あぁ、シフォン

土曜日だけど仕事。平日よりのんびり仕度してたら、時間ギリギリになってしまった。保育所にワンピースを着ていきたい！ともめてる三女とパパを横目に、家を飛び出す。春の風が暖かくて、自転車をこいでても気持ちよかった。
仕事は少しずつ慣れてきて、ミスすることも少なくなってきた。イレギュラーなケースも、何度か経験すると、難なくこなせるようになった。今になって振り返ると、勤め出して１カ月間というのは、頭と体で仕事を覚えないといけないしんどい時期で、その山を越えることができたのかなぁと思うと、ジーンときた。
帰りは、ドライイーストを２箱買いに行く。本屋さんに寄ると、児童書のコーナーが子供たちとその親でいっぱいだった。後ろから手を伸ばして、絵本を何冊か見たあと、お菓子の本など立ち読みしてから、家路についた。
今夜のメニューは、生協の手巻寿司セット。今まで食卓には並んだことがない、いくらが！　子供たちが立ち上がって食べようとするのはたまらないけど、いつもよりよく食べていた。
食後には、ココア味のシフォンケーキを焼いていた。１５センチの丸型で焼くと、型から盛り上がり、山が割れ、パンパンにふくらんでいたけれど、なかなか美味しそうに見えた。
たまらず、オーブンのドアを開け、のぞいてみる。山のような形が美味しそうで、長女を呼んではドアを開けて、ほらっと見せ、次女を呼んではドアを開け、三女を呼んではドアを開け、自慢していた。
が……、夫が帰ってきて、ほらっと同じように見せたとき、あぜんとした。し、しぼんでる!!　山の形は見る影もなく、た、谷になってる！　うおーん。焼いてすぐドアを開けたらダメなのは、シュークリームだけじゃないのぉ!?　写真を撮る気もしないほど、むざんな仕上がりだった。
「形はともかく味はいける」と、これまた微妙な励まし方をする夫と、ＴＢＳのスペシャル番組を見ながら食べた。おはしを使った方が、フォークを使うより、脳が活発に動くなど、面白い内容だったけど、睡魔には勝てず、テレビを見ながら、子供たちより先に寝てしまった。