それもある意味散歩

散歩の横好き集団サンポー(https://sanpoo.jp)のメンバーが、好きなことや気になることを書きます。

「心の別荘地」へ 〜福島県いわき市周辺を愛でる〜

2020-09-19 23:00:00 | 日記
「心の別荘地」へ
〜福島県いわき市周辺を愛でる〜
熟女

「東北でいちばん人口の多い市町村は?」ときかれれば、真っ先に杜の都・仙台が浮かびますが、「東北で二番目に人口の多い市町村」を知っていますか?

青森でも盛岡でもない、しかし福島でも郡山でもない。実は福島県いわき市なのです。(あくまで人口のはなしで、人口密度は別になります)

というわけで、この記事では、ついつい足しげく通ってしまう、私の心の別荘地・福島県いわき市のことを自己満足で語らせてください。

 

私はいわきがすきだ。

生まれ故郷でもない街なのに、数か月に一度、常磐線に飛び乗っては、いわきに降り立ってしまう。

とある日は寝坊をしてしまったので、すこし奮発して、水戸から特急ひたちに乗った。

日立以北、窓越しに太平洋が見えれば、旅のテンションは一気に上がっていく。

ちなみに特急ひたちは席を選べるのなら、迷わずA席を勧めたいです。大きく海の見える窓側席。

 

・勿来周辺

そして大津港駅のトンネルを過ぎると、福島県いわき市に突入する。

第一の駅が勿来駅。

昔、陸奥国と常陸国の境界の関所「勿来の関」があったとか、なかったとかいう、勿来(なこそ)。古語で「な来そ(なこそ・来るなの意)」という意味も持つらしい、勿来。この駅は特急がたまに止まらない。

でも勿来駅から1キロくらい南に歩くと、海水浴場があったり、海が見渡せるスーパー銭湯があったり、マリンビューなレストラン「ジョイ(ジョイ勿来海岸店)」もある。

ジョイ、あまり知られてないけど、いい感じのお店。向こうの机の人の頼んでたワッフルも見るからに美味しそうだったし、私はこう、海を観ながらアイスコーヒー飲んで、ガーリックソースのハンバーグプレートが焼けるのを待っている。

そして勿来周辺を歩くのもいい。特に冬場の晴れた日は最高。

海沿いを歩いていると、寂しくて、眩しげな沖のほうから、潮風が勢いよく吹き付けてきて、なんかたのしい。無害な強風ってどうして人を楽しくさせるんだ。扇風機の前で陣取ってた童心を思い返させる。

でもいわきの空は東北なのに、あまり東北らしくないというか、和歌山や、四国の海沿いや、九州の宮崎辺りに来た時のような、空の青さや日差しの眩しさに、南国すら感じてしまう。

ずっと北行きの電車に乗っていたのに、私はどこにいるのだろうか。風の冷たさに北緯は感じるけれど、実はどこかで電車が折り返し運転してなかろうか。

 

・湯本周辺

それから湯本駅周辺。ここは特急も止まるし、フラガールで有名な「スパリゾートハワイアンズ」もある。ハワイ!そして温泉の町。ただ私はリゾートにはいかず、普段使いの公衆浴場へ向かう。

駅前で見かけた恰幅のいいおじさん。出た!南国要素。半裸で常夏気取り。そしてハリのある腹周りだ。メッチャ肺活量ありそう。

ちなみにいわき市は「いわき市彫刻のある街つくり(リンク)」って、路上にいろいろ彫刻を設置してるんだけれど、この笛吹きおじさんは、旭川のサクソフォンおじさん(リンク)の親戚かな。

 

 

カバンに潜ませたタオルを確かめて、道中すこしだけ迷いながら、温泉の町をぶらぶら歩く。

しかし歩いていると、クルマ社会を拒絶する温泉街の細い道や、透かしブロックがランダムに揺れる、くたびれた白色のフェンスに心を煽られ、いかにもな観光客を横目に、私は無言で地元の人のフリをした。

だけどまあ、温泉で脱いでしまえば、地元の人から、よそ者だってバレてしまうのも仕方ないことだろうか。

洗い場で、公衆浴場に不慣れなしぐさをみせてしまい、常連の人懐っこいおばあさんから「どこから来たのォ~?」と訊かれてしまった時、私は地元民のフリを諦めた。

 

ちなみに立ち寄っていたのは、写真の「さはこの湯」という、公衆浴場でした。

湯本駅から歩いて10分位のところにある、地元民熱愛の公衆浴場。弱アルカリ性のすべすべ美人湯で、ほんのり硫黄臭のする源泉がかけ流しされている。湯上りぽかぽか。名湯。

