あなごたんのうた

ユーモアチックな詩を書いてます。
どうぞお気軽にお立ち寄りください。

そーゆーもん

2011-06-30 | 


「頑張ってればいつかいいことあるからね!」
 ホントですか?
 信じちゃっていいですか?
それでいいコトなんてなかったら
 ホッペタ膨らませて
           ふて腐れていいですか?

 なんて、うちの母ならこう言うに決まってる。
 「人間はね、いいことなくても頑張んなくちゃいけないの。
    そーゆーもんなの!」

そーゆーもん、そーゆーもんって
 いろんなことそう押し切られて…

 「いったいそーゆーもんてなんなのさ!」
 なんて叫んでみたくもなる。
 でもきっとこう返ってくる。 
「あら、そんなこと
そーゆーもんにでも聞いてみら?」

 切ない夜は
   ときどき
               こんなふうにやって来る…

パンツいっちょ物語

2011-06-30 | 


パンツいっちょで
  気持ちよくトイレに入ってるというのに

 「ごめんくださーい!」
        なんてあんまりです。

 あんまりだから
   私、貝に変身してしまいます。 
   石ころになりすましてしまいます。

 それでもあなたとの距離が
     こんなにも近いものだから

        心みだれてしまいます…

   仕方なく
     小さく呼吸しています。
   仕方なく
     自分のパンツ見つめてます…

家の中
   ひっそりシーンと

         しています…





ナンテコッタ

2011-06-29 | 


段差がなくてもつまずく日はあるものよ。

そんな日は
ランチに卵カレーでも食べましょう。
おなかいっぱい食べちゃいましょう。
いやな事すべて丸め込んで
宇宙の果てまで蹴とばしてあげましょう。


 でも、今日に限って夕食もカレーなの。
 ほら、案の定…
 で、つまりは明日の晩もカレーってことね…

     ナンテ・コッタ…

もしも今日がダメな一日で
ため息ひとつこぼれ落ちたら

せめてセンチな夜に備えて  
星の秘密ひとつでも覚えましょう。
いろとりどり
チューリップの花束でも抱えましょう。

私に似合うドレスはあるかしら?
かぼちゃの馬車はどこかしら?
パーティーにはまだ間に合うかしら?

  そうよ、華麗にいきましょう…
 

あなたとコーヒーカップ

2011-06-22 | 


私の主人たらある日、
コーヒーカップを拾って参りましたの。

いえいえ、そのコーヒーカップじゃなくて
ほら、遊園地になんかにある
乗り物のコーヒーカップ。

それをせっせと自分の書斎に運んで…

以来、会社から戻ると
真っ先にコーヒーカップへと向うのです。

一体何をしてるかって?
それがコーヒーカップの中にすっぽり座り込んで
一時間ぐらいかしら、
目を閉じて、腕組みをして
ただじっとしてるだけなんです。

  私、思い余って尋ねました。

「あなた‥
  いつもそこでそうやって
何をなさってるんですか?」

すると主人、
「ああ、見てのとおり
コーヒーになろうと思ってるんだ。
 
 味わい深く、コク深く、気品高く‥
  身も心も完璧な
    誰もがうなるような
そんなコーヒーになってやろうと。

あれこれ試して
   もうちょっとでってとこなんだけど

        それがなかなかね…」