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予想上回る北朝鮮のミサイル開発、日本の防衛態勢では迎撃困難 2016年10月4日

2016年10月06日 00時00分00秒 | 政治・拡散記事・報道・海外

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2016/10/post-5946.php より

 
予想上回る北朝鮮のミサイル開発、日本の防衛態勢では迎撃困難 2016年10月4日(火)10時36分

10月3日、北朝鮮の弾道ミサイル開発が日本の予想を上回るペースで進んでいる。
自衛隊は迎撃ミサイルの能力向上を計画しているが、着手するのは今のところ来年度から。
写真は朝鮮中央通信(KCNA)提供(2016年 ロイターKCNA/File Photo via REUTERS.)

北朝鮮の弾道ミサイル開発が、日本の予想を上回るペースで進んでいる。
自衛隊は迎撃ミサイルの能力向上を計画しているが、着手するのは今のところ来年度から。
自衛隊の防御能力を超える撃ち方をされた場合、現状は「迎撃困難」だと、日本の安全保障政策に
携わる複数の関係者は口をそろえる。

<望みは米国の抑止力>

北朝鮮は今年に入り、計21発の弾道ミサイルを発射。関係者の話を総合すると、日本政府は
特に6月22日の「ムスダン」、9月5日の「ノドン」とみられるミサイルの発射手法に懸念を強めている。

中距離弾ムスダンは米領グアムを射程に収めるが、北朝鮮はこのとき意図的に角度をつけて
高く撃つ「ロフテッド軌道」で発射。1000キロを超す高さまで上昇した後、鋭角な放物線を
描いて日本海に落下した。「高度1000キロはまさに宇宙空間。現状では撃ち落とすのは難しい」
と、日本の政府関係者は言う。

日本は自国領域に落下が予想される弾道ミサイルに対し、上層と下層で迎撃する二段構えの対応を
整備してきた。まず、イージス艦から「SM3」ミサイルを発射し、大気圏外で迎撃。撃ちもらした場合、
地上に展開した「PAC3」ミサイルで対処する。しかし、現行のSM3は1000キロの高さまで
上昇するのは不可能だという。今回のような手法でムスダンを発射された場合、弾道ミサイルの飛行速度が
最も落ちる放物線の頂点で迎撃することはできない。
「あとは地上に落ちてくるところをPAC3で撃ち落とすしかない」と、自衛隊幹部は話す。

だが、今のPAC3の性能では、秒速3─7キロで大気圏に再突入してくる中距離弾道ミサイルの速度
には対応できない恐れがあるという。日本政府は以前から、北朝鮮が2010年代のどこかの時点で、
ロフテッド軌道でミサイルを撃てるようになると予想。
米国と高度1000キロ以上に到達するSM3改良型の共同開発に取り組み、17年度から量産に入る
計画を立てていた。「北朝鮮のミサイル開発は予想していたよりも少しペースが速い」と、
別の自衛隊幹部は言う。防衛省は来年度からSM3改良型を調達、PAC3の改修にも乗り出す。

いずれも高度、距離、速度の向上を見込んでいる。しかし、「現時点では米国の抑止力に期待するしか
ないかもしれない」と、自民党国防部会のメンバーは語る。北朝鮮にミサイル発射をとどまらせるよう、
米国の打撃力に依存するしか手はないとの考えだ。

<点検中のイージス艦>

迎撃態勢への懸念は数的な面でも指摘されている。9月5日のノドンとみられる弾道ミサイルは、同時に
発射された3発が日本海上のほぼ同地点に落下した。日本側の対処能力を超える大量の弾道ミサイルを
発射する「飽和攻撃」を思わせる撃ち方だった。「3発なら撃ち落とせるが、それ以上連発されると不可能」
と、別の自民党関係者は指摘する。

軍事情報を分析するIHSジェーンによると、北朝鮮は700─1000発の弾道ミサイルを保有し、
うち日本のほぼ全域を射程に収めるノドンは45%。米国防総省によると、ノドン用の移動式発射台は
最大で50両を保有するという。

一方の自衛隊はSM3搭載イージス艦を4隻しか保有していない。複数の関係者によると、現在2隻が
点検中のため、残り2隻を交代で弾道ミサイルの警戒任務に当てている。1隻が搭載するSM3は8発に過ぎない。
「イージス艦のやりくりが最も大変な時期と重なってしまった」と、別の自衛隊幹部は言う。
「在日米軍のイージス艦との協力が欠かせない」と話す。
自衛隊は弾道ミサイル防衛能力を備えたイージス艦について、現在の中期防衛力整備計画(中期防)が終わる
2018年度に8隻まで増やす計画。それでも訓練や保守、他の任務を考慮すると、常時2─3隻程度しか
展開できない。米軍は現在、日本周辺で10隻のイージス艦を展開している。
別の自衛隊幹部は「北朝鮮のミサイル開発は、ひたひたと進んでいる。こちらが能力を上げても、すぐに
向こうも上げてくる」と指摘。「次の中期防で迎撃態勢を根本的に見直す必要があるかもしれない」と語る。

防衛省はSM3とPAC3の能力向上に加え、新たな迎撃ミサイルシステムの導入も検討している。
PAC3より射程の長い「THAAD(サード)」を取得すれば、上層、中層、下層の三段構えの防衛体制を
構築できる。陸上からSM3を発射する地上配備型イージスを選択すれば、大気圏外での迎撃を強化できる。
しかし、直ちに決定しても配備されるのは数年後だ。稲田朋美防衛相は日本の迎撃能力について記者から問われ、
「ミサイル防衛の重要性は増してきている。北朝鮮の(開発)スピードなども見ながら、不断に検証していく
必要がある」と説明。現在の能力で対応可能かどうかは明言を避けた。

(久保信博、ティム・ケリー 編集:田巻一彦)

[東京 4日 ロイター]


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