「徳之島」の検討指示、普天間移設で
(産経 2010/3/16)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100316/plc1003160131000-n1.htm
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設問題で、鳩山由紀夫首相が、鹿児
島県本土と沖縄本島の間にある鹿児島県「徳之島」を移設先として本格検討す
るよう防衛省などに指示したことが15日分かった。政府・与党内では米軍キ
ャンプ・シュワブ陸上案(沖縄県名護市)を軸に移設先の検討が進んでいるが、
首相は県外移設を重視しており、「徳之島案」が有力となる可能性がある。
複数の政府・与党関係者が明らかにした。鳩山首相は「腹案」として平野博
文官房長官に徳之島を本格的に検討するよう指示。須川清司内閣官房専門調査
員に現地を視察させたほか、地元自治体側との接触にも入った。2月下旬には
首相は改めて「徳之島案」検討を継続するよう指示。徳之島に基地を設けた場
合に、自衛隊と米軍の共同使用が可能かどうかを検討するよう防衛省に求めた。
この時期は、社民、国民新両党が沖縄基地問題検討委員会(委員長・平野氏)
に各党の移設案を提出する直前。社民党は米領グアム島など国外移転案、国民
新党はシュワブ陸上案など県内移転案を提示する方向だっため「首相はいずれ
の案でも米国、沖縄双方の理解を得るのは難しいと判断し、徳之島案を官邸主
導で検討するよう動いた」(政府関係者)という。
「徳之島」案では、島の北西部にある2千メートル級の滑走路を持つ徳之島
空港(鹿児島県天城町)の拡張のほか、旧日本軍が利用した飛行場の再整備、
周辺地域での基地関連施設建設などが検討されている。