もうすぐ屠殺されることがわかっているかわいい肉牛の子牛が、食べられる前に故郷の母にひと目会おうと帰省する話です。
まるで一人暮らしの学生のように、
「このすきまからよく脱走したっけ」
「あのころと おなじ風 おなじにおい・・・」
などと故郷を懐かしむ子牛は、結局 母親に話しかけられずに帰っていきます。
もうじき食べられる子牛にどんなラストが待っているのでしょうか・・・。
物語全体は生き物の命をもらっているという食育の話です。
最後の一言は、自分の命を大事にしてほしいというメッセージが込められています。
しかし 私は、この物語の一番のテーマは、母の愛だと思っています。