また建物は江戸時代末期の建物を模した、比較的小ぎれいなもので、男女日替わりの檜風呂・岩風呂の檜風呂は、木の使い方に、東北らしさがあって「今の私は東北の温泉に浸かっている」という謎の達成感も大きい。確かにここは東北だ。浴場の作りをみても、針葉樹の木材を多用する東北の公衆浴場に対して、例えば九州の公衆浴場なら、もっとタイルを多用した作りのはず。

でもいわきは本当に東北だろうか。館内ではラジオ福島が流れていて、ラジオパーソナティは、同じ日・同じ県、会津若松の雪下ろしのことを話している。けど、いわきは東北だというのに殆ど雪が降らないし、真冬の磐越西線の車窓のような、水墨画の世界にもならないし、ここは窓の外の彩度が高すぎる。

 

「さはこの湯」から10分くらい歩いて、「いわき市石炭・化石館 ほるる」にも寄った。

エントランスを通ると、まずはいわき市で発掘された、フタバスズキリュウのレプリカが迎えてくれて、館内には恐竜に限らず、かつて地球上に生息した様々な生き物の化石たちが並ぶ(生きてたゾーン)。

それから、いわきで見られる地層や、変わった石。化石や鉱石たちの展示があって、目にも楽しい。あとは知らない鉱石も、どうしてそんな柄になって、そんな名前になるのかなって、それが何となくわかる時と、どうしようもなくわからない時があるのがおもしろい。

「藍閃石」は名前のとおり、石の中に藍色が、閃きのようにサーッと散らばっていて、確かに「藍閃石」っぽいのわかる。でも「蛙目粘土」は白っぽくて、水分を帯びれば粘土にはなりそうだけれど、蛙の要素を私は嗅ぎ取れなかった。なんだろう「蛙目」って。地名かな。でもそもそも、今までカエルの目を真面目に見つめたことはあっただろうか。いや無いな。

 

また館内には模擬坑道もあって、いわきの炭鉱の町としての歴史を語ってくれる。

いわきはかつて石炭鉱業でも栄えていた。しかし石炭から石油の時代へ移り変わる中で、炭鉱の将来も危ぶまれ、企業の存続、そして炭鉱で働く人たちの生活を何とかできないか。そして炭鉱で湧き出る温泉と地熱も、何かに利用できないかと作られたのが、あの「スパリゾート」だった。炭鉱から観光へ。一山一家の大逆転。

ただこう、いわきも広い町なので、これだけがいわきの歴史ではない。

「いわき市」という市も、内郷市(かつて炭鉱で栄えていた)・磐城市(現在の小名浜周辺、「アクアマリンふくしま」という水族館もある)・平市(現在のいわき駅周辺)・常盤市(現在の湯本周辺)・勿来市の5つの市に加えて、4つの町と5つの村が1966年に合併し、合併当時は日本一広い面積(1,232平方キロメートル)の市でもあったという、とても巨大な市だ。

そして現在は同じ「いわき市」を名乗っていても、訛りの濃さや気質が違うという話もきいたし、何度行っても掴み切れなさのある町にも感じる。

でもその掴み切れなさで、フィールドワーク的に町を歩いたり、町中の喫茶店や飲み屋で住民の会話に耳を傾けるのも楽しいし、気軽に他所へ移住できない、遠方の故郷に里帰りしづらい今だからこそ、どこかに「心のふるさと」的なものを作っていいな。生活に支障のない範囲で、どこかの町を愛でるのもいいもんだな。って、私は勝手にいわきを「心の別荘地」にしています。

いわきの町。温泉があって、海があって、気候がおだやかで、明るくて、よそ者にもやさしいし。

 

・いわき駅周辺

そして、いわき駅までやってきた。1994年までは旧市名と同じ「平駅」を名乗っていた、いわき駅。この辺りは駅ビルが建ち、飲食店が多く並び、市庁舎が置かれ、街ゆく人も多い。名実ともにいわき市の中心部だ。

 

 

駅から5分くらいの所にある、喫茶店「ブレイク」で名物のホットサンド(ハーフ)を頼む。ホットサンド、カリカリの耳まで美味しいし、見た目以上の重量感。あとブレイクのパン類は、食べきれない時、アルミホイルに包んで持ち帰り用にしてくれるのも嬉しい。帰りの電車で小腹が空いたときに早速食べてる。

