http://the-liberty.com/article.php?item_id=10470 The Liberty Webより
G20で欧米とロシアが対話 シリア内戦終結に向けて協力を 2015.11.18
G20サミットがこのほど、トルコ南部の都市アンタルヤで開催された。サミットの主題は、フランス・パリで起きたテロと、シリア内戦への対応だ。
欧米がロシアに歩み寄る
サミットで、プーチン露大統領が、オバマ米大統領、キャメロン英首相、そしてメルケル独首相らと一対一で話し合っている場面を、欧米各紙が報じている。
英デイリー・メールなどは、パリのテロを受けて「イスラム国」掃討に焦った欧米の指導者たちが、「プーチン氏に擦り寄っている」と報じている。
プーチンは、「イスラム国」掃討のために、「アメリカ、ヨーロッパ諸国、サウジアラビア、そしてイランの協力が必要だ」と発言。これに対し、欧米の指導者たちも、プーチン氏と妥協する方向に動き始めているようだ。
「イスラム国」への空爆を開始しているロシアと協力することを、選択肢に入れているのかもしれない。
欠けている信頼関係
しかし、欧米とロシアの間には溝も残っている。
欧米は、ロシアがアサド政権を存続させるために、欧米が支援している反アサド勢力までも爆撃していると主張。
これに対してプーチンは、「欧米は、我々に対して『どこを爆撃すべきでないか』を教えてくれない。教えたら、我々がそこを攻撃すると思っている。我々が彼らを騙すと考えているのだ」と、相互信頼が欠けている点を指摘した。
お互いに「イスラム国を倒したい」と思っているにもかかわらず、不信感が誤解を生んでいるわけだ。
また、ウクライナ情勢に対しても、欧米は「ロシアはウクライナに対する軍事介入を終わらせるべき」との姿勢を崩していない。
世界を変えられるか?
進展もあった。米露は「シリア人による政治的な変革が必要である」とし、アサド政権と反アサド勢力の間で停戦が結ばれた後、国連が交渉を仲立ちすることで合意した。
今回のテロを契機に、欧米とロシアは、「利害」を基に協力し合う姿勢を少しずつ見せ始めている。
中国が軍事拡張主義をとっている今、ロシアを中国寄りにするようなことはしてはならない。欧米とロシアが和解し、中国包囲網を形勢することこそが、今後の世界の安定を保障することになるだろう。(中)
【関連記事】
2015年11月3日付本欄 ウィーンでシリア平和会合 アサド政権の未来は如何に?
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2015年10月9日付本欄 ロシアがシリアへの爆撃強化 米露は「イスラム国」掃討で歩み寄れるか
http://the-liberty.com/article.php?item_id=10289
2015年12月号記事 シリア内戦 米露の"正義"を日本が取り持て - The Liberty Opinion 1
http://the-liberty.com/article.php?item_id=10368
ISISに資金提供している40カ国をプーチンがG20で明らかに
BREAKING: Putin Reveals ISIS Funded by 40 Countries, Including G20 Members
11月16日【The Free Thought】http://thefreethoughtproject.com/putin-shares-intel-g20-exposing-isis-financed-40-countries/#erqsbyOHAEfvvII8.99 より翻訳
(トルコ、アンタリヤ):ISISのテロ活動における必要資金のほとんどを提供している40カ国に関する機密情報を、他のG20加盟国に明らかにしたとロシアのウラジミール・プーチン大統領が発表した。
40カ国のリストにはG20の加盟国も含まれているという。
私たちが確認したところによると、この資金はG20加盟国を含めた40カ国から供与されていることが明らかになっています」
ISISの資金を無償提供する流れを阻止する必要性を議論したばかりでなく、プーチンはまた、ISISによる不法な石油取引を阻止する必要性があると繰り返し言及した。
プーチン:「石油および石油製品の不法取引の規模を明らかに指し示している写真で、宇宙や航空機から撮影されたものがありますが、私はそれを仲間(各国代表者)たちにお見せしました」
「車両に燃料を補給するための車の列は数十キロの長さにおよんでおり、4,000~5,000メートルの上空から見ても地平線の向こうまで伸びているのが確認できます」
プーチン大統領「イスラム国に資金提供している国は40カ国。G20の中にもいる」
国家が直接支援しているというよりは、ISの資金源とされる原油販売に関係している
組織や、ISの主張に共鳴する支援者がいるとされるシリアの周辺国を念頭に置いているとみられる。
さらにプーチン氏は、ISによる原油の販売について、ロシアの偵察衛星が撮影した画像をG20の会議の場で示した上で、
どのような規模で行われているかを説明したという。
詳細 http://blog.goo.ne.jp/sakurasakuya7/e/bf6234842f3c8870399ef51cde1af847
シリア軍の化学兵器は中国製? 紛争地域への「大量破壊兵器」流入を止めよ
化学兵器など、「大量破壊兵器」と目されるものは、間違っても内乱などが起きている地域に送り込んではならない。
中国だけでなく、国際社会は、紛争地域に流入する兵器をしっかりと管理する必要がある
詳細 http://blog.goo.ne.jp/sakurasakuya7/e/6cc6ae3d45f3e98f5e3e8516c36f3018
米B52爆撃機、南シナ海の中国人工島周辺空域飛行 中国側「われわれの島から退去せよ」と通告
http://matometanews.com/archives/1789900.html
中国がイスラム過激派に武器供与か
反米テロを煽る武器商人に注意が必要だ