Flow my tears(tenor) - Katsutoshi Ishikawa
今日の歌曲。 " Flow my tears "。 作曲は John Dowland。
本来なら声域は唯一男女で重なり同じな男性でいうカウンターテノール、女性でいうアルト(コントラルトともいいます:アルトの前にcontrが付いても同じく女性の場合)で歌われる歌曲であり、オペラアリアでもありません。この歌曲のジャンルはlute song、日本語でリュート歌曲といわれるもので、私自身それに関して詳しいことは全くと言っていい程存じ上げません。lute songについて、よりお知りになられたい方はネットでお調べされるといいかと存じます。
底知れない深淵からの悲嘆とそれに相応する見限りのような怒り、少なくとも私はそう解釈しそう歌ったつもりです。今ではもうその者たちを心の中あざ笑いもする、即ちそれまでに私は辛苦をなめ尽くしたのにお前たちのその様はなんだと、深い深い悲しみと、その者たちの滑稽さにも余すとても静謐なまでに静かなのだけれどそれはとても確実過ぎて逸することにはならない怒りと憎悪、そんなものを歌い上げました。歌い上げたと言っても、これは私の耳にもカウンターテノールが沁みついていて、それに比してテノールのこれが完成形だとはとてもではないけど言えません。ですが、テノールで歌ったこと自体賞賛に値すると私自身はそうも思っています。