これは別の時に頼んだ季節限定のイチゴパフェ800円。フルーツパーラーのクリーム控えめで上品なパフェに対して、コチラはたっぷり生クリームにイチゴの甘酸っぱさが効いたパフェ。重量感ではホットサンドに負けてない。これもいいんです。

それから以前、喫茶店「ブレイク」へ年始の時期に行ったら、カウンターの隣は、帰省の男子学生ふたり組で、まだまだハタチそこらなんだろうけど、「なつかしい!なつかしい!」を連呼しながら、故郷の名物に舌鼓をうつ若者たちの様子が、ひたすら微笑ましかったな、なんて、そんな一コマ思い出しつつ、「喫茶店が元気な町はいい町だ」の経験則からいっても、ああ、いわきっていい町だな。

 

 

なんて考えていたら、辺りはもう暗くなっていた。

しかしこう、夜のいわき駅周辺もたのしい所だし、他に取り上げたいところも沢山あるけれど、それはまたどこかで。

 

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熟女
悠々自適な生活に心底憧れている。
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画風が極端すぎる「ネズミ駆除剤」のパッケージ

2020-09-16 11:00:00 | 日記
画風が極端すぎる
「ネズミ駆除剤」のパッケージ
村中 貴士

ネズミと聞いて、何をイメージするだろうか。

おそらく多くの人は、「ミッキーマウス」や「トムとジェリー」など、かわいらしいキャラクターを思い浮かべるだろう。

しかし、現実の世界におけるネズミは「害獣」である。実は筆者も、かつて勤めていた会社の倉庫にネズミが出て苦労したことがある。その際は駆除業者さんに対応してもらったのだが、実物のネズミの死体は極めて気持ち悪いものであった。

 

ネズミの被害に苦慮している人は意外と多い。その証拠に、ドラッグストアやホームセンターへ行くと、ネズミ対策商品がたくさん並んでいる。

それらを見ているなかで、ネズミの描き方が気になった。商品によってネズミの表現に差がありすぎるのだ。

そこで今回は、ネズミ駆除剤(ネズミ捕り、忌避剤、殺鼠剤など)のパッケージにおける画風を分析することにした。かわいい系から順に紹介し、後半につれてリアルなタッチになっていく。

※すべて市販されている商品ですが、人によっては気持ち悪いと感じるものがあるかもしれません。苦手な方はご注意ください。

筆者だけだと主観になってしまうため、知人でデザイナーの大内さんにも参加してもらい、パッケージについてコメントをもらうことにした。

(以下、筆者:村中、デザイナー:大内

 

■擬人化 ~服を着るネズミたち

最初に目についたのが、ネズミを擬人化した描き方だ。

村中:これはダイソーで売っていたネズミ忌避剤です。

大内:ふだんネズミ退治商品なんて見たことがなかったけど、ダイソーにあるくらいポピュラーなものなんですね。

村中:服を着てるけど、擬人化するためには服を着せる必要があるってことかな。

大内:全体的にかわいらしいパッケージデザインですね。商品名も「チューバイチュー」だし。

村中:「ねずみ!出てってクレヨン」。なぜダジャレ?と思ったら、忌避剤の形がクレヨンでした。

大内:泣きながら白旗を挙げてる。一つ前のもそうだけど、「泣き」の描写が入ってますね。

 

■キャラクター(ファンシー系)

擬人化の続きで、かわいらしいキャラクター系のパッケージを紹介しよう。

村中:フリー素材チックなネズミ。「波形塗布」「特殊誘引」「自在折目」と漢字4文字で揃えているのもポイントです。

大内:子どもが好きそうなフォルムですね。そのままキャラクターグッズにできそう。

大内:この手の商品って「プロ用」「業務用」をつけがちですよね。

村中:「プロ仕様」の「業務用」って、なんとなく同じ意味の言葉を繰り返しているだけのような気もするけど。”効きそう”感の演出としての「プロ仕様」「業務用」なんでしょうね。

村中:ちょっと意外なパターンで、CGっぽいネズミです。CG系はこの商品だけでした。

大内:CG系アニメ映画の1シーンっぽいですね。本来の商品名は「スーパーネズレス」だけど、「怖くて逃げる」の押しが強い。

村中:”ネズミに本能的恐怖を与える”ってコピーも強すぎる。本能的恐怖は嫌だなあ。

 

■シルエットで魅せる

ネズミの形をシルエットで表現しているパターンも意外と多かった。

村中:ネズミ用のアースレッドです。

大内:なんか一気に怖くなりましたね。

村中:さっき「スーパーネズレス」がありましたが、これは「ネズレスプロ」です。

大内:あれ、ネズミはどこに?

