第78回 毎日出版文化賞の企画部門で、
映画評論家 山根貞男先生の『日本映画時評集成』全4巻
(国書刊行会)が受賞されました。
さまざまな分野の素晴らしい出版物が選ばれるこの賞で、
日本映画の評論が選ばれたということの凄さ。
ほんとうに感動しました!
じつはひとつ思い出があります。
むかし、うちにいた役者が主演させていただいた
手作りの作品がありました。
宣伝費もままならず、
多くの方に宣伝を届けることが出来ない状況でしたのに、
山根先生は試写に来てくださったのです。
はたして気に入って頂けたかがどうかはわかりませんが、
温かい言葉をかけて下さいました。
こんな小さな作品まで観に来て下さるなんて!
そのときの驚きと嬉しさが、忘れられません。
あれから8年。先生を慕っていた中村有孝氏を通じ、
先生の告別式の受付を少しだけお手伝いさせていただきました。
(山根先生と中村氏)
何十年もの間、一作一作をみつめ、
ずっと日本映画の新しい才能を探し、
日本映画の現在をとらえようと続けらえた「映画時評」が、
映画の枠を超えて評価された凄さを思うと、
ほんとうに感無量です。
いま、先生がおられないのがとても残念ですが、
奥様にも心から 「おめでとうございます」と、
私如きが申し上げるのもなんですが、
お祝いしたい気持ちでいっぱいです。
この度の受賞、本当に感動しました。
Sarah Project
片岡 未由葵