EU当局が、出来るだけお金を使いたくないために、具体策に欠ける割に大袈裟な発表、問題の先送りを続けている現在の状況を打開するには、ギリシャのユーロ離脱というショックも必要なのかもしれません。ギリシャがユーロを離脱した時に、ユーロ圏経済がどのような事になるか、実際に経験してみなければドイツ国民も分からないのかもしれません。しかし今回最も重要なのはその際、加盟国のユーロ離脱がどれだけ大変な事かを早く認識し、「第二のギリシャ」を作らない事です。リーマンショック後数々の大手金融機関が破綻の危機に直面しましたが、何とか落ち着きを取り戻したのは「第二のリーマン」を作らなかったからです。今週末、例えギリシャの選挙結果が良い方に出たとしても、それでEU当局が油断してしまえば、今度こそ本格的な危機の始まりとなってしまうかもしれません。