キラキラ

何年か前、泣きながら目を覚ましたことがありました。
そして「ああ、真治は、もういないんだ」と思ったのです、何故か。
あとから考えてみると、なんだかあの時、心だけ１００年後の未来とかにジャンプしていたような気がします。
真治が、もういなくなった後の未来に。

我に返って「真治はちゃんといるのに、私ってば何考えてたんだろう」と思って、すごくホッとしました。
変な話ですよね（笑）

真治くんと私は同じ年の生まれだから、私が年を重ねた年数と同じだけの過去を彼は持っていて、同じ時代の記憶を共有したまま、一緒に年をとっていける。
単なる偶然。だけど全ての偶然は結局は必然。過去は１つしかないのだから。

真治くん、あなたが居る時間の中に生まれて来れて良かった。
あなたを追い掛けながら私がこの１０年近い年月の間に得たことはとてもとても沢山あるんです。
かけがえのない時間。美しい、沢山の記憶。
キラキラ輝いて私の中に降り積もった記憶が、私を少しずつ変えて行くのがわかる。
あなたの「キラキラ」が、私の中で乱反射して増幅されていく。

あなたを語った分だけ、あなたを思った分だけ「キラキラ」が増えていく。
その「キラキラ」が、言葉を通して沢山の人に届いたらいいな。

真治の「キラキラ」。触れると、みんな笑顔になる。
世界一美しい、この光をみんなでいつまでも浴びていたいな。