理想国家日本の条件 自立国家日本 日本の誇りを取り戻そう! 桜 咲久也

マスコミで報道されないような
情報と日記です(^▽^)/
世界と日本の危機を伝える・・

インド「灼熱の大地より29」

2009年12月03日 00時39分41秒 | 一般愛国者、 ご紹介記事。

先日、北インドのある町の盲学校でセミナーを
行ったことを報告したいと思います。
50名ほどの生徒たち(11~17歳)が共に生活を
しながら、勉強しています。
驚いたのは、生徒たちが杖も使わず、廊下や
校庭を自然に歩いていたことです。
てっきり多少は見えているのかと思ったら
、そうではなくて、感覚で何がどこに
あるかを覚えてしまっているとのことでした。

インドのような発展途上国で障害を持って
生きていくのは並大抵のことではあり
ません。家族にとってもその負担は重く、盲学校
に預けたきり、一度も会いに来
ないという親も少なくないそうです。

給食の様子を見たムケシュが、「ロティがたった
一枚しかなかった。成長期の子
供にあれじゃ足りないよ」と嘆いていました。
盲学校は政府からのわずかな援助と、寄付に
よって支えられています。十分な食
事を与える経済的余裕もないのかもしれません。
生徒たちが一様に小柄で、年齢よりもはるかに
幼く見えることも、栄養状態が影響していると
思われました。

セミナーには生徒たちだけでなく、教師たちも
一緒に参加してくれました。
霊的人生観について一通り話をした後、質問を
呼び掛けると意外にも次々と手が挙がりました。

「なぜ悪いことをしても幸せに生きている人が
いるんですか?」
「神様が人間を創ったなら、どうして人間は
悪いことをするんですか?」
「至高神が一人なら、なぜたくさんの宗教が
あるんですか?」などなど、鋭い質問がどんどん
飛んできます。

厳しい環境の中で、人生に対する数多くの疑問を
抱えながら、今日まで生きてきたのでしょう。
問いの一つひとつに、この子たちの魂の叫びが
聞こえるような気がしました。そして、子供だと
思って、少し安易な気持ちでセミナーに臨んだこ
とを反省せざるを得ませんでした。

なかには、「僕がカナダに生まれた時のお父さんの
名前は何ですか?」といった微笑ましい質問も
ありました。生まれてくる前の人生計画について、
私が、「たとえば君たちは過去世でカナダに生まれ
たけど、冬はとても寒かったので、今世はインドを
選んだのかもしれない」と話した「たとえ」を
「霊的事実」と取り違えての質問でした。

ある男の子がこう質問してきました。
「僕はなぜ目が見えないんですか?」
・・・あまりにも率直な問いかけに、一瞬言葉が
詰まりました。「君はどう思う?」
その子は少し首を傾げて、こう答えました。
「僕が過去世で悪いことをしたから…」
この答えにはさすがに胸が痛みました。
「みんなはどう思う? 過去世で自分が悪いことを
したから、今世、目が見えないんだと思う?」と
他の生徒たちに尋ねると、全員が口を揃えて
「イエス」と答えました。

ヒンズーのカルマの思想では、今世の苦しみは
すべて過去世の悪業から来るものと理解されて
います。子供たちもきっと親や教師たちから、
ごく自然にそのように教わってきたのでしょう。
しかし、過去世の罪を購うためだけに、神様から
罰されるためだけに、今世があるとしたら、
それはどんなに辛くやるせない人生でしょうか。

ヘレン・ケラーの話をしました。
2歳で全盲、聾唖の三重苦となりましたが、7歳の
あるとき、すべての物に名前があるこに気づき、
それから大変な努力をして指文字、点字をマスター
し、アメリカでもっとも難関と言われた大学に
合格しました。全盲の聾唖者としては初めて
文学士となり、その後、数多くの著作や講演活動
を行いました。彼女の本に、言葉に、その生き方に、
全世界でどれだけ多くの方々が励まされ、
勇気づけられ、苦難から立ち上がることができたか
わかりません。

「君たちは、彼女の過去世が悪かったから、
三重苦になったと思うか?」と聞く
と、数名が「違う」と言って首を振りました。
そして、ヘレン・ケラーが本来、光の天使で
あったこと、地上で苦しむ人々に勇気を与える
ために、自ら三重の人生を選んだこと、見事、
使命を果たして天国に帰り、今は幸福に満たされて
いること、そして現在も地上の私たちを見守り導い
てくださっていることなどを話しました。

どこまで受け止めてくれたかはわかりません。
長い間、刷り込まれてきた思想を
変えるのは簡単ではないでしょう。ただ、二時間
に及ぶ質疑応答を終えた後も、「もっと聞きたい」
と質問に並ぶ生徒たちの列が夕暮れまで続きました。



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