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M3 ソノ黒キ鋼 感想。光が失われたときに闇はうまれる、心の闇もまた同じ。良く出来た物語だが終始シリアスで重い雰囲気はキツイ

2014年春夏アニメの感想の続きです。
夏に終わったアニメの感想も最後です。感想を書くまでもないものも少しありましたし。

◎「M3 -ソノ黒キ鋼-」(えむすりー そのくろきはがね)(全24話)

○ この重くシリアスな雰囲気は今の気分ではない、ということでしょう。


コメディはほんの少しに留め、中途半端に軽くしたり萌を入れたりといったことが無かったのは、それはそれで良いと思いますが、1クールなら良かったのですけれど、2クールはキツイです。

2クールだと、もう少しコメディなり萌なりを入れないとキツイのではないかなあ。それを入れると別の物語になりそうですからすべきではない気もしますから、あるいはそれを上回る何か。何かって何だよ、と言われると返答に困りますが。
結局、2クールはキツイけれど、これで良かったのでしょう。絵も物語もちゃんとしていますし。

鷺沼アカシ(さぎぬま)(cv松岡禎丞)、破先エミル(はざき)(cv日笠陽子)、出羽ササメ(いずりは)(cv小岩井ことり)、真木ミナシ(まき)(cv柿原徹也)、アカシの兄の鷺沼アオシ(cv檜山修之)など。


○ 無明領域(むみょうりょういき)のイマシメや躯(むくろ)と呼ばれる化け物みたいなロボットみたいなものとロボットで戦う物語ではありますが、それは外形に過ぎず、それぞれの、自意識過剰、自己否定、肯定してもらいたい欲求(自己承認欲求)、恨み、後悔、兄弟の葛藤、そんな思春期の葛藤と内面を、細かく丁寧にというかしつこく描いた物語。最終24話でも、1人はやだ、と言っていましたし。

なお、無明領域は葛藤する思春期の少年少女1人1人の内面の比喩であり、複数の一個人の内面で起きている葛藤を並列させ交差させながら1つの無明領域で起きていることとして描いたアニメと考えることも出来ます。

1話。


最終24話。



○ 読島(よみじま)の島民は思考共有による意思疎通ができるので(テレパシーみたいなもの。)、そこに目を付けたマッドサイエンティストの夏入サダミ(なついり)(cv飛田展男)による人体実験などで死んでいった島民達が復讐のために生み出した無明領域に浸食されそうな世界と(無明領域の影響下では全てのものが金属のような屍鋼(しばがね)に変質する。)、それを利用して更に研究を進めようとするサダミ。サダミはややコミカルというかマッドでしたが、全体としてそれをものともしないような、終始、重く暗い雰囲気の絵と音楽と内面描写。
一定水準を保ちながら2クールをそれで通したこと自体をたたえるべきかも。


ただ、これを一気に見たら、数日は何もする気が起きないかも。
そのくらいの時間が私にあればいいなあ。


○ さて、最終24話ラスト、「闇は闇としてうまれることはなく、光が失われたときに、闇はうまれる。心の闇も、また、同じ。」「光はあった。確かに。ここに。」とのナレーション。

希望があるから絶望がある、絶望したけれど希望を見つけた、と言っているようなものです。

希望が叶うことの方が少ない世の中ですから、希望が存在しない方が絶望しなくて済むから幸せなのか、10の絶望があっても1つの希望があれば幸せを感じながら生きていくことも出来るのが、愛おしくもあり愚かでもある人間ですから、希望が存在した方が幸せなのか、なかなか難しいです。


【shin】
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