村中:よく見てください。「ズ」の中にネズミがいます。

大内:これはちょっとカワイく見えますね。「ネズミがいなくなる=ネズレス」というネーミングも味わい深い。

村中:キャッシュレスの次はネズレスが流行る。

村中:ネズミ用ではないですが、近くにモグラ忌避剤「モグレス」もありました。

大内:これまたすごいインパクトのある絵だなあ。あと色づかいも特徴的ですね。黒、赤、緑の配色が毒々しさを醸し出してる。

村中:緑色が、自然の色というより農薬っぽい緑なんですよね。

村中:個人的に一番気に入っているのが、この「デスモア」です。死が近づいてきました。ちょっとキャトルミューティレーション感もある。

英語表記は普通に書くと「Death more」のはずだけど、「Dethmor」にしてるのは敢えて、なんですかね。

大内:デスがモア。「ねずみ!出てってクレヨン」との落差すごい。これも赤、黒、黄の色づかいが恐怖感を演出してますね。パッケージの色の使い方に着目してみると、何か傾向が出てくるかもしれません。

村中:同じくデスモアの8個入りです。背景が2次元から3次元になりました。

大内:地獄にいざなわれてますね。横で食べてるネズミはやや可愛らしいけど、そのあと地獄へ行くとはつゆ知らず……。

村中:かわいい方のネズミを見ちゃうと、ちょっと可哀想に思えてくるなあ。

村中:さらに上位バージョン、「デスモア プロ」です。

大内:出た、プロ仕様。デスメタルバンドでも付けない名前ですよ。デスがモアでプロ。

村中:化学式を描くことで、ケミカルに死に至らしめる感を演出してます。

 

■リアルに描くと怖い

最後は、シルエットをさらに進化させたリアル系のパッケージを。

村中:エンドキラー。ついに最終兵器が出ました。

大内:やっぱりリアルに描くと怖さが増しますね。

村中:ホームセンターには、昔ながらのネズミ捕りも売ってました。

大内:すごい、まだ売ってるんだ。餌を食べたらバチーン!ってなるやつですよね。

村中:このネズミも現実に近いイメージで描かれていますね。

村中:そしてラスト、一番怖かったのが「ネズミZ」です。

大内:ほぼホラーですね、これ。しかしなぜネズミ「Z」?  マジンガーZの影響か?

村中:アルファベットの最後=死、ってことでは? と思ったら「PROBUSTER ZONE」と書いてありました。ZONEか。ちなみに同じシリーズで「ヘビZ」「ダンゴムシZ」もありました。

大内:すごい。Z会だ。

 

■集計結果

ネズミ駆除剤のパッケージ(全31種類)で描かれている画風と配色を集計してみた。

擬人化+キャラクターを「カワイイ」系、シルエット+リアルを「怖い」系とすると、

カワイイ系が55%、怖い系が45%となった。

 

村中:カワイイ系と怖い系、もっと差がつくと思ってたけど、意外に半々くらいでした。

大内:もし私が買うとしたら「怖い系」のパッケージを選ぶと思います。なんとなく効きそうな気がするので。

色づかいも気になったので、各商品のパッケージに使用されている色(上位3つ)をピックアップし集計してみた。黒がダントツで1位。続いて黄、赤となった。

 

村中:黒、黄、赤……ゴキブリ対策の商品とかも同じような色づかいですよね。

大内:たしかに。ネズミ対策グッズのデザイン依頼がきたときは、上記を参考にさせていただきます。たぶん無いと思いますが。

 

■ネズミ駆除商品パッケージ まとめ

・ネズミの描き方は、カワイイ系が55%、怖い系が45%

・カワイイ系のネズミはたいてい泣いている

・怖い系はシルエット、白黒が多い

・「業務用」「プロ仕様」つけがち

・パッケージの配色は、黒・黄・赤が多い

・効果を強調するほど「死」のイメージに近づく

 

最後に、ネズミの描き方の”落差”を感じていただいて終わりにしよう。

改めて見ると、同じ生き物とは思えない。

 
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村中貴士
大阪出身の編集者&ライター。性格は地味だが、人を笑わせたい意欲は常にある。
村中貴士の散歩 / Twitter


「標しくぃ」を愛でています 〜めくるめく曲がり標識の世界〜

2020-09-02 11:00:00 | 日記
「標しくぃ」を愛でています
〜めくるめく曲がり標識の世界〜
高下龍司(koge)

