日本版NSC
2013/05/29 高木 よしあき氏 ブログ転載
http://takagi-yoshiaki.net/3969.html
政府は、国家安全保障会議(日本版NSC)の創設について、関連法案の
要綱を有識者会議に提示しました(※)。
この会議は、米国のNSCをモデルとし、国の安全に関わる事件や問題の
情報を収集・分析して首相に届けたり、外交・安全保障の長期的な政策
を立てたりする組織のことです。
前回の安倍内閣が法案を作りましたが、退陣に伴って立ち消えになって
いました。
中国や北朝鮮などの軍事的な脅威が高まる東アジア情勢の中、とかく
長期的な戦略に欠けると指摘される日本の外交を立て直すために、
日本版NSCは有効な手立ての一つであると考えます。
今年1月に発生したアルジェリアでの邦人人質事件では、情報が一元化
されず錯綜し混乱しました。
また、中国による沖縄周辺における領海侵犯事案など威嚇行為が日増し
にエスカレートしており、対応を誤れば国家の主権が脅かされかねない
状況が続いています。
更に、最近では、韓国が北朝鮮と対峙する上で、日米韓から日本を外し、
新たに中米韓で当たるとする姿勢を見せています。
これは安全保障の枠組みの変更にも繋がる流れであり、日本はそうした
事態も視野に入れた独自の外交を展開する必要があります。
こうした中、日本版NSCが設立されれば、各省庁との連絡や情報共有が
スムーズになり、外交・安全保障の決定をより的確に行えるようになる
はずです。
そのためには、いつものようにこうした組織が、官僚によって骨抜きに
されないか注意して見ていく必要があります。
※:5月28日付読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130528-OYT1T01068.htm?from=ylist
ーーー
関連記事
防衛大綱提言を決定=自民自民部会
http://www.asahi.com/politics/update/0530/TKY201305300078.html
新防衛大綱への提言決定 敵基地攻撃能力など
自民党の国防部会・安全保障調査会は30日、安倍内閣が年内に作る
新防衛大綱への提言を了承した。民主党政権下で2010年にできた
防衛大綱の「動的防衛力」という概念を「強靱(きょうじん)な機動的
防衛力」に変更。敵基地攻撃能力の保有や自衛隊への海兵隊的機能付与、
陸上自衛隊の指揮系統の一元化を進めるための陸上総隊創設を盛り込んだ。
防衛省が6月末に出す中間とりまとめへの反映を目指し、近く党の提言と
して安倍晋三首相に提出する。
。
あと、情報機関は公安ですかね?それとも、新しくつくるのでしょうか?わかりませんね。
官僚が骨抜きにするというのは、責任を取らなくていいシステムをつくる可能性が大きいということでしょうか。