昨夜、「無事に達成!!」のお知らせをしました『越後三山・日帰り縦走』のレポートになります
2~3年前から「いつか行ってみたいなぁ…」と妄想していた縦走の旅です。
破線箇所の未整備区間もある、基本的には何泊かして歩く過酷なルートの為、気力/体力/技術ともに充実している年でないと無理な事は承知した上での決行でした。結果、一言で言えば「修験道を行く行者の一日」の如くでした
前夜少々仕事が押してしまい、店を出たのが17日9:30pm頃…仮眠を挟みながらR287~R113~北陸道~大和IC降車で翌日10/18(水)4:30am現地着。
登り口と下山口が異なるので帰路の舗装路歩きを軽減させる為、下山口方面へバイクをデポしに出向くも、下調べでの地元情報とは異なり、目標地より遥か手前に通行止めゲートがあり…この時点でプラス3㎞多く歩かないといけない事が確定してしまいました。
まぁ仕方ない、とゲート近くに某号をデポ(さすがにSJ号ではありません!)、登り口へ向かい準備開始…駐車場はすぐ見つかりましたが、登山口がなかなか見つからない…おまけに着替えを終えたらMY-ACE号のキーが見当たらない(笑)…結局予定より遅れて6:00am丁度に登山開始です
標高260mの登山口から、僅か7㎞で1500mの標高を稼ぐ大倉コース…なかなかの勾配で進みますが、元々参道なので段差が少なく登りやすい道です。
…が、睡眠時間が少ないのが祟ったかどうにも足取りが重い…体感的に先週の半分程の速度で歩みを進めます。スタートから約5㎞、8:12am女人堂到着。
スタートから5.7㎞、薬師岳(1654m)は8:40am通過…。
薬師岳から少し進むと、千本槍小屋です。ガスが取れ掛けたり又包まれたり…
さて、いよいよ危険個所が連続する八ツ峰が見えて来ました。
霊峰・八海山を象徴する、無数の鎖場が続く断崖絶壁のルートです
ふと目線を下方向へ向けると、一瞬薄っすら晴れて下界が見えました
どうやら案内板を見落としてしまったらしく…八ツ峰を越えるルートではなく、迂回路へ下りて回ってしまっていました
戻って登りなおすのも気が引けたので、途中から八つ峰ルートへ入りました。
初めての八ツ峰…高所恐怖症の私は、息が抜けない緊張の連続です。
夢の中でこういう場面ですと、何故かハシゴが外れて真っ逆様なんですよね。
大日岳(1770m)は9:18am通過。ガスで下が見えないのが幸いです
こんな看板を目にすると、初見参の身としては少々ドキッとしますね…。
少しだけ晴れた雲間から、帰り道の滝沢尾根(中央左)が見えて来ました!噂どおりのかなり急勾配の尾根です。行かずとも安易に難易度が想像できます
越えて来た八ツ峰を振り返り、ホッと一息…風がなく穏やかで助かりました。
八海山の最高峰である入道岳(1778m)には9:43am頃到着。
相変わらず、ガスったり少し晴れたりの繰り返し…。
スタートから8㎞・五竜岳(1590m)。
ここから、UP&DOWNを繰り返しながらの下り基調で…
一気に500m程下る一方です。画像を見てもガツンと落ち込むのが分かります
基本痩せ尾根で、八ツ峰に近い岩場なのに未整備状態…上半身の筋肉を多分に使う登山は初めてですので、ペースはますます落ちるばかり
幾度となく小ピークを越えて標高を下げて行き、今回初めての休憩です
そして、こちらの最低鞍部から中ノ岳までの標高800mを稼ぐ強烈な登り返し…参考にさせて頂い方のHPどおり、この区間が精神的にも体力的にも一番辛いピークの正念場でした。
四苦八苦して尾根へ出て「あー、御月山だ…」と思うも、実際ピークはその暫く先だったり…
スタートから12km、7時間も要してしまい御月山(1821m)に0:55pm到着。
自分自身の体力もそうですが、スマホの体力(バッテリー)も残り少なし…。
予想外に右膝の痛みを感じ始めましたが進むしかありません…笹薮や登りにくい浮き砂利の路面を登り切ると、本ルートふたつ目の大ピークにして本ルート中の最高標高地点であります中ノ岳(2085m)へ到着。
スタートから既に8時間…想定していたよりだいぶ遅れての登頂です。
避難小屋から山頂へ至る途中、急激に視界が晴れて来て、360°グル~っと名立たる名峰を拝む事が出来ました山の神様からのご褒美かなぁ…と贅沢な眺望を堪能しながら二度目の休憩です荒沢岳(左上)が尖ってますねぇ…。
(画像奥の山並み)会津駒ヶ岳から、東北最高峰の燧ヶ岳。
その燧ヶ岳をバックに、手前にはド~ンと平ヶ岳。
雲海の上に孤島の様に浮かぶ名峰達。右は女峰山や白根山(かな?)
