「小夜子さんアンタ忙しい?」
「また毛糸買ってきてほしいんだけど〜何色でもいいよ」
はいはい、セリアの100円の毛糸ね。
アクリルの毛糸10個買って届けました。
「家の嫁は頼んでも買ってきてくれないから」
何時もの愚痴も聞いてきました。
今夜友人から電話が来るでしょう。
また毛糸買ってきたの?
どうすんのよぉ〜と怒るでしょう。
今年になって同じ会話を数回してます。
義母さま暇なんですよ。
畑仕事や庭の草取りは大嫌いで
出かけることも好まない人で
最初はもう着ないからと自分の着物をひたすら解いていました。
洗い張りの真似事までして
その生地でエコバッグなどを作り始め
あら素敵な趣味ねなどと褒めたら大変。
10枚くらい袋が届きました。
ご近所にも配って歩いて
ただ縫い目がねぇ、ミシンも使わず手縫いで
初めて針を持った小学生だってもう少し上手いわよって
私ではありませんよ、友人が言ってました。
布が無くなったのでエコバッグ作りが終わり
もう持って来ないね、良かったわ。
捨てるのも気が引けるじゃない。
断捨離してるところへ持ってこられてもねぇなどと言っているとき
やらかしてしまいました私。
暇だと嘆くので
編み物なんかどう?
私はエコタワシ編んでるのよ
これ私が編んだの。
お釜やフライパン洗うのに便利よ。
食いつきましたね、義母さま。
一緒に毛糸を買いに行き
編み方をいくつか教えて
正月明けからひたすら編み続けて
雪が消えると近所中に配り
また編んで親戚中に配り
集荷所や食堂にまで持って行ったそうです(笑)
貰った人が迷惑すると息子さんが怒って
暫く辞めていたようですが
やっぱり暇なのよねぇって
また始めるようです。
呆けて徘徊するより良いじゃん。
毛糸も自分のお金で買っているんだし。
他人なら↑そう思いますよね。
でも家族は違います。
突然知らない人が訪ねてきて
先日はありがとうございましたなどと
菓子折り持って来ることもあるそうです。
しかも、もういっぱい貰ったので今後は遠慮したいのですがと言われたり
そりゃ大変と笑ってしまい
またまた友人に怒られました。
これから寒くなり
こたつに入った義母さまは何枚編むつもりかな?
もう少しボケていたら
こっそりとほどいておけば
また最初から編むのになぁ〜なんて
良からぬことを考える小夜子さんです。