
エイリアンに拉致される前に保険に入っておこう・・・保険業界広しといえども、そんなものまで・・・?という保険がアメリカにはあった。業界屈指の保険専門サイト「Insurance Business America」の10月16日の記事で紹介されている。
どんな保険かというと、今なら9ドル99セントの掛け捨てで1000万ドルの保証というが、ほくそ笑んではならない。
保険証書には「エイリアンにアブダクションされたという証明が必要」とある。証明書にエイリアンのサインが必要というのだ。それに、保険金は毎年1ドルしか支払われないから満額支給されようと思ったら1000万年生きねばならない。
また、エイリアンの餌にされたり、エイリアンの子供を産まされたりしたなら保険金は2倍になる。が、捕食されたら誰が受取人になるのだろう。と思えば、保険サイトの保険証書の見本には、被保険者が「キム・ジョン・ウン」で受取人が「ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント」になっていた。何年か前には「バラク・オバマ」と「サラ・ペイリン」(2008年の共和党アメリカ副大統領候補)だった。
とにかく、この保険を友人にプレゼントする人もいるという。
保険会社は、フロリダのセント・ローレンス・エージェンシーで、1987年からこの保険を販売し、すでに5000人が、この保険に加入している。女優のシャーリー・マクレーンとハーバード大学の教授も顧客らしい。驚いたことに、すでに保険金を支払われている人がいる。MIT(マサチューセッツ工科大学)の教授に、キチンとエイリアンのアブダクションを証明してもらったというのだ。
この保険の加入資格のチェック項目には、「ユーモアのセンスがあるか」「この保険を真に受けているか」があって、どっちに「YES」があってもいけないらしい。どうしろというのだ。まあ、こういうことを聞くこと自体がユーモアだろう。
エイリアン・アブダクティは、トラウマから治療を受ける人も多い。保険金は交通費の足しにはなるだろう。
このエイリアン・アブダクション保険、たびたび保険専門サイトで紹介されている。FOXニュースでインタビューされている社長のセント・ローレンス氏は、どんなふざけたオッサンなんだと思ったら、端正で、きわめて真面目に淡々と語っている。(司会者は笑い転げているが。)なんでもこの保険は日本の投資家を呼び込んだらしい。(そんなの誰も知らないぞ。)キャッチフレーズは「宇宙に出かけるときには忘れずに」ということだ。
アメリカでは、エイリアン・アブダクションの被害者が多く、その体験談は真面目に取り上げられることが多い。セント・ローレンス氏も、CNNの番組でアブダクションを取り上げられたのを見て、この保険を売り出したという。まだまだ証明ができないため、今のところ一種のジョークですんでいるが、宇宙開国した惑星なら、これは真剣なビジネスになるだろう。彼はパイオニアである。
