黒留袖を着る時に比翼という白い布が衿から足元まで
重ね襟をしているように見えています。
現在は仮比翼と言って比翼が少しだけ見えるように
黒留袖に直接縫い付けてあるのですが
昔は本当に2枚着物を着るように重ね着をしていました。
その当時の比翼としてきていた着物（下着）が人形作りのお客様に人気があります。
これがその生地の写真ですが、なぜこれが人気があるのかというと
ちょうど生成に変色している感じが人形の顔に向いているからです。
このような白に近い無地のちりめん地はほかの種類の着物ではなかなかありません。
最近の黒留袖には変色を嫌うため、ポリエステルの比翼地を付けることが多くなり
ポリエステルでは変色しないので、人形の顔には白すぎるわけです。
なかなか当店にも入荷しなくなってきた種類ですが
タイミングが合えば、入荷していることがありますので
お探しのお客様は一度声をかけてみてください。
呉服のささ政 店長