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マスコミが報じない「電力需給危機」のなぜ、電力体制にもレジリエンスを。地震と原発再稼働、電力自由化と発送電分離の無責任体制、ウクライナ危機とLNG争奪戦。釈量子【言論チャンネル】2022.03.31

2022年03月31日 14時55分34秒 | リバティ 学園 幸福実現党 関連  
 
「言論チャンネル」では、政治や経済、社会保障、国際関係などの
時事問題の中から気になるテーマを取り上げながら、本音の議論を進めます。
2022年3月23日収録

マスコミが報じない「電力需給危機」のなぜ

2022.03.31

◆大停電の背景

3月22日、季節外れの大寒波の中、電力が足りなくなり、あわや200万~300万の大停電かという事態にまで発展しました。

規模でいうと、一時405万戸が停電した2011年の東日本大震災に次ぐ規模でしたが、多くの事業者や個人が節電の呼びかけに応え、今回は最悪の事態を回避できました。

今回の電力不足の直接的な原因は、3月16日の夜遅くに発生した福島県沖地震です。

一時は14基の火力発電所が停止し、新地火力発電所の出力100万kWや広野火力発電所6号機の出力60万kWなど合わせて647.9万kWの電力が失われました。

現場の懸命な作業で8基分が復旧しましたが、22日時点では、334.7万kW分が動かすことができませんでした。

これに加えて、横浜市の磯子火力発電所1,2号機が、地震とは関係のないトラブルで19、20日と相次いで停止しました。

これで失われた発電の供給力は、それぞれ60万kWで合計120万kWです。つまり、合わせて450万kW以上の火力発電が動かない状態となっていました。

電力は地域間で融通し合いますので、東北での停止は東京にも影響します。

こうした背景で、東京電力は、22日の8時から23時に累計で6000万kWhの節電を要請しました。これは想定された需要に対し、10%の節電になります。

◆「原発再稼働」の声

そこで、「原発再稼働」の声が上がっているわけです。

今回、福島県沖地震は震度6強ですが、原子力発電所は、安全性の観点から地震に非常に強く設計され、東日本大震災以降、よりハイレベルの対策も取られるようになっています。

また、今回の地震のケースでは、新潟県の柏崎刈羽原発は無傷で動かすことができたはずです。柏崎刈羽原発には7つの発電設備があり、総出力は約821万kWです。

今回の東電の節電要請6000万kWhを、単純に8時から23時まで15時間で割れば、1時間あたり400万kWになります。

柏崎刈羽原発が動いていれば、そもそも節電要請自体が必要ありませんでした。

電力は、地域を分散させて、安定して供給できる多様な電源を持つことが大事です。

昨年21年の1月上旬にも大寒波による急激な電力需要の高まりで停電の危機がありました。また21年夏頃からは、エネルギー価格がじわじわと上昇し始めました。

このように、原発再稼働の機会は何度もありましたが政府は動きませんでした。

◆欧米ではエネルギー政策を見直し

欧米では、ウクライナ危機を通じて、エネルギー政策を根本的に見直しています。

ベルギーも3月18日に2025年までに閉鎖する予定だった原子力発電所2基の稼働を10年間延長することを決めました。

ドイツは今回のウクライナ危機を受けても、結局、原発の復活は難しいという結論になったようです。

これは原発の技術者がいなくなってしまうなど、既に脱原発が後戻りできないレベルまで進んでしまったことが原因です。

◆「脱原発」の誤り

日本は、今であれば、脱原発の見直しは間に合います。しかし、時間が経てば経つほど、技術の継承は難しくなります。

資源のない日本はこうした観点からも脱原発の撤回を進めるべきです。

しかし、政府は依然として原発の再稼働に及び腰で、3月22日の電力需給ひっ迫では、何とか大規模停電を回避できましたが、次も回避できる保証はどこにもありません。

◆「太陽光発電」の誤り

エネルギー政策の第二の誤りは、太陽光発電を爆造です。

太陽光発電の問題は、真冬のように暖房をつけたくなり、電気が必要になっているときに、雪が降ったり、曇ったりしていて発電量が大幅に下がります。

太陽光発電は、東電管内で仮にフル稼働すれば1600万kW分ですが、冬の最大電力需要は4500万から5000万kWで、3分の1弱くらいです。

実際に、22日の太陽光発電を「貢献度」で見ると、8時から18時から電力供給の全体の実績に対し、太陽光発電からの供給はわずか3%で、いざというときに頼りにならない発電でした。

