ヘラトリトピックス 51『日銀も直接、企業に融資せい!』
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2012年12月25日火曜日 転載
(第51号) 『日銀も直接、企業に融資せい!』
昨日(23日)の朝のテレビ番組の討論の中で、安倍次期首相が、
「もし日銀(日本銀行)が、2%のインフレ目標を掲げる
(要するにお金をもっと刷れということ)のに同意しないなら、
日銀法を改正して(政府との政策協定締結を義務付けて)、
強制的にそれを日銀に実行させる」
という趣旨の発言をして、ようやく本格的な金融緩和に向かう
流れができ始めている。
これはすでに、幸福実現党が3年前から主張し続けてきたことだが、
やっと実現の兆し(きざし)が見えてきた。
来年3月に控えている日銀総裁の交代人事も含めて、今後の展開に
注目したいところだが、オピニオン(メッセージ)の方は、
前へ前へと、更にその先を発信するべきだろう。
幸福の科学に降りてくるあまたの経済系の霊人
(渋沢栄一翁等)の御言葉によれば、
「開発系の政府銀行(旧日本開発銀行、日本輸出入銀行等)を
整理縮小し、いわゆる長期信用銀行
(旧日本興行銀行、日本長期信用銀行等)を廃止したあたりから、
日本経済がおかしくなってきた。
(ゼロ成長で停滞し、中国に抜かれた。)
今の都銀(メガバンク)がこの体たらく(ていたらく)で、事業を
育てる気概がないならば、開発銀行や長期信用銀行を復活させるか、
いっそのこと日銀が、新規事業への融資に直接乗り出すべきだ」
という意見が強い。(注)
現在の型にはまった日銀しか知らない人にとっては、びっくりする
話に聞こえるかもしれないが、実はこれは、歴史的な事実である。
日銀の融資で育った商船三井とJR東日本
1882年当時、大蔵卿(大蔵大臣)松方正義の肝入りで、中央銀行である
日本銀行を設立したのは、自らも重役として新設日銀に参加した
安田財閥総帥(そうすい)の安田善次郎と三井の大番頭・三野村利左衛門だった。
彼らが、一般銀行への資金供給、銀行から持ち込まれた手形の割引など、
通常の中央銀行業務を行ったのは言うまでもないが、それに加えて
彼らは、日本の国に新しい産業を興し、国富を増大させるために、
「今のJR東日本や一部私鉄の前身に当たる日本鉄道株式会社」や
「現・商船三井㈱(旧・共同運輸株式会社)」
などに積極的な長期融資を行って、新産業を育てたのである。
「産業を興すためには、まずは国内外の陸上・海運輸送ルートを
立ち上げる事が先決だ」
という彼らの明確なビジョンが見えてくる。
そして、それを主導したのが、何と中央銀行たる日銀だったのである。
これは現代にも当てはまる議論だろう。
例えば、JR東海のリニア新幹線構想は、名古屋、奈良等の中間駅(地下駅)
の建設資金の目途が立たず、
「東京-大阪間の全線開通予定が、何と2045年!」という、まるで
"御伽(おとぎ)の国"のような「のんびりした」(寝ぼけた?)話が
されている。
政府が建設国債の投入を決断すれば、一瞬で解決がついてしまうの
だが、今の政府にその程度の決断力も無いならば、日銀が融資して
しまえば良いのである。(回収し損じることなどあり得ない。)
現にこれをやってのけたのが、創業時の日本銀行だったのである。
(嗚呼、幸福実現党にお任せいただければ、2020年までに
東京-大阪間のリニア新幹線を開通させ、その上で東京オリンピックの
誘致とドッキングさせて、空前の繁栄を再現してみせるのだが!
今の日本政府(自民党政権を含めて)は、本当に歯がゆいばかりである。)
銀行守って国滅ぶ!
今の日本の銀行システムには、実に問題が多い。ある人が、
「今の日本の都銀(メガバンク)は、「老人からお金を集めて国債に
投資しているだけ」という、子供にも出来る仕事しかしていない」
と批判していたが、まったくそのとおりで、
「融資総額の半分が国債の購入」というのでは、果たして
「銀行(バンカー)」の名に値するのか、極めて疑わしい。
「企業の育成・産業の創造という使命を忘れた情けない姿」
と批判されても、弁解の余地がないだろう。
但しこれには、銀行だけを責められない一面がある。
大川隆法総裁が、最近、特に指摘しているように、
「世界恐慌の引き金になりかねないヨーロッパの経済危機は、
欧州の政府やIMF(国際通貨基金)などの国際機関が、
『銀行を守る(銀行のバランスシートを奇麗にする)ことだけに汲々
(きゅうきゅう)として、その結果、企業(国民経済)が
どうなろうとも知ったことではない』
という無責任な態度を取ったことから起きている」
というのは、全くそのとおりである。いわゆる、
「銀行守って国滅ぶ」
という現象で、90年代の日本では、企業に対する強烈な
「貸し剥がし(はがし)」として起き、今の欧州では、単に企業に
対する「貸し剥がし」のみならず、銀行からの借り手でもある
部政府への「強烈な締め付け」となって現われている。
これが国民経済をスパイラル的に(らせん階段のように)下降
させかねない状況になっているのである。
この「周りがどうなろうとも、とにかく銀行システムだけを守る」
という近視眼的態度は、世界の金融ムラの住人に共通した現象で、
いささか専門的になって恐縮だが、「バーゼルⅢ」という
国際的な新しい「銀行規制」となって現われている。
これが日本のメガバンク(都銀)を締め付けて(委縮させて)、
益々「子供のような仕事しかさせていない」のも事実なのである。
冒頭に登場した経済系の霊人達(渋沢栄一等)及び、
大川隆法総裁自身の口からも、
「日本は国際的な銀行規制(バーゼルⅢ)を棄てて、独自の基準を
創った方が良い。いやむしろ、日本の創った基準を世界に啓蒙して、
普及させた方が良い」という意見がすでに出ていることは、
世の中の経済・金融の専門家には知っておいてもらった方が良いだろう。
銀行本来の使命である「創造的な融資」を阻害する基準は、有害である。
この見解は、遠からず世界を大きく揺さぶっていくことになるだろう。
少なくとも、今の世界経済のボトルネックは、「財政」と
いうよりは、明らかに「金融」の方にあるのだから。(了)
(注)多くの書籍で指摘されているが、代表的なものは以下のとおり。
『富国創造論~渋沢栄一等の霊言~』
(大川隆法/幸福の科学出版)
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招いたらどうでしょうか?