みなさんは「標しくぃ」というものをご存知でしょうか。

おそらく2億4000万の「?」が花火のように打ち上がっては消えていると思います。
そりゃそうですよね。「標しくぃ」とは僕が勝手に作った造語だからです。

では「標しくぃ」とはどういうものかを見ていきましょう。

※対象物を大きく見せるため、画像がほぼ縦長となっています。めげずにスクロールしてください。
 
これ
 
標識の支柱が「くぃ」っと曲がっているものが「標しくぃ」なんですね。
 
定型の紹介文としては、
ということです。なにげにカーブミラーも含まれています。よろしくお願いしますよ。
 
 
さて、そもそもどうして「くぃ」っと曲がっているかというと、トラックなどの大きい車などが標識に接触するのを避けるのが主な目的なんですね。
 
 
もちろんそれだけではなく、障害物があって見えにくいから曲がっていたり、カーブミラーであればより角から見やすいようにくぃっとなったりしています。

私はその曲がりっぷりを、いいねいいねとなめるように見てまわる活動をしています。
 
そして集めているなかでいろいろな傾向がみられたので、ざっくりと分類して紹介します。
 
 

◼︎ひょっこりはん系
 
まずは「ひょっこりはん系」です。
 
なにがひょっこりなのか、はいドン!
 
 
ほらね。電柱からひょっこり顔を出す標しくぃ。
 
ちなみに私はひょっこりはんのネタを見たことがないので、完全にイメージで書いているけど大丈夫でしょうか。



◼︎崖っぷち系
 
次は「崖っぷち系」。
 
かつて、みうらじゅんが「『崖』という危険な言葉に『ぷち』というかわいらしい響きが合わさっているとことにグッとくる」と語っていましたが、そんな崖っぷちに咲く標しくぃとは…!?
 
 
人間だったら両手を回しながら落ちるやつですね。
 
 
このキリギリ具合! 崖っぷちで「くぃ」っとなっているのでさらなる土俵際いっぱい感を味わうことができますね。
これがまっすぐ伸びる普通の標識なら感動は得られなかったことでしょう。



◼︎イリュージョン系

イリュージョンのように柵なんかをすりぬける、目を疑うような設置方法があるんです。


 
一軒家のそういうところから顔を出す犬はテレビで見たことあるけど。

 

木下大サーカスでもこんなイリュージョンしませんよ。
思わずスタンディングオベーションしちゃいましたね。10分くらい。



◼︎ノーマル系のなかでもちょっと変わった標しくぃ
 
先の3つの系統は、探しているうちに分類できるくらい数が集まったので「○○系」としましたが、だいたいは特に分類できない、あえていうならノーマル系ばかりです。

ここでは、そのノーマルのなかでもちょっと目を引く標しくぃにツッコミを入れていきます。
 
 


いろいろ付きすぎですね。
曲げずにまっすぐ下に伸ばしてもよくない?

 


標識は?




曲げなくても設置できそうですが、どうしてでしょうか。

おそらく下が暗渠になっていてアスファルト部分が薄いので、まっすぐだとしっかり固定されないんでしょうね。だから横に曲げてしっかり固定しているのではないでしょうか。

カーブミラーのまわりだけアスファルトが付け足されているのはそういうことですね。
 
 


根性大根のようです。

 


根元がわずかにくぃっとなっていますね。
しかしなぜ歩道の真ん中に設置したのでしょうか。

 


後日通ったらだいぶ傾いていました。じゃまだったのかな。

 


さらに後日、最大限まで傾けられてました。かなり通りやすくなりましたね。

比べてみましょう。



ここまで曲げられる腕力、はんぱないですね。

 


スルーしてしまいがちですが、よく見ると根元が曲がっていますね。近づいてみましょう。

 

なんと道路の側面から出て上に曲がっていました。
側溝のふたもちょうど支柱の分だけスキマがあいてますね。これぞ工夫。
 
 

電柱にカーブミラーを設置しているのかと思ったら、横から伸びてからまっています。

 


横から見るとこんな感じ。
そのうちコブラツイストをかけるんじゃないでしょうか。


◼︎まとめ

本来、無機物である標識やカーブミラーですが、支柱が曲がることにより動きが出て、まるで生きているかのような表情をみせます。そのために愛しさが芽生えるのではないでしょうか。
愛でていきましょう、標しくぃ。

グッとくる標しくぃを見つけられましたら、TwitterやInstagramで「#標しくぃ」をつけて報告してください。
 

カクッとなっているのは惜しいんですが標しくぃではありません


標しくぃTwitter


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高下龍司(koge)
「まあいっか」の精神でやってます。
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