毎年、富山県老人福祉施設協議会では、職種ごとの部会を開催しました。
今年は、三寿苑が介護職員部会の担当でした。
平成25年11月6日(水)~11月7日(木)の2日間
場所は、ANAクラウンプラザホテルです
内容は、摂食嚥下について ~食事を安全においしく食べていただくために~
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県内の福祉施設で働く介護職員78名。大変多くの職員さんが集まりました。みんな、真剣
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1日目 済生会富山病院 摂食嚥下障害認定看護師による講演
~嚥下の仕組みと評価、ムセ、窒息時の対処法について~
済生会富山病院の摂食嚥下障害認定看護師 高田和加子先生、村川高明先生の講義と演習
実際の嚥下評価を隣同士で行いました。
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2日目 特養入所者の事例発表:医学的嚥下評価を病院スタッフ、施設スタッフ、家族が共有し実際の食事支援計画につなげた事例。<o:p></o:p>
グループワーク:利用者、職員、私の視点から「おいしく楽しい食事」を考える。
この事例は、ご家族の了解を得て三寿苑入所中の方への取り組みを発表しています
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昨今、年老いた時、また摂食障害になった時に、胃ろうを作らず「口から食べること」を望む方が少しずつ増加しています。<o:p></o:p>
しかし、特養などの現場では、実際にご利用者が食べられなくなったとき、また、ご本人やご家族が食べたいと思っていてもムセが激しいなどで、介助をしても十分な経口摂取が進まない場合は、熟練した介護職員が長年の勘とテクニックでなんとか食事を食べていただいているのが現状です。
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様々な工夫をしてなんとか食事を口にしていただいても、常に誤嚥や窒息の恐れもあり、介助する側、支援を受ける利用者ともに悩み多き支援です。
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介護保険では、嚥下機能が低下した方に対して医学的な評価を行い経口摂取支援を行った場合に経口維持加算として、介護職員さんの努力を評価していただける仕組みがあるのですが、最新の調査においても全国でまだ2%の施設しか行われていないのが現状です。<o:p></o:p>
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今年、三寿苑と済生会富山病院が連携を行い、経口維持加算に取り組みました。その結果、科学的、医学的な嚥下評価を、病院、ご本人、家族、介護現場で共有することである程度明確な将来的イメージを持ち、実際の食事介助に生かし始めています。実際の現場では、実践者である介護職員が中心となり、管理栄養士、看護師、機能訓練指導員(OT)や相談員、医師など多くの職種が全面的にバックアップし進めていきます。ご家族様とも連携を密にしています。
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高田先生が言っておられましたが、せっかく病院で摂食嚥下評価や訓練を行っても、退院後はなかなか継続して支援できないのがジレンマとのことでした。
部会参加をきっかけに、摂食嚥下支援が他の施設や在宅支援に広がり、ご利用者が安心できる食支援が進めばいいと切に感じます。
また、今回の部会では、三寿苑職員のチームワーク、底力を改めて感じました。そして、他の特養介護職員さんもどんどん力を付けてきていると感じます。一つの特養でできることは少ないかもしれませんが、特養間の連携で、一緒に考えていけることもあると思います。
みんなの頑張りがきちんと世の中の人たちに伝わるように。私自身の役割をずっと考えていた2日間でもありました。
hiromi
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