できる人は聞きたがる。
できない人はお金を求め
できる人は成長を求める。
できない人は過去にこだわり
できる人は未来にこたわる。
できる人もできない人も
能力にほとんど差はない。
ほんの少しの意識の違いによって
結果に差が生まれる。
少し離れたところに住む友人から
久しぶりに連絡がありました。
「11月にフラダンスの発表会があるの」
話を聞いていると
発表会は楽しみなのに
一緒に踊る人達に
どうも不満がある様子。
レッスン前の準備体操に
「時間がもったいないから体操しなくていいんですけどぉ」
レッスン中に先生が注意をすると
「えー?出来てなかったですかぁ?」
先生からノートに書くよう指導されると
「書いてる時間もったいないんでー」
三人で踊るらしいのですが
彼女以外の二人が
どうやらそんな調子のよう。
そんな二人は
先生から発表会の衣装の話がでると
「家に適当なドレスがあるんで、わざわざ買いたくないんですけどぉ」と言い放ったそうです。
さすがに先生も説得したようですが
「わざわざ買わなくても、みんな同系色のドレスにすれば、お揃いじゃなくても大丈夫ですよぉ!ねっ!」
と二人は聞き入れなかったそう。
たまりかねて私の友人は
以前習っていたところで一緒だった人達に連絡して
衣装を貸してもらえないか頼んでみることに。
友人は以前、
規模の大きなフラダンス教室に何年も所属していて
発表会の度に衣装を新調していたとのことで
自分が持ってる衣装と同じものをあと2枚、
貸してくれる人を探したそうです。
そして
同じ衣装を持っていて
今はもうそのお教室をやめてしまった方々に連絡をして、相談をしてみたとのこと。
電車賃をかけて、
ちょっとした手土産を持って、
自分以外の二人分を借りることが出来た彼女は
「この衣装をお借りして、三人で同じ衣装を着て踊りましょう」
そう提案し、
「それぞれレンタル料として千円を先方に支払ってほしい」と申し出たところ
「借りるだけなのにお金払うなんてぇ」と
言われてしまったそう。
「あなたがお揃いの衣装にこだわってるだけで、私たちはそれに付き合ってあげるのにぃ」と。
がっかりした彼女。
『借りてきてくれてありがとう』を
どこかで期待していたのかも、と。
衣装に興味のなかったお二人は
彼女が借りてきたドレスを目にして一応試着。
すると
とてもよく似合っていたそう。
どうやら気に入ったようで
「借りるのに千円払うのは嫌だけど、買取りなら~」
と言い出したとか。
さすがに先生も口を挟み、
買い取らせてもらうなら千円てわけにはいかないわよ、と。
もとは一万五千円のそのドレス。
過去の発表会で一度だけ着用したのみ。
「だってもうその方も辞めちゃってて着ない衣装ですよねぇ」
あれこれ言いながら
結局、「三千円で」ということに落ち着いたそう。
お借りするつもりのドレスを
今度は三千円で買い取りたい、と
彼女はまたそれぞれに交渉し
了承していただき
衣装については無事に解決。
「あなたの人脈と、交渉の手間をかけたおかげで、
無事に三人で素敵な衣装でステージに上がれるね」
私は彼女にそう声をかけましたが
そんなのはきっとなんのに労いにもならず。
彼女の虚しそうな様子が伝わってきます。
「感謝なんて期待してないけど」
そう言う彼女は
「発表会なのに踊りが揃ってないから
せめて衣装くらいは揃えたかったの。望みが叶ったから良かったと思わなきゃね」
と、自分に言い聞かせてる様子です。
あまりにも彼女とは意識の違う二人。
本番まであと五ヶ月弱。
少しずつチームとしてまとまっていけば良いのだけど…。