そして今回・前回ブログのトップ画像に掲げた画像です
中ノ岳避難小屋を手前に、これから向かう、3年前に登った越後駒ヶ岳(2003m)…その雄姿を遺憾なく見せつけられた思いでした
さて、スマホのバッテリーもこの撮影で終了…更に持参の充電器も不調で充電ならず。やはり中国製の安物は使えませんね自業自得ですが一番心残りでしたのは、今回の長旅のログを取り切れなかった事でした
最後に確認できた時刻は2:02pm、その後間もなくリスタートです
いい加減既にかなり体力を消耗しているので、気合いを入れ直す事も出来ないまま、時間を読めない後半へと歩みを進めます。
中ノ岳~越後駒ヶ岳間の縦走路も、そう容易いものではありませんでした。
膝をダマしダマししながらのUP&DOWNは徐々に精神的にもダメージを感じ始めました。そしてグシガハナ分岐点へ到着…体調を考慮すると越後駒には登らない選択もありましたが、恐らく二度目はないであろう本縦走の旅…「登らなければ絶対後悔するだろうなぁ」と何とか越後駒ヶ岳へ登頂完了スタートからの距離は19㎞強、時間は推測ですが4:00pm過ぎだったと思います。晴れた天空の、目の前にある八海山と中ノ岳…画像を残せなかったのが悔しい所ですが、自分の記憶の中にしっかりと焼き付けましたのでOK…と妥協するしかありません(画像は3年前登頂時のもの)。
さぁ、時折り登り返しはあるもののあとは下るのみ(早めにヘッデン装着)
極楽尾根と名が付く心地よい尾根歩きを終えて、グシガハナからは例の痩せ尾根で激下りが続く滝沢尾根です。やがて日も暮れてからはヘッデンを頼りの下山です。幸いにも一本道…余程勘違いしなければ道に迷う事がないのが、せめてもの救いでした。
しかし長い!長い!長い!!…疲弊しているので「この下りは延々と地獄の底まで続くのか」などと下らない思いが頭に浮かび、たった2㎞程の距離が倍以上に感じました。とにかく急な下りなので尻餅始め足を滑らす事数十回なんだかんだで下山口に出られた時の安堵感は何とも形容し難いものでした…。
ダメもとでスマホの電源を入れてみると、数秒だけ画面が表示されました…時刻は7:18pm…大倉の登り口から下山した十二平登山口まで13時間18分(二回の休憩20分含む)、距離は(参考にさせて頂いた方のHPからすると)24㎞也。
ただ、これで終わりではありませんでした。忘れていましたが、ここからの平らな道のりが3㎞…更にバイクのデポ地まで3㎞…暗闇の中をもくもくと歩く様は、まさに修行の為に昼夜問わずに歩き続ける行者の様でした後半は舗装でしたので恐らく下山口から6㎞=1時間半程でバイクデポ地に到着したと思います。とにかく車に早く戻りたく先を急ぎ、MY-ACE号に帰還し時刻を確認してみると…9:03pm。なんと15時間もほぼ動きっぱなしと言う、この年齢にして初めての体験であり、とりあえずケガなく下山の完踏、動き続けてくれた我が身に感謝すると共にこの上ない充実感と達成感に満たされました
振り返ってみれば「心地の良い尾根歩き」…と言った自分的理想の稜線が皆無に近かった、鎖場・ハシゴ登り・岩場や足元の緩い激登り/激下り・気の抜けない痩せ尾根・全体的に荒れたAve.の上がる要素がどこにもないルートであり…それに加えて良い体調とは言えない中、コースタイム27時間のところ半分以下で歩き通す事が出来ましたので、思い切って決行して正解でした
店までの距離はおよそ340㎞…往路と同じルートで食事を挟みながらの帰路でしたが、さすがに持てる体力の全てを使い果たしましたので、睡魔が半端なく取った休憩は数知れず…店に辿り着いたのは今朝の7:00am前の事でした。
今回の縦走で、今年の山登りに対しての思いまでも使い果たした感がありますので、気が変わらなければ今季の登山は終了となりそうです。
バッテリーが切れる中ノ岳までは正確ですが、その後充電されるまで無理くり直線で強制終了された今回の不正確ログです距離以上に長い山旅でした今回、参考にさせて頂いた(同じ日帰り縦走での行程)ツワモノなお三方のHP…一番新しい記事でも昨年の同時期のものでしたが、とても役に立ちました。
その中のお一人は「人生の縮図」のような厳しさが続くコース…と感想を述べられていました。まさにそのとおり、人生観が変わってしまいそうな、厳しい試練が続く、スケール壮大で素晴らしい苦行(苦笑)のコースでした。
6:00 大倉登山口駐車場 - 6:05 大倉登山道入口(坂本神社) - 8:46 千本檜小屋 - 9:18 大日岳 - 9:43 入道岳 - 10:02 五竜岳 - 10:47 荒山(休憩) 10:57 - 12:55 御月山 - 13:51 中ノ岳(休憩) 14:02 - 16:10 越後駒ヶ岳 - 19:18 二平登山口 - 20:00 千之沢小屋 - 20:50 通行止めゲート(バイクデポ地/荒山不動尊下) - 21:03 大倉登山口駐車場 ※二平登山口到着時刻を除き中ノ岳以降は推定時刻
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