中国政協主席「かつてない厳しい局面」=誤り正し損害回避を-友好団体会長らと会談
27日、北京の人民大会堂で中国の賈慶林全国政治協商会議(政協)主席(中央)と会談する河野洋平前衆院議長(左端)。右端は唐家◆(タマヘンに旋)中日友好協会会長
【北京時事】今月29日の日中国交正常化40周年に合わせて、河野洋平前衆院議長、高村正彦元外相を含む日中友好団体会長らが27日夕、北京の人民大会堂で、中国共産党序列4位の賈慶林全国政治協商会議(政協)主席と会談した。中国外務省や河野氏の説明によると、賈氏は日本政府の沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化が「中日関係をかつてない厳しい局面にした」と強く非難。日本側に「釣魚島の争いを直視し、誤りを迅速に正し、中日関係にさらに大きな損害を与えないようにしなければならない」と要求した。
尖閣国有化後、中国の最高指導部・政治局常務委員が日本側要人との会談に応じたのは初めて。賈氏は今月18日に100万人近くが反日デモに加わり、憤慨の意を表明したとし、「日本政府は事態の深刻さを認識し、両国関係を健全な発展の道に戻すべきだ」と訴えた。
その上で国交正常化以来、日中関係が「目覚ましい発展を遂げ、両国民に大きな利益をもたらした」と強調。「中国政府は日本との友好関係発展を高度に重視している。友好政策を進めるという基本方針は変わっていない」と述べ、今の局面を早く終結させるべきだとの考えを示した。
これに対し、河野氏も「両国の指導者が辛抱強く、冷静に話をすることが解決に最も必要だ。日中の経済関係を一日も早く正常な形に戻さねばならない」と主張。「今の状況を乗り越えるべきだ」という点で同意した。
中国の対日交流団体・中日友好協会(会長・唐家〈※=王ヘンに旋〉前国務委員)は27日に北京で大規模な記念式典を予定していたが、日本の尖閣国有化で中止を決定。代わりに日中友好7団体会長や「親中派」とされる田中真紀子元外相のほか、米倉弘昌経団連会長らを招請した。
会談には日本側から江田五月元参院議長、加藤紘一自民党元幹事長、野田毅元自治相らも含め12人が出席。唐氏は27日夜、釣魚台迎賓館で日本側と夕食を共にしながら意見を交換した。
7団体のうち、日中経済協会会長の張富士夫トヨタ自動車会長も出席する予定だったが、中国当局が「天津上空での軍事演習」を理由に飛行ルートの変更を要求したため、社用機の離陸許可が下りず、北京訪問を断念した
私はいつも厳しい局面
27日、北京の人民大会堂で中国の賈慶林全国政治協商会議(政協)主席(中央)と会談する河野洋平前衆院議長(左端)。右端は唐家◆(タマヘンに旋)中日友好協会会長
【北京時事】今月29日の日中国交正常化40周年に合わせて、河野洋平前衆院議長、高村正彦元外相を含む日中友好団体会長らが27日夕、北京の人民大会堂で、中国共産党序列4位の賈慶林全国政治協商会議(政協)主席と会談した。中国外務省や河野氏の説明によると、賈氏は日本政府の沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化が「中日関係をかつてない厳しい局面にした」と強く非難。日本側に「釣魚島の争いを直視し、誤りを迅速に正し、中日関係にさらに大きな損害を与えないようにしなければならない」と要求した。
尖閣国有化後、中国の最高指導部・政治局常務委員が日本側要人との会談に応じたのは初めて。賈氏は今月18日に100万人近くが反日デモに加わり、憤慨の意を表明したとし、「日本政府は事態の深刻さを認識し、両国関係を健全な発展の道に戻すべきだ」と訴えた。
その上で国交正常化以来、日中関係が「目覚ましい発展を遂げ、両国民に大きな利益をもたらした」と強調。「中国政府は日本との友好関係発展を高度に重視している。友好政策を進めるという基本方針は変わっていない」と述べ、今の局面を早く終結させるべきだとの考えを示した。
これに対し、河野氏も「両国の指導者が辛抱強く、冷静に話をすることが解決に最も必要だ。日中の経済関係を一日も早く正常な形に戻さねばならない」と主張。「今の状況を乗り越えるべきだ」という点で同意した。
中国の対日交流団体・中日友好協会(会長・唐家〈※=王ヘンに旋〉前国務委員)は27日に北京で大規模な記念式典を予定していたが、日本の尖閣国有化で中止を決定。代わりに日中友好7団体会長や「親中派」とされる田中真紀子元外相のほか、米倉弘昌経団連会長らを招請した。
会談には日本側から江田五月元参院議長、加藤紘一自民党元幹事長、野田毅元自治相らも含め12人が出席。唐氏は27日夜、釣魚台迎賓館で日本側と夕食を共にしながら意見を交換した。
7団体のうち、日中経済協会会長の張富士夫トヨタ自動車会長も出席する予定だったが、中国当局が「天津上空での軍事演習」を理由に飛行ルートの変更を要求したため、社用機の離陸許可が下りず、北京訪問を断念した
私はいつも厳しい局面