ここ数日、快調なペースで飛ばしてきた「奇跡の自転車」が遂にゴール・イン!
スミシー・アイド、43歳。体重126キロ。
釣りと自転車が好きだった少年は、いつしかデブなだけの中年になっていた。
酒とタバコとジャンク・フードの日々。
突然の交通事故で両親を亡くした彼が手にした手紙は姉の死亡通知。
奇行を繰り返し今では二十年以上も消息不明だった姉べサニー。
何もかも失った彼は、ガレージに埃を被っていた少年時代の自転車で再び走りはじめる。
美しかった姉の幻影を追って・・・。
とかく勘違いされやすい主人公。
その風貌からホームレスだと決めつけられ・・・。
クルマにはねられ病院に行けば、手厚く看護されたのは加害者の方・・・。
子供を助けても誘拐犯と間違えられて・・・。
しかし彼は声高に否定しようとはせず、そのままを受けとめる。
車椅子生活を機にいつしか遠ざかっていた幼なじみノーマが今では心の支えだ。
走ることは、未来に向うことでもあり、過去と向きあうことでもあった。
長い旅路の果て、禁断の果樹園(!?)の誘惑にも打ち勝った彼は遂に・・・静かな対面を果たす。
交通事故でベッドから起きれない生活を余儀なくされていたスティーヴン・キングの目(耳!?)にとまったことで出版に漕ぎつけたというこの作品。
自転車好きならずとも是非!
読者あとがき
本を閉じた後、永らくカバーを被せたままだった自転車で海まで漕ぎ出してみました。
気づいたのは思いのほか(驚くほど!?)海が近く感じられたこと。
海沿いに整備された自転車道路を港まで、これまた永らく再生されることのなかったiPodの曲たちと・・・。
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