状況によって発電量が大幅に変わる太陽光発電などの再エネ発電の不安定さをバックアップするためには火力発電が必要です。

今回の大停電は、火力発電が止まったので電力がひっ迫したわけです。

◆「電力自由化」の誤り

エネルギー政策、第三の誤りは、「電力自由化」です。特に2016年からの小売全面自由化と、2020年からの発送電分離という制度があるからです。

当初、「電力自由化」というと、「電気料金が下がる」ともてはやされました。ところが、日本より前に電力自由化を行ったヨーロッパの国では、電気料金は上昇していました。

そして、日本でもやっぱり電気料金は上がっています。

前述の通り、太陽光発電のような再エネの不安定さをバックアップするために火力発電が必要です。

しかし、「電力自由化・発送電分離」で、発電する会社と送電する会社を分けています。

送電は、旧大手の電力の仕組みのままなので、発電する会社は、稼働率の低い火力などを、いざというときのために残しておくと経営悪化につながるため、切り捨てていきました。

「電力自由化・発送電分離」の前には、電力会社は供給義務を負っていました。

停電を極力させないように十分な設備を維持する一方、そのコストを長期的に回収できるよう、電気料金を国が規制する「総括原価方式」が取られてきました。

これは優れた考えで、「電力の安定供給」と「安い電気料金」の落としどころを探る制度であり、「電力の鬼」と言われた松永安左エ門氏の智慧ともいうべきものです。

ところが、電力自由化・発送電分離によって、発電会社は自由にフリーダムとなり、送電網だけを持つ会社が、供給義務を負うという図式になってしまったのです。

◆エネルギー政策の見直しを

さらに、「脱炭素」の大号令のもとで、太陽光発電などの再生可能エネルギーが急増し、これらを火力発電よりも優先して供給する措置が取られています。

政府が主導して進めた電力自由化・発送電分離で、電力の安定供給に誰も責任を負わなくなってしまったという、究極の「無責任体制」と言っても過言ではありません。

さらに、固定価格買取制度(FIT)で実質的な補助金をばらまき、「すねかじり」のような発電業者をたくさんつくってしまいました。

結局、現在の電力の安定供給を軽視している現状を改めない限り、同じような電力のひっ迫は繰り返し起こり、本当に大規模停電の事態が引き起こされてしまうと思います。

現在、世界は戦争状態であり、エネルギー価格も高止まりしていて、まさに緊急時の状況が続く見通しです。

現在の電力自由化・発送電分離を白紙に戻し、電力体制を見直していかなくてはなりません。

FITなどの実質的な補助金による再エネ優遇を見直し、安定供給を行うため、石炭火力の投資を進め、そして原子力発電を再稼働させるべきです。

◆ロシアとの関係も重要

また、今回の停電危機とは直接的な関係はありませんが、危機に強い電力体制をつくるという意味では、ロシアとの関係も重要です。

台湾有事などで南シナ海のシーレーンが麻痺すれば、中東などからの石油や天然ガスは入ってこなくなってしまっています。

一方、ロシアのサハリンからの輸入であれば、そうした有事の際も、供給を続けることができます。価格面でもロシアからの撤退は大きな影響が出るようです。

長期契約しているサハリン2から撤退すれば、短期の購入契約しか方法はなくなり、世界のLNG争奪戦に巻き込まれて高いLNGしか買うことはできなくなります。

日経新聞の試算になりますが、サハリン2の撤退によって、21年のLNG輸入額は約4.3兆円が、約5.8兆円となり、35%増えると見積もられています。

日本エネルギー経済研究所の2017年の試算によれば、LNGの価格が10%上昇すると、電気代が2.2%上昇します。

35%であれば、電気代が7.7%上昇することになり、家計のダメージは大きなものとなります。

また安定した供給が止まってしまえば、国家存亡の危機です。政府には、今回の停電危機を単なる一時的な問題で終わらせることなく、抜本的な解決を求めます。

釈 量子

執筆者:釈 量子

幸福実現党党首

 
 

マスコミが報じない「電力需給危機」のなぜ、電力体制にもレジリエンスを。地震と原発再稼働、電力自由化と発送電分離の無責任体制、ウクライナ危機とLNG争奪戦。(釈量子)【言論チャンネル】

 


