来るはずではないか。
それもこれも、日本がもう少し自主独立であれば、可能になることなのだ。
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ただ、面倒をみる人が良くないと大変ですよ。
まぁ、ロシアはロシアでウォッカを飲みながら、軍務に当たりますし目○鼻○とまでは言いませんが、多少似たようなところはあるのかなぁ。
お互いの理解と無理解の相克かな。