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上海での日常 を日記で書き残してます

中国のマクドナルド「ONE PIECE」のフィギュアをプレゼント

2012年08月14日 13時42分53秒 | 上海
中国のマクドナルドは8日から「ONE PIECE」のフィギュアをプレゼントするプロモーションを開始した。始まった当日、上海市内の多くのマクドナルドでプレゼントがいきなり品薄となり、もらえない客も続出したという。

 中国のマクドナルドもランチは大変な混雑となるが、8日はそれに輪をかけてごった返した。上海市内の人民広場付近にあるマクドナルドでは、近辺のオフィスビルから「ONE PIECE」フィギュアをゲットしようと、オフィスワーカーが群がった。

 マクドナルドの周辺では、そこかしこに「海賊王玩具(「ONE PIECE」のフィギュア)」という言葉が飛び交い、現地OLらの「入手できた?」の声が響いた。多くのオフィスで「海賊王」が8日のランチ時の挨拶になるような状況だったという。

 ちなみに、今回中国のマクドナルドが展開しているプロモーションで使用している「ONE PIECE」の訳語は「航海王」。中国における版権が確定してから、従来の訳語である「海賊王」という名称に代わって制定された、正式な訳語。しかし、通常の消費者からの認知は、後述するように極めて低く、依然「海賊王」が一般的だ。

 プロモーションの内容は、18元(約225円)以上の商品を購入した客に、「ONE PIECE」の登場人物であるモンキー・D・ルフィ、ロロノア・ゾロ、ウソップ、サンジ、トニートニー・チョッパー、フランキーの六人のフィギュアのうち、どれかがもらえる。

 開始してまもなく、先にも触れたように品薄となり、すぐに18元でフィギュア1体プレゼントは実質的に終了し、現在では108元(約1350円)分購入での全フィギュア6体プレゼントのみの展開になっているようだ。18元なら安価だが、108元となると例えば6人での共同購入という状況などがなければなかなか手が出る価格ではなく、プレゼント目当ての購入者は減りつつあるとの情報もある。

 日本のマクドナルドでも「ハッピーセット」などで、玩具に趣向を凝らしたプロモーションを行っているのと同じ手法と言える。中国でもそうした方法が過去にも取られたことがないわけではなく、人気キャラクターがプレゼントされるプロモーションは大変な話題になる場合も多い。

 しかし、今回のプロモーションは従来のと比べて、伝播力が極めて強く、その分、効果も大きかったようだ。その一翼を担ったのが、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」だ。

 中国マクドナルドの微博(新浪微博)フォロワーは13万人ほど。数億のユーザーがいる新浪微博において、世界的企業の微博のフォロワー数としては少ないといえる。しかし、8日に中国マクドナルドが「ONE PIECE」プロモーションの告知をするツイートを行うと、リツイート数は2000件以上、コメント件数は1000件を超えた。

 通常の中国マクドナルドによるツイートでのリツイート数やコメント数は最大でも数十件、ひと桁の場合も珍しくないことから考えれば、「ONE PIECE」プロモーション告知のツイートがいかに反響が大きかったかが分かる。さらに、新浪微博の検索窓では、「マクドナルド(麦当労)」と入れると、「麦当労 海賊王」「麦当労 路飛(ルフィー)」が検索候補として出るようになった。

 「麦当労 海賊王」では120万件、「麦当労 路飛」では90万件前後のツイートが検索できる。苦労して入手した人などが写真入でツイートを行っている様子などが分かる。ちなみに、中国マクドナルドが使用している「航海王」による、「麦当労 航海王」はわずか200件程度(数字はいずれも13日時点)。

 今回のプロモーション効果について、「『ONE PIECE』は中国の動画サイトではほぼリアルタイムに字幕入りでアニメが見られ、中国でも極めて人気が高いこと、マクドナルドによるプレゼントということで、正規版であることが確実なこと、それが18元という価格で、例えば中国においては『ビッグマックセット』一つと同じ水準であり、お手軽なこと、などの要因があるのだろう」(サーチナ総合研究所(上海サーチナ))という。

 「キーワードは安価と正規版のお得感。品薄、途中打ち切りは逆効果になる。『ONE PIECE』に限らず、例えば『NARUTO』『BLEACH』『名探偵コナン』なども中国では人気があり、活用できる余地が多い。あまり凝ったものにする必要もなく、今回のマクドナルドのようなシンプルな形のプロモーションでも、たとえそれを続けて行ったとしても、現在の中国では効果がありそうだ


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