大変、勉強になりました。
詳しいご説明、ありがとうございました。

電力の不自由化を推進するためにお金を余計に払うとは片腹いたい。
政府の責任は重大ですね。

ああ…嵐の前の静けさを感じます。目に見えないと分からない政府と
平和ボケの国民性が結果を招いているとこに諦めずに気付を投げ続けて下さい。

才色兼備、素晴らしいですね。今の幸福実現党には、
確固たる信念と強い推進力を感じます。政治的には応援します。

いつも詳しい解説をありがとうございます
幸福実現党の国政進出を願っています。
このような大事な情報や提言をできないメディアや政府は
働いていないのではないかと考えてしまいます。

家は停電しなくてよかった。
夏になったら大丈夫かなぁ。
釈さん大好き。
応援してます。

自分の家は、地震直後に停電しました。電力不足は、また、マスコミのデマかと
思ってましたが、詳しく解説して頂けて、この様な事があったから、
電力不足なのだと解りました。いつも、勉強になります。有難う御座います。

釈党首、電力等について、大変わかりやすくご解説くださりありがとうございます。
ロシアとの関係についても触れられていて幅広く先々まで考え抜かれた視点、大変感銘を受けました。
言論チャンネルは、本当にためになります!これからもご発信、よろしくお願いいたします!!

軍事、食料、エネルギーは国家の安全保障です。
今回のエネルギー不足を政府自民党等は軽く考えてると思います。
幸福実現党に国の舵取りをしていただきたいです。

こう考えると電気自動車とか買う気になれない。

電力危機のことを知って、すぐに幸福実現党のことを思いました。
あれほど電力危機のことを言っていたにもかかわらず、政府は何をしていたんでしょう?

事故当時は議論されていた
東西の電力融通ってどうなったの?
総括原価方式なのになんで足りないの?
ウラン燃料って結局奴隷労働なんじゃないの?
といった話に釈さんならケリを付けてくれるはず

海外に頼らず安定した電力供給を得るにはまず原子力発電だと思った。
安い電気代で不安なく工場フル稼動が景気促進にも繋がると思いました。
暖房や冷房や照明をケチりまくって、なおも電気代の請求書を見るのが、
恐い、いつの時代やねんと思いました。

広島県出身の岸田総理では、原発可動は、難しいと思います! 
日本にとって最も危ない方が総理大臣をやっているのは、最大の問題?

釈さん、ありがとうございます。真実の先の先を見ている幸福実現党。いつも応援しています。

電気は、石油やガス等で大型ボイラーを焚き。そこへ流水し900度程度まで
上昇させタービン(風車的)を回転させ発電機へ直結し電気を発生させる。
そして、大型から小型変圧器で変圧し各家庭で消費する生ものです。
但し、各種機器および多設備毎に許容電流が関係しますので。
容量以上に達すると遮断(of)します。東電は、今回地震で損壊し
設備上頻拍しております。
早期に原発を稼働させないと高層ビル郡では大変なことになります。拝

親中政治家は原発稼働を嫌う中共を忖度して動かない。
国民がどうなろうと知ったことではない、と考えてるのが親中。
マスコミも親中だから原発再稼働はスルーだろう。

とても分かりやすく、納得です。
1日も早く原発の正常化を。
ありがとうございました。

画像が見えないため、音声のみで聞いております。
この状況ですので躊躇せず、原発再稼働に踏み切ってほしい所です。

太陽光発電は廃棄処分に費用がかかる。原子力発電のほうがいい。
それか火力発電。脱炭素は無視しましょう。

応援しています。
頑張ってくださいね!

米国の核兵器、核の燃料はどこからきているか?
自国の兵器のために日本の原子力発電が是が非でも稼働していなければならないが
止まったまま。そしてこの有事でもう、我慢しきれない。
核兵器の燃料は核廃棄物。そう、日本の原発が止まったままだと米国の核兵器は
期限切れで使い物にならなくなる。
日本の原発再稼働=米核兵器の増産に直接つながる。米が十分に備蓄出来たら
いよいよ第三次本番、核戦争秒読みになるのではないかとそちらのほうが心配です。
少しその辺も触れていただけますか?

日印露友好条約を考えていたのに、露さんから三下り半を貰っちゃった。誰のせい?

原発二機動かせばカンタンに対応出来るけど

次は原発再稼働の署名活動しましょう!100万筆集めましょう。

忙しくなるといなくなる人😅
真面目な顔でおっしゃってるのが
めっちゃおかしかったです😆

順調に滅びの道を歩んでますね。

原発稼働の放射性廃棄物の処理はどのようにお考えでしょうか?

早急にフリーエネルギーに❗️

新幹線が動いていたら大停電が起こっていた?

早く原発再稼働!

TVニュースで、今回の停電は太陽光発電のお蔭で免れた…と報じていました。

岸田アウト


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