4月5日 日本は「坑道のカナリア」?
米国の保守系シンクタンクAEI研究所の日本研究ディレクターAUSLIN(オースリン)氏がウォールストリートジャーナル紙の社説で“Japan's Hope and Change Hangover"と題し、以下のような主旨を述べています(意訳です)。
http://www.aei.org/article/101838
・約半世紀に渡る自民党政権を覆して、民主党が政権を取って半年が経過した。「希望」と「チェンジ」を掲げた民主党の公約も、半年経って色あせたものとなり始めている。
・鳩山首相は大規模なバラマキ政策で財政赤字をひどくし、経済改革や経済成長に対して無策である。90年比で温室効果ガス25%削減等も経済成長を抑制させる。
・鳩山政権は外交問題も問題である。その基本である日米関係に無用の摩擦を起こし、安全保障の根幹を揺るがしている。普天間問題でその期限である5月までに結論を出せないなら、日米同盟は更に悪化するであろう。
・その上、アメリカを除くであろう東アジア共同体構想は、日本国内のみならず、民主主義諸国の仲間からも批判されている。
・また鳩山政権に数々のスキャンダルに見舞われている。鳩山首相と小沢幹事長の側近が起訴されると共に、民主党議員を支援した北海道教組の4人が違法献金の疑いで逮捕されている。「政界浄化」を訴えてきた民主党は、わずか半年でそのイメージは打ち消された。
・こうした中、民主党の支持率は低下し、世論調査では自民党との支持率の差が10%以下となっている。鳩山氏にとって運が良いことは、自民党がすぐに政権に返り咲る見込みがないことだ。
・鳩山首相が日本を変えられないことによってもたらされる真の危険性は、国民が将来に希望を失い、現在の苦境から脱する方法を見出せなくなることである。
・何故、このことが(国際的に)重要なのか?それは、日本はある意味で、近代化における「坑道のカナリア」でもあるからである。
・日本はアジアの国々にとって経済発展のモデルであり、アジア地域への貢献を一貫して担ってきた国である。政治的にも、民主主義が不安定なアジア諸国の中にあって、安定した政治体制を維持してきた。
・アジア地域に民主的な自由市場体制を確立するための道のりは遠い。もし自由主義の国、日本が問題を解決できず、国民を養うことができないと見なされれば、世界で最も活力に満ちた人口の多いアジア地域の将来は見通しが立たなくなる。
・戦後40年間の日本の発展が偶然の賜物ではなかったこと、そして、日本が活気ある社会と経済を維持して行く答えを見つけられることを示す責任は鳩山首相と日本の全ての政治家にある。
知日派らしい鋭い分析で、鳩山政権への批判も的を得ていますが、その中で、日本がアジア諸国の「坑道のカナリア」と称していることが目新しい視点です。「坑道のカナリア」とは、坑道(鉱山等の地下トンネル)に持ち込まれるカナリアで、環境に敏感なカナリアを使って有毒ガスの調査等に使われる存在です。
欧米以外の自由主義国、民主主義国として最先端を走っている日本がこのまま発展していくのか、日本は「試金石」の役割を担っているということでしょう。
日本はアジアの国々にとって、一つのモデル国家なのです。日本がこのまま衰退していけば、「カナリアが死んだ」として、アジア諸国の自由化、民主化が停滞してしまいます。
日本がこのまま発展していくのか、衰退していくのか。アジアや世界が注視しています。
日本は自由主義、民主主義の先進国、モデル国家として、更なる飛躍を果たしていかなければならないと改めて使命感を強くした次第です。
幸福実現党 政調会長 黒川白雲 氏
国なんですね。
今の民主党の政策を見る限り、
日本が、アジアや世界の
モデルになるなんてことは
到底望めませんね。
(*^_^*)>