紫の落書き帳

唯、思った事を書き殴ってる丈の馬鹿馬鹿しいブログです。読者受けやアクセス数は全く意識してません。

2023年4月5日の『解体キングダム』昭和の名建築 カプセルタワービル

2023-04-09 15:17:53 | 乗り物
『解体キングダム』レギュラー化第一作目丈有って、気合の入った素材を入れて来ました。
中銀カプセルタワービル。1972年竣工。

私は現物は見た事無いですが、幼稚園の年長組か小一の時に買って貰った保育社のカラーブックス『新しい日本の鉄道』の、汐留貨物ターミナルの見開きの写真で、ターミナルの突き当たりに此のビルが建って居たのを鮮烈に覚えて居ます。
窓が全部丸くて焦茶の尖り帽子を2つ被った御洒落な建物。尖り帽子の所には中銀と書いて有る訳ですが、写りが小さくて、『銀』の方しか読めませんでした(私は一歳で中一程度の漢字は読めたので『銀』等は楽勝で読めました)。然し、其の上の字が読めなくて(『中』と言う字は当然知ってましたが写りが小さいので読めませんでした)日銀の建物かと思ってました。

なので、此の建物の存在自体は昔から知って居ました(日銀と誤解してましたが)

こんなモダンで美しい建物を毀すなんて勿体無い❗️置いとけば良いのに‼️と私も思ってました。此の番組を見る前迄は。
然し、素人目にも恐いなと思ったのが、カプセルを、柱で有る『躯体』に固定して居る方法とは、カプセル上部の4本のボルトを躯体に捻じ込み、そして躯体に付いて居るL字形の台座の四角い穴にカプセルの四角い突起を嵌めて居る、たった其れ丈だそうです。


其の接合部分が50年間で錆び付いて腐食して居ます。そんな所でつい最近迄人が生活してた訳です。恐ろしい((((;゚Д゚)))))))


古くなったカプセル丈を取り外して新陳代謝して行こうと言うコンセプトで建てられた訳ですが、一度も取り外す事無く、老朽化して行きました。

カプセルタワービルを建設して居た当時、現場へカプセルを運んで居るいすゞTV-E系トラクター+段付セミトレーラー。
こんな風に運んで行ける様に、カプセルは軽量化が徹底されて居ます。



竣工時で有ろう中銀カプセルタワービルをバックにドヤ顔の黒川紀章氏。此の時はビルがこんな形で終わって仕舞うとは夢にも思わなかったでしょう。


老朽化で解体すると言う事ですが、周りの道が狭くてクレーン作業するスペースが無いと言う事で、スペースを作る為に、予め、カプセルタワービルの横のビル(黄色い部分)を解体しました。
無関係なビルを強制立ち退き? そんな殺生な、と思いましたが、良く見たら其のビルの看板にも『中銀』と書いて有りました。同じ会社の建物だったんですね。


スーパーグレートFS7系25tセルフorセフテーローダー(リヤボデー:司工業)
積んで居たのはクレーンブームの着脱リフター。
此れに拠り、旧来の、他のクレーンを使ったブームの着脱作業よりも容易且つ狭い場所での着脱作業が行えます。



組み立て終わった着脱リフターの間にブームを積んだスーパーグレートFV-R系トラクター+段付トレーラー(東邦製)が入り、リフターがブームを吊り上げます。


そしてファウンのオールテレーン ATF220G-5のキャリア+上部旋回体が来て、多田野鉄工所のブームをセット。


セットし終わり、隣のビルの跡地に移動するATF220G-5。
此の時、ナレーターが「分割して運ばなければならない程大きなクレーン車」抔と言いましたが、220t吊なんかオールテレーンとしては当たり前な大きさで、500t吊級や1000t吊級なんかも存在します。
此のクラスのクレーンを分割して運搬するのは法令遵守として当たり前の事です。
びっくりする程馬鹿でかいクレーンがブーム或いはオペレーションハウス付けた儘で公道を走ってたりする事が有りますが、彼れは横着してる丈です。法令違反です。




錆び付いて固着した、躯体とカプセルの接合部を溶断。


オールテレーンで吊り上げます。吊り上げの為に、解体業者が特注した治具(赤い部分)を使って居ます。
カプセルは全部で140個。大変な作業です。


2022年10月に解体完了。躯体も無くなり更地になりました。
但、カプセルの幾つかは保存される様です。


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