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ダイエットと利尿剤

2006年02月06日 09時12分26秒 | 心理学・健康・その他

ダイエットの経験があると以前に書きました。運動、食事療法、終いには献血(※とんでもない行為であることは前述済み)までして、とにかく“痩せたい”とあらゆる手段を試みました。それはもう書ききれないほどのたくさんの方法をとったのですが、ここで更に医学的に危なかった手段を一つご紹介したいと思います。
それは『利尿剤』です。

ダイエットで食事制限をしすぎたせいか、あるときから不眠症になりました。そして睡眠導入剤(最近はドラマなどでよく自殺に使用されるような“睡眠薬”というのは一般には処方されません。眠気を誘うだけで、短時間で効き目がなくなってしまいます。ですから、睡眠薬で自殺、というのは不可能な行為ですのでご承知おきを。)を頓服で処方され、そのせいで便秘になりました。そして不自然なむくみ・・・。
薬はどんなものでも、多かれ少なかれ、肝臓と腎臓に負担をかけ、排便、排尿に悪影響を及ぼします。更には吐き気、頭痛もありがちな症状です。

下剤はわりに副作用がありません。勿論、長期使用による腹筋力の低下、自然排便の能力は落ちますが、それが即身体に悪影響を与えるかというと、かなりわかりにくいのが現状です。
しかし、困ったのは排尿です。ダイエット経験者でたまに「私は水を飲んでも太る」という人がいますよね。まさしくそんな錯覚におちいってしまい、水分摂取をためらってしまう。そして排尿回数が激減し、悪循環が発生してしまうのです。

そこで“利尿剤”登場──。どんなに食事制限をしても、結局食べ物は殆どが水分で出来ていますから、排尿がない、なんてありえない話です。(つまり腎臓機能が低下している、という危険信号だったわけです。本当はこの現実を知るべきたったのですが、当時は知るよしもなく・・・^_^;)
だから、この利尿剤を使用すると、最初はその効果の素晴らしさに感動してしまいます。
日に何回もトイレに行きたくなり、こんなに排出する水分があったのかと驚くばかり。(体重も劇的に減ります)
でも終いには激しい頭痛と悪感で倒れることに・・・。

どうしてそうなってしまうのか?
それはミネラル、電解質が同時に排出されているからなのです。これは微量ながら体の調子を整える大事な成分です。スポーツドリンクにはこれらミネラルが大量に含まれていますよね。水だけでは補えない、軽視されがちな要素が入っていて、それが身体にとって重要だからなのです。(ちなみにこれらミネラルは日常の食事でも摂取しにくいものなので、機会があったら調べてみてくださいね)

脱水症状がそのいい例で、これの極端な状態が、利尿剤によって人工的に作られるというわけです。
例によって私はこれらの知識がありませんでした。だからどうしていいかわからない・・・。
医師はその説明を聞くまでもなく、
「利尿剤は頓服でしか処方できません。危険な薬ですからね」
と説明してくれました。
というわけで、この悪夢のような体験は終了。
ここでちょっと勉強しまして、頓服薬(常用してはいけない、本当に必要なときだけ服用する薬)について調べてみました。

<乱用のおそれがあるその他の薬物>
乱用される可能性が特に高いのは精神作用性の薬物ですが、精神に作用しない薬物(または作用があってもごくわずかなもの)も医療以外の目的で使用されることがよくあり、使用する人の生活の質や健康、安全などが損なわれるケースもあります。薬物のこのような使われ方も、薬物乱用とみなされます。

●タンパク同化ステロイド

タンパク同化ステロイド(アナボリックステロイド)は、男性ホルモンのテストステロンに非常によく似た物質です。筋肉の量と体力を増強させ、活力を向上させるなど体に対してさまざまな作用があるため、スポーツの世界で勝つために乱用されることがあります。この薬物を使用する人の大半がサッカー、レスリング、重量挙げなどの運動選手で、そのほとんどが男性です。
タンパク同化ステロイドの乱用が原因で、さまざまな副作用が生じます。大量に摂取すると、気分の動揺、理性を欠く行動、攻撃性の増加などが起こります。タンパク同化ステロイドによって、肝臓の損傷や黄疸が起こることもあります。定期的に摂取していると、量の多少にかかわらず、体毛が濃くなります。にきびの悪化もよくみられ、若者が医療機関を受診するきっかけになることがあります(他の副作用による受診はまれ)。タンパク同化ステロイドの代謝産物は、尿検査で測定できます。

●エリスロポエチンとダルベポエチン

エリスロポエチンは腎臓でつくられるホルモンで、骨髄による赤血球の産生を促進する働きがあります。医療用の薬としても製造されていて、腎不全やその他の原因で起こる貧血の患者に投与されます。ダルベポエチンはエリスロポエチンに似た薬で、やはり一部の貧血に用いられます。赤血球を増やせば酸素を筋肉に多く取りこめるようになり、運動能力が向上するという思いこみから、運動選手がこれらの薬を乱用することがあります。
エリスロポエチンやダルベポエチンを医療以外の目的で使用すると、赤血球の産生に対する体内の調節機能が変化し、使用を中止すると赤血球数が急激に減少することがあります。体内でつくられたものではないエリスロポエチンを測定する検査は、一般には行われていません。

●利尿薬

利尿薬は腎臓による塩分と水分の排出を促す薬です。利尿薬は、心不全や高血圧などさまざまな病気の治療に使われています。運動選手や神経性無食欲症などの摂食障害の人が、体重を早く減らしたいという動機から利尿薬を乱用することがあります。利尿薬を不適切に使用すると、脱水症を起こしたり、カリウムなどの電解質の重度の欠乏が生じます。

●トコンシロップ

トコン(吐根)シロップは嘔吐を誘発する薬です。本来は、化学物質や毒物を誤って飲んでしまった子供に使用します。しかし、神経性無食欲症などの摂食障害がある人が体重を減らす目的でトコンシロップを乱用することがあります。不適切に使用すると、下痢、重度の電解質欠乏、衰弱、不整脈、心不全が生じます。

●下剤

下剤は便通を促進する薬で、便秘の治療に使われます。しかし、健康でいるためには頻繁に便通がなければならないという誤った思いこみから、下剤を乱用する人がよくいます。また、神経性無食欲症などの摂食障害がある人では、下剤で体重を減らせると考えて乱用する場合があります。
医学的な必要がないのに下剤を頻繁に使用すると、脱水症と重度の電解質欠乏が生じます。下剤を常用すると他の薬の吸収が妨げられ、その作用が止まってしまうことがあります。下剤を長期にわたって不適切に使い続けると、大腸の筋層がダメージを受け、かえって重度の便秘になることがあります。

というわけで、いろいろ危険な薬があることがわかりました。全く縁のないものもありますが、知らず知らず服用している人もなかにはいらっしゃるのではないでしょうか?
当然医者側が、処方を気をつけてくれているとは思いますが、自分でも知識をもって服用したほうがいいと思います。
とくに『ダイエット』している方。思うように体重が減らないからといって、誤った服用は